第40話 初めての鍛冶!
陸はもう一度【鍛冶】を開いた。
「よし。まずは一回やってみるか!」
そのまま【鍛冶】を選ぶ。
次の瞬間、足元から青白い光が広がった。
「おっ!?」
視界が一瞬だけ光に染まり、すぐに消える。陸はその場で周囲を見回した。
「うわ、ここが鍛冶場か!」
家とはまるで違う、広い作業空間だった。
中央には炉と金床。その周りには高さの違う作業台がいくつも並び、壁際にはハンマーや火ばさみなどの道具が種類ごとに整然と掛けられている。床も壁も煤で真っ黒ということはなく、使うための設備だけがきれいに配置されていた。
少し離れた場所にも炉と金床があり、そのさらに奥にも同じように作業台が並んでいる。
「めっちゃちゃんとしてるじゃん……」
陸は作業台の間を歩き、並んでいる道具を眺めた。何に使うのか分からない物はいくつもある。
ひと通り見たところで、鍛冶の画面を開く。
製作品の一覧を眺めながら、陸は保管している素材を思い出した。ミスリルインゴットも気になるが、いきなり一個しかない素材を使う気にはならない。
「最初は普通の鉄でやるか」
陸は【鉄の剣】を選び、続けて素材欄から鉄鉱石を選んだ。
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鉄の剣
使用素材:鉄鉱石
製作難易度:低
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「これなら最初にちょうどよさそうだな」
続けて作業者を開く。
最初に目へ入ったスケルトンウォリアーには、【戦闘中】と表示されていた。
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スケルトンウォリアー
鍛冶適性:高
状態:戦闘中
【選択不可】
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「あ、今戦ってんのか。じゃあちょっと待つか」
第6階層では三つの部隊が今も狩りを続けている。陸は画面を閉じず、工房の中をもう少し見て回った。
壁際の棚を覗き、炉の反対側まで歩いて戻る。もう一度作業者を見ると、さっきまで出ていた【戦闘中】の表示が消えていた。
「お、終わった!」
陸はスケルトンウォリアーを選び、そのまま他の作業者も見ていく。
鍛冶適性が高いゴブリンソルジャーを二体。それに、筋力と耐久の高いコボルトウォリアーも選んだ。
「よし。せっかくだしまとめてやらせてみるか!」
四体を選んで作業開始を押す。
工房のあちこちへ青白い光が集まり、スケルトンウォリアー、二体のゴブリンソルジャー、コボルトウォリアーが次々と現れた。
「おお、全員来た!」
四体はそれぞれ別の作業台へ向かい、用意された鉄を炉へ入れていく。そのまま迷うことなく火ばさみやハンマーを手に取った。
「え、もうみんな分かってんの?」
やがて、工房のあちこちから金属音が響き始める。
ガンッ! ガンッ!
カンッ! ガンッ!
「うわ、ほんとにみんなで鍛冶してる!」
陸は作業台の間を行き来しながら、それぞれの手元を見ていった。
スケルトンウォリアーは大きなハンマーを迷いなく振り下ろし、赤い鉄を少しずつ細長く伸ばしていく。ゴブリンソルジャーたちも自分で炉と金床を使い、コボルトウォリアーも同じように剣の形を作っていた。
陸には、どの叩き方が正しいのかまでは分からない。
しばらくして、四本の鉄の剣が完成する。
陸はまず、スケルトンウォリアーが作った剣を確認した。
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鉄の剣
ランク:E
丁寧に鍛えられた鉄の剣。
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「E!? お前、鉄でE作れんの!?」
最初に宝箱から手に入れた鉄の剣はFランクだった。同じ鉄の剣でも、目の前にあるものは一段上になっている。
残りの三本も続けて確認する。
ゴブリンソルジャーの二本はFとE。コボルトウォリアーの一本はFだった。
「結構ばらけるな」
陸は四本を作業台の上へ並べた。作り終えた四体は、そのまま工房に残っている。
「もう一回やってみるか!」
今度は同じ四体に、もう一本ずつ鉄の剣を作らせる。
二回目は最初ほど一つ一つの工程を追わず、工房中に響く金属音を聞きながら完成を待った。
できあがった四本を確認する。
スケルトンウォリアーはまたEランク。二体のゴブリンソルジャーはFとE。コボルトウォリアーはFだった。
「ウォリアー、またEじゃん!」
作業台の上には、FランクとEランクの鉄剣が並んでいる。
陸はその中でも、スケルトンウォリアーが作った二本をもう一度見比べた。
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