聖女はもうこりごり
とりあえず、ネタであがったので上げてみました。ガルパンがあるなら戦艦で戦うヒロインもありかな?と。
とりあえず短いです。
これは最近、はやりの乙女ゲームという奴だろうか。
私、佐間立夏(38)は乙女ゲームの王道と歌われた「悠久のソナタ」に転生トリップしていた。
ヒロイン 天崎 清音のオマケとして。
どうして、こうなった。
やっと取れた仕事の休みだというのに、近くのスーパーにビール買いに行ったのがまずかったのか?
たまたま近くを通りすぎた女子高生が、まさかの乙女ゲームヒロインだと?さすがにおばちゃんも、びっくりだよ。
「悠久のソナタ」は異世界に召喚されたごく普通(と言うには美少女)の女子高生・天崎清音が聖女候補となり、彼女を守る聖騎士達と恋愛を繰り広げるベタなシミュレーションゲームだ。
因みに、私も聖女らしい。少なくとも神の恩恵とやらがあるらしく、毎朝聖女の姿で美少女なヒロインちゃんと並んで礼拝しております。
因みに私にも聖騎士は交代でついとるが、色黒な私よりたおやかなヒロインに夢中で、イケメンのハートは全部ヒロインがもっていった。ま、いいけど。あんな若造ども趣味じゃないし。
精一杯、清楚(?)な聖女をめざしているが、どちからというと、アウトドアな環境で仕事しているからか、清楚なんて外面にギリギリだせる程度しかない。それより、我慢ができない事がある。
聖騎士達は確かに強いが、連携がてんでばらばらなのだ。
ヒロインちゃんにいいとこ見せようと必至らしい。
あー、これが乙女ゲームの弊害って奴か。
イケメンをイケメンに見せる場面ての?それがゲームから反映されてるみたいで、戦いかたが単調なうえに、なんか甘いセリフを吐きながら魔物からヒロインを守っているあたり、客観的に見ると笑える。
お前ら、そんな台詞吐く暇があるならさっさと魔物を倒せよと言いたくなったね。そしてなぜかその状態で、ギリギリ勝つので逆にスゲーとも思っている
で、物語の折り返し地点で神様から聖女の武器と変身ブローチを貰った。魔法少女じゃね?とそこで笑ったあなた。いや、これがなかなか便利グッズなんだよ。
神様から貰った武器は魔物との戦いの時に自分が一番得意な武器に変形し、変身ブローチは聖女が動きやすい服になる。
ヒロインちゃんの場合、部活が弓道部だから白袴姿に梓弓になる。
で、私の場合だと…
まさかの制服でした。
制服って?自衛隊のだよ!(笑)
しかも、幹部常装第一種夏服。
分かりやすく言うと白い官服ですね。ハイ
実は、私、佐間立夏は自衛官であります。
因みに海上自衛隊、二等海佐であります。最年少幹部にして、警備艦艦長しております。
そして、こう見えて既婚であります。(^-^ゞ
旦那は、同艦の整備技師です。上司を脅し…頼んだわけじゃないですよ?
私の武器はもちろん、艦艇です。
拳銃?ライフル?そんなもの持ち歩くか!緊急時以外の火器の所持なんてしないし。しいて言うなら、いつも乗ってる警備艦の機関銃や砲台っとかが武器そのものだから、具現化したのだと思う。私が乗ってる艦はそこまで重装備ではないが、この神様がくれた艦艇はたぶん、砲台から波動砲が出るんじゃなかろうか?
大きさ的に言うと、いずも型警備艦と同等でしょうか…しかも、これ、浮いてるんです。水陸両用というか、空も飛べるので某宇宙戦艦みたいだなと思っちゃだめです。
ちなみに無人で、私の声で動くらしい。
神様いわく、「聖女の身近な武器になる」という話でしたが、まさかの警備艦。
名前をつけるとしたら「ひじり」でしょうか。聖女の艦なんで。
ぶっちゃけ、清音ちゃんとイケメン聖騎士いらね。
砲撃で魔物をぶっ倒せますから。
これを、最初に出したとき、皆の反応はすごかった。
「立夏さん自衛官だったんですかあああああああ!?」
「おう、因みに艦長だぜ?かっこいいでしょ?」
「か、かっこいいです!!乗っていいですか?」
「いいとも~。あ、ジェラルド達はだめだから。」
「な、何故だ!」
「え~?可愛い女の子乗せんのはいいけど野郎はいらね。年上に対して、年増聖女とか、いきおくれとかほざく失礼極まりない小僧どもを何で乗せなきゃなんねぇの?馬がいんだろ。走ってついてこいや」
「「「な、なんだと!!」」」
「あ、一つ訂正しとくけど、私しゃ既婚で、18と14の子どもが二人いるんで、とくに行きおくれとか言ったやつは絶対乗せないんであしからず。」
「「「な、なんだと!?」」」
そんな感じでサクッと世界を救って元の世界に帰ってきました。ちなみに清音ちゃんも一緒です。
イケメン聖騎士たちの誰ともくっつかなかったようです。そしてなぜか私にそっくりな長男と仲良くなり、ついこないだ交際を始めたようです。でも、最近制服萌えに目覚めたらしく、息子に警察官か自衛官になって(はーと)とおねだりしている。
どうして、こうなった?まぁ、楽しいからいいけどね。
乙女ゲーの世界で聖女を体験したけど、もうこりごり。
どうやら、私には聖女生活は無理だったようだ。
だって、旦那の側が一番落ち着くなぁとつくづく思うもの。
異世界なんて、もう絶対に行かない
聖女なんて、こりごりだ。
設定としては、前世の記憶もちの主人公がゲームの世界に転生して、そこで就職して、結婚して子ども産んで知らずに過ごしていたら、実は…的な?
感じでしょうか。
因みに旦那は癒し系なナイスミドルで、10歳差。十代、二十代の聖騎士たちが子どもに見えてしまうのも仕方ないかと。
息子は立夏に似た凛とした感じの美少年だったりする。