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末っ子皇女は幸せな結婚がお望みです!  作者: 玉響なつめ
第二十四章 可愛いは世界を救う……のか?

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(でも結局の所、わかったことがある)


 恋って難しいってことだ。

 今更なんだよ? と思うかもしれないが、そうなのだ、私としては映画や本にあるような、燃えるように素敵な恋……みたいなイメージをふんわり持っているだけだった。


 生育環境があれだったからね!

 自分を守るだけで精一杯でそっち方面は夢見がちにならざるをえなかったからね!!


 まあ現実的に恋愛なんてしている余裕がないどころか友達付き合いでさえ制限されてスマホも持てなかった前世の私に恋なんて無理だって話よ。

 学校にいる間、友達のコイバナ聞いて胸をドキドキさせていた純情な乙女だった……。


 今もですけど!?


 で、だ。

 兄様たちや妃様がたと父様の恋模様(?)を見て、今回のタルタリーヤさんとマシューさんの話を聞いて思うのだ。


 結局、恋愛って難しいなあ……ということである。

 恋は曲者ってどこぞの詩人が言ったんだったかなんだったか覚えちゃいないけど、まさにその通りだなって思う。


 恋に恋する……なんて言葉もきっと正しい。

 なんせ前世の顔も名前も思い出せない友達が、当時来た若い先生に「恋した!」と言いながら先生が転勤でいなくなった途端に隣のクラスの男の子に恋してたもん。

 あれが恋に恋するってやつでしょ。


 恋してる自分が好きってことなのかな?

 わかんね!


 とにかく、恋に溺れて周りが見えていないであろうタルタリーヤさんを見ると、恋って素晴らしいものとは言い切れないよな? って思ったわけ。


(……私もあの四人の誰かに恋したら、ああなっちゃうのかな?)


 ドキドキして好きだなって思うだけじゃないのだろうとは思う。

 妃様たち……というかカトリーナ様みたいに嫉妬心が強いとかもあるだろうし、私はどうなってしまうんだろうか、とそんなことを考えると怖くなってしまう。


「なんだろうなあ~、お金持ちでも美少女でも悩みって尽きないもんだね、ソレイユ」


「きゅう?」


 可愛く小首を傾げるソレイユが心配そうに私のほっぺを舐めてくれて、ああんもう可愛い。

 思わずふわふわのソレイユを抱きしめた。


「ソレイユはいつだって可愛いよ! ありがと、元気出た」


「きゅきゅ!」


 はあー、癒やされる。


 恋をして家庭を築く、その理想が段々難しくなっていくのはなんでだろうなあ。

 私が現実を知っていくにつれて、物事が複雑になっている気がする。


(いや、元々複雑なのを私が知らなかっただけだなあ)


 だってみんな(・・・)にドキドキするのにこれが恋かわかんないもん。

 前世の知識があってもこれが恋だ! って断言できる経験がないとか笑える。


 就職も工場の工員だったのが、今や皇女様で聖女様、書類に埋もれて……。。


 ……あれ、悠々自適な暮らしの夢はどこ行った?

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