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【百万PV感謝!】転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第二十八章:お忍び旅行

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ドタバタの皇宮内

「国内世論はアルティアン王国に同情的です」


「在日アルティアン人に対する誹謗中傷などは全く見られません」


「フットボールの親善試合以前よりも友好度が増している雰囲気も感じられます」


「王女姉妹の仲を取り持った恩人として、伊吹(いぶき)殿下の評判はアルティアン王国内でも天井知らずの上昇を見せております」


「王国内世論について、私達が気にする必要がないという事ですね」


「ところで、スタジアムのディスプレイに王太女殿下が映った原因は分かったのか?」


「VividColorsヴィヴィッドカラーズの技術であるという説明は受けておりますが、それ以上は……」


「殿下のお抱え企業じゃなきゃ大事件になってるのよ、担当者にはしっかり詳細を確認するように伝えて」


「それについては、私からもVividColorsに情報提供してもらえるようと娘に言っておくよ」


「お願い致します」


「両国間の不和を唱える論争は極一部の特定国民に限っております」


「特定国民から目を離すなと警察庁に伝えろ、何をしでかすか分からんぞ」


「テロ対策としてアルティアン王国へ特定国民一覧を情報提供するようです」


「絶対に裏で動いていた者達がいるはずよ。

 必ず排除しないと、伊吹殿下に何をされるか分からないわ」


「東南アジアの華僑が関わっている可能性が高いけれど、どこまで辿れるかしら」


「首相官邸からアルティアン政府よりもたらされた情報が届きました」


「うむ、こちらに届いたのと同じ内容だな」


「伊吹殿下には毎度毎度驚かされますね……」


「どうやって会った事のない王太女を口説いたのか不思議でならないわ」


「なぎなみ動画でのご活躍、ですかねぇ」


「それは口説く前に落ちていただけでは?」


「一般女性なら分かるけれど、次期国家元首よ?

 そう簡単に男性に対して恋慕されるかしら?」


「……伊吹殿下ですから」


「……確かに、それはそう」


「一体京都滞在中に伊吹殿下はマヤ殿下に何をなされたのか」


「……お勤めを果たされたのでは?」


「マヤ殿下だけなら納得出来るけれど、リツ王太女殿下をどうやって落としたと言うの?」


「しかも先方からかなりの好条件を提示してまでの求婚」


「本来であれば何か裏があるのではと疑うところだけれど、伊吹殿下だしねぇ」


「ねぇー」


「ねぇー、で済まさないでちゃんと裏を疑って下さい」


「「はぁーい」」


「伊吹殿下を王太女の伴侶として迎えるにあたっての提示条件として……。

 公爵に叙爵。

 公爵領を下賜。

 登城義務なし。

 国内に居住する義務もなし。

 数年に一度程度の王太女殿下並びにマヤ殿下との面会願い。

 両殿下の御子は皇国の皇位継承権を放棄。

 御子の養育は全面的に王国が実施。

 それから……」


「どう見る?」


「うーん、どうも伊吹殿下の正確な情報を得られてない印象を受けますね」


「例えば?」


「伊吹殿下が妻となる方と年に数回しか会われないとはとても思えません」


「非常に愛情深い方だからな」


「殿下が皇国での同居しか認めないと仰ったらどうすつもりなんだろう」


「同じ理由で、御子の養育についても関心を持たれるだろうと思います。

 恐らくアルティアン側としては、面倒な子育てについてはこちらが負担するからとにかく子種だけでも頂きたい、というような意向を感じます」


「伊吹殿下が自らの御子に会うのを(いと)うだろうと考えていそうだな」


「向こうは情報が錯綜してそうですね。

 恐らくマヤ殿下からは伊吹殿下の正確な情報を本国へ伝えられているはず。

 その情報を本国は素直に受け取っていない可能性があります」


「いや、リツ殿下がすでに子作りを始めておられるのであれば、これだけ下手に出て来る事の辻褄は合う」


「……伊吹殿下が受け入れられるでしょうか?」


「器の大きいお方だからな、可能性はあると私は思う」


「殿下に確認すべきかと」


「副社長なら……」


「おい、皇宮内では子猫臭を出すな」


「失礼致しました。

 伊吹殿下ならば、アルティアンに対してその条件以上の国益をもたらされそうですね」


「あの場におられたのが伊吹殿下でなければ、今頃両国間は緊張状態だってでしょうね」


「今回のマヤ殿下の訪日目的は、伊吹殿下と親密な関係を築く事だったはず。

 そして、伊吹殿下の側近からもたらされた情報によると、すでに親密以上の関係になられたとの事。

 個人的な意見としては、これ以上何を望むのかと問い質したいところですが……」


「気持ちは分かりますが、私心には蓋をしておくように。

 ただ、目的以上の事が達成された直後、さらに大きな要求をして来た事は気になりますわね」


「どちらにしても、首相官邸と意見交換した上で、陛下のお耳に入れる事にしましょう」


「宮内省としては、アルティアン王国に対してアルティアン国民の躾をしておくようにと事前に通達する必要がありそうね」


「どれだけいるか正確な数は分かりませんが、アルティアン王国内にも子猫はたくさんいる事でしょう。

 子猫達が伊吹殿下をお迎えするにあたって国内の意識統一をするだろうと、期待しておきましょう」


「大変です、伊吹殿下が乗られるヘリの航行予定が外部に流出している疑いがあります!」


「すぐに警察庁に予定を変更するように伝えろ!」


「待て!

 流出元が分からない以上、変更してもまた流出する恐れがある。

 大喜利大会は明日だ、最悪の場合は殿下の出席を見合わせてもらうよう申し上げる事とし、今は流出している前提でどう対処出来るか検討をするぞ!」


「「「「「はっ!!」」」」」


 皇宮内は先ほどとは比べ物にならないくらいバタバタと動き出した。

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