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転生されたら淑女になった  第18話

第18話:謁見の間のスキャニング



王都の城門をくぐり、俺は車窓からその街並みを眺めていた。

一見すれば華やかだが、石積みの隙間、路地裏の湿り気、そして行き交う人々の目に宿る澱み。

職人の目から見れば、この王都という巨大な構造体は、あちこちで「悲鳴」を上げていた。


「ルイ様、こちらへ。国王陛下がお待ちです」


案内された謁見の間。

高い天井と豪華な装飾。だが、俺は跪きながら、床のタイルから伝わる振動と、空気の重なりを解析していた。


(……基礎の沈下。柱の歪み。装飾で誤魔化してはいるが、ここはもう寿命だな)


玉座に座る国王シェルズ。そして、その傍らで傲慢な笑みを浮かべる貴族、アルベルト。

彼らが放つ権威という名の「ノイズ」は、俺の耳には不快な摩擦音のようにしか聞こえなかった。


『ルイ。……無理に合わせる必要はありませんよ。不具合は、取り除けばよいのですから』


母エシスの思念が、俺の脳内に涼やかに響く。

俺は淑女として伏せていた顔を、ゆっくりと上げた。その瞳には、すでに王城全体の構造が浮かび上がっていた。



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