60話 何かいい方法無いかなぁ?
『こんにちは。ユウトさまいらっしゃいますかぁ?』
家の外から聞き覚えのある声が聞こえた。
外に出てみると、トムさんがニコニコして玄関前に立っていた。
『トムさんだったんですね。
こんにちは☆今日は何かいい事があったのですか?顔がニコニコでとても良い事があったみたいですね。』
『ふふふ。顔に出てしまっていますか。
実はですね。前回お取引きしていただいた魚なのですが、領都へ持ち帰り料理屋の主人達を集めて新しい食材紹介として、ユウト様から仕入れた魚を見せたところ大好評でしたよ。
持ち帰った魚は、あっという間に完売してしまい、野菜や肉といっしょにバンバン追加注文が殺到してしまいまして嬉しい悲鳴を上げながら早速買い付けに来た次第です。』
『領都でそんなに喜ばれてるんですね。
でも毎回行って帰ってを繰り返すのは、本当に大変そうですね。
いつも、領都に帰ったら1日〜2日でこっちに向かってるんですよね。』
『そうですね。でも私も根っからの商売人ですから、此方に向かう道中もワクワクしながら来ていますので全く苦に成りませんよ。』
『そうですか。道中も楽しんでくれてるんでしたら良かったです。もし大変になったら教えて下さいね♪』
『えっ?何か有るのですか?』
『いや、道中あまりにも大変でしたら何かいい方法が無いか考えようかと思っていたんですが、トムさんがとても楽しんでるみたいなのでまたその時に考えますね。』
『あっ!えっと、、、道中も楽しいのですが、やっぱり商売は時間が命なので、何かいい方法があるのならもっと嬉しいかなぁ〜なんて思ったりもしちゃいますが。Σ\(OωOlll)』
『いいんですか?楽しみが減ってしまいますよ(笑)』
『構いません!いや、すみません。
是非宜しくお願いします。
どんな方法があるんですか?』
『そうですね。いちど領都にあるトムさんのお店に行けば、僕が転移でいつでもトムさんのお店に行けるようになるので、数日に一度お店に行けば良いのかな?
他には、トムさんの管理が行き届く場所の扉と此方の店の扉を時空魔法で繋げて、いつでもトムさんが此方に来られるようにするとか?
今思い浮かぶのはそれぐらいですね。』
『工エェェェ━︎━︎Σ(○︎・Д・○︎)━︎━︎ェェェエエエ工
そんな便利な方法があるのでしたら、どうしてもっと早く提案して下さらなかったのですかぁ!!
あぁ〜提案を聞いていたら、なんだか凄く儲け損ねた気分になって来ましたよ。
...ρ(・ω`・*) イヂイヂ
これは一大事ですね。この損失を埋める為に、早く行動に起こさなければなりませんよ ︎』
『いやいやトムさん。別に何も損なんてして無いですよ。そんなに慌てなくても。』
『何を言ってるんですかユウト様 ︎
先程も申し上げましたが、商売は時間が命なのですよ。今までは、仕入れても領都の店におろせば直ぐに完売になってしまい、次の入荷まで沢山のお客様に迷惑をかけてしまっていたんですよ。もっと早くユウト様にご相談していれば、入荷待ちの期間をなくせて常に商品を確保出来るたいせいがとれていたのですよ。
ユウト様と知り合ってやく2年間でこれはかなりの損失ですよ。
ガ━︎Σ(っ゜Θ゜;)っ━︎ン』
『あっ!トムさぁぁぁん!!
ショックで口を開いたままで固まっちゃってますよぉぉ ︎』
『はっ!損失を考えていたら衝撃的過ぎて、思考が停止してしまってましたよ!!
ユウト様、今から領都まで急いで帰りましょ!
早くユウト様の店と、領都の店を繋げなければなりません!
急ぎ今回分の取引きを行いましょう。』
『分かりました。
では、いつも通りの取引き分を準備致しますね。』
『あっ!ユウト様!お魚もお忘れなき様お願いします。』
『大丈夫ですよ。あれから生簀の魚達は何匹か産卵をした様で、直ぐに子供が産まれて中々の数に増えていますよ。』
『素晴らしいですね。
味も良し!鮮度良し!繁殖力良し!間違いなくユウト様のブランド魚になりますね。』
『アハハ、ブランド魚にならないでいいですよ。美味しい魚だったので沢山の人に食べて貰いたいですね。』
『仕入れが楽になったら、すぐに私は魚を王都に販売しに行きますよ。
おそらく、一瞬でブランド魚になると思います。こんなに美味しい魚は、見た事が有りませんからね。』
『ありゃま。そうなってしまったら、また何か考えないとですね。』
『そうですね。その時も私を入れて下さいね。』
『あっ!でもトムさんが入ってしまうと何でもブランドになってしまいそうで、ちょっとあれですかね…。』
『ユウト様!それは無いですよ…。しかも、ちょっとあれって何ですか!
ブランドにならない様に気を付けますから、仲間外れにしないでくださいよぉ。』
『冗談ですよ。
そもそも、トムさんが色々なお店に流通してくれないと沢山の人に食べて貰えないじゃ無いですか。取り敢えずは、村のお店ではこれまでどおり安く販売していきます。リムル村の人達や近隣の村の人達が楽しみに買いに来てくれて居ますからね。』
『そうですね。でも近隣の村から噂が広まり、よその商会が取引きに来てしまいそうですね。』
『そうなっても、トムさんの商会と取引きがある事ををちゃんと伝えますので大丈夫じゃ無いですか。』
『そうですね。私はユウト様を奪われてしまったら泣いてましますよ。』
『アハハ、泣かれないように気を付けます。』
『ふふふ。約束しましたからね(笑)』
『それじゃ、商品の準備をしますね。』
俺は取引の準備をする為、トムさんと店に向かった。




