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神槍は転生してもやはり神槍を目指す  作者: Scull
第5章

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第17話 ユーダリル

翌朝、リーシアたちはまた、ソーフルドルフを出立する。村人たちに見送られ、これまでたどってきた、街道を下っていく。


夏の暑い時期も旅路の間に過ぎ去り、涼しい風が秋の気配を運んでくる。道々の村でも路銀で購入できる食料が豊かで喜ばしい。村に立ち寄っても、農民出身のリーシアは比較的馴染む。


農民の人々と今年の収穫を喜び、対価を払って喜ばれ、宿を借りて過ごす。そうして何日かの行程と野宿、村を経てついに、ユーダリルに到達した。

ユーダリルの西方は地平線が大きくひらけていて、これまでの山間から抜けてきたリーシアたちにしてみれば「空が大きくひらけた」感じが大きい。


秋の雲がたなびき始める中、麦畑が広がり、たわわに実った麦穂がこうべを垂れている。そろそろこの辺りも収穫が始まりそうだ。

うねうねと続く畑道も次第に石で舗装された道になり、通りやすくなっていく。カッポカッポとロバの蹄の音が響いていく。


遠くの地平線を断ち切って聳える城郭が西日を背負って黒々と影を落とす。

その影の中に入りつつ、次第に急になっていく坂を登っていく。


「ここがユーダリル太公領のお城か・・・」

つい、リーシアもポツンとつぶやく。


「レルムの王様に言われるまま、ここまできた」とは師匠。


「日が暮れてしまう前に、城内に入らないと」皆にそう言って追い立てるが、

「農民がまだ野良仕事をしているんだから、そんなに急がなくても大丈夫だよぉ」と師匠が言う。


とは言えリーシアは顔がしれいてる農民とリーシアのような旅人が同じような扱いで入城できるとは思ってないので、歩みを緩めない。坂を登り切ると、堀が切ってあって、城壁までに門扉を兼ねた橋がかかっている。コトゴトとワゴンを渡らせ、門にいる門衛に声をかける。


「こんにちは。私は騎士リーシア。レルムの王様にこちらにいくように誘われて、参りました」

と、レルム王の書状を門衛に提示する。


「はっ!預かります」と、門衛がしっかりと受け取り、確認をして向きを変えて返してくる。


「お通りください」と、騎士への礼をとってくれるので、リーシアも偉そうにならないように気をつけながら返礼する。

「同行のものは、魔道の師匠、ザオベル、魔導士ザオベルの侍者フィレベルク、私の乗騎キュリオ、私の侍者オルクスのスルーズ、従士のイーダです」


「はっ!」

「はっ!?グ、グリフォン!?お、オルクス!?」


「はい。よろしく記録をお願いいたします」


「はいっ!」

ビシッと敬礼する門衛にこちらもしっかり敬礼を返して、暗い門を潜っていく。門の厚みもあって、城郭の防御力も高そうに思える。

招かれた訪問者としてはまず、何はなくとも城主に顔出しぐらいはしておかなければカーティス太公の顔が立たないだろう。


通りを抜けていきながら、商店や飲食店のお誘いを受け流しつつ、領主の館を目指す。


まだ明るさの残るユーダリルの城館におとないを入れる。

「失礼します。レルム王に誘われてこちらに参りました騎士です」

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