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【百万PV感謝!】転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第十五章:新年

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クルクム、サービス開始

 (きょく)ノ棟、VC伊真心(いまじん)のオフィス。

 イラストコミュニケーションサービスと小説投稿サイトをひとまとめにした新しいサービス、クルクムが元日に開設されての初動について話し合われている。


 クルクム内であれば安藤家(あんどうけ)四兄弟を扱ったイラストや文章を自由に掲載する事が出来て、なおかつ同好の士から投げ銭まで受け取れるというシステムが受け入れられ、多くの利用者を獲得した。

 なぎなみ動画のアカウントを持っているだけで利用可能であり、別途登録の必要はない。


 なぎなみ動画とクルクムはなぎなみ動画アカウントがないと閲覧が出来ないようになっているので、登録者の個人情報を容易に収集出来て、そのデータを元にサイト内に閲覧者の興味を引くであろう広告が掲載出来る仕組みなので、すぐに採算が取れるだろうと見られている。


「んー、思ったより大人しい雰囲気かな。

 垢BANされたらなぎなみ動画まで見れんようになるから、思い切った作品がアップ出来んのやろか」


 元腐女子OLとして、マチルダが意見を述べる。

 伊吹(いぶき)は前世にて小説投稿サイトは毎日のように利用していたが、イラストコミュニケーションサービスは利用した事がない。


「思い切った作品とは?」


「四兄弟のくんずほぐれつの十八禁イラスト」


 伊吹としては一般人の目に触れなければ問題ないという考えだが、世間からは皇族である三ノ宮伊吹親王が演じているキャラクターの為、恐れ多くて弄れないのという考えの方が一般的だ。


 禁止している訳ではないとはいえ、描いてはいけないという雰囲気が漂うのはよくない。

 抑え込めばどこかで隠れて活動するクリエイターも出て来るだろう。

 そうなると、クルクムから見ると得られるはずだった収益を逃してしまう事となる。

 また、隠れて活動しているうちにどんどん過激になっていき、結果的に法を逸脱して逮捕者が出てしまう事は伊吹の本位ではない。


「マチルダが率先してアウト寄りのセーフなイラストを投稿する?」


「せやなぁ、安藤(あんどう)真智(まち)であると分からんようにして投稿してええんやったらやってもええけど」


 登録者の不満が爆発しないよう、未然にガス抜きしてやるのも運営の仕事となる。


「ってかこの世界においてBL文化はあるの?」


「ボーイズラブって言葉自体はないけど、戦国時代から衆道があるからなぁ」


 元々は武士や寺の僧侶など広く嗜まれたという男色文化であるが、男でなければ嗜めない文化でもある。

 男と男が恋愛する様子を絵にしたり、文章にしたりする文化がこの世界で受け入れられるのか、伊吹は疑問に思っている。


「そもそもボーイズラブの何が良いのか僕には分からないからなぁ」


「語ってええにゃったらとことん語るけど?」


 マチルダに対し、頭を下げて謝る伊吹。興味がないものをこんこんと語られる時ほど苦痛な時間はない。


 とりあえず、マチルダに何枚かイラストを描いてもらい、文章はそのイラストを見た同好の士に任せる事となった。

 万が一批判やサイト内通報などがあれば、公式として公序良俗の範囲内であるという考えをアナウンスする事で、様子を見る事とする。


「で、話変わるけど。

 イリヤの必死のアピールは伝わってる?」


「アピールとは?」


 マチルダはため息を吐く。


「あれだけ自分が安藤(あんどう)子猫(こねこ)やてアピールしてんのに気付かんとかありえへんで」


「えっ、あれって日本語覚えてたてで変になってんじゃないの?」


 またもマチルダが大きなため息を吐く。


「ちゃう、あれはあの子なりのアピールや。

 ちなみにイリヤだけちゃうで、ジニーも元々副社長のファンやて言うてたと思うけど。

 キャリーは元日本人やからあんまそういう話はせぇへんし、どう思ってんのかリサーチ出来てへんけど」


 ジニーは転生者ではないので、一人の男性に対して女性が複数いるというこの世界の常識の元で育っているが、イリヤは男女比一対一の世界から転生した元アメリカ人である。

 伊吹はイリアがまさか自分の事を好いてくれているとは想像もしていなかった。


藍吹伊通(あぶいどお)り一丁目内に銭湯作ってもらったし、サウナも色んな種類があるから体臭もあんま気にならんようになったで。食べ物が変わったんもあるかもやな。

 何にしても、イリヤとジニーの気持ちには応えてあげてもええんとちゃう?」


 藍吹伊通り一丁目内には勤務する女性達向けに、各種施設を順次設置している。

 銭湯もそのうちの一つで、水着を着ての入浴を許可しているので海外から来た従業員にも喜ばれている。


「うーん、今度本人と話してみるよ」


 伊吹は生前から一貫して恋愛対象は日本人なので、白人であるイリヤとジニーを相手にするというイメージがない。

 ちなみに、マチルダにおいてもそうであるが、本人が必要以上に猛烈にアピールして来ているので、伊吹としてはマチルダの身体が成長を遂げた際に約束通り妻として娶るつもりでいる。


「本人らは皇国に帰化するつもりやから、ちゃんと考えたげてな」


「帰化、か。

 それはこっちも真剣に考えないとな」


 前世世界よりも、この世界はグローバルではない。

 各国が自国の人口減少対策に取り組み、国民が外部へ流出する事に敏感だ。

 特に、アメリカから大日本皇国への帰化となると、その後の身の振り方が変わってしまうほどの影響が出る。

 それらを認識した上で、二人が大日本皇国へ帰化するつもりなのであれば、相当な覚悟を持った上での事だ。



「と言う事で、二人がカラオケボックスで待ってるから行ったげて。

 こないだ来た女の子にしたみたいに甘く蕩けさせたげて」


「何で知ってるんだよ……」

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