10/176
召喚4
「この世界は魔物によって滅ぼされかけているのよ。」
真剣そのものな顔で矢那さんはそんなことを言った。
「ああ…いや。そんな突拍子も無いことって訳でもないのかな?異世界に召喚されるぐらいだし、魔物ぐらい。」
冗談みたいな話だが、考えてみれば今の状況自体冗談みたいなことだ。
なるほど。魔物に滅ぼされそうだから勇者を召喚したってことか。これなら納得がー
「で、なんで俺達なの!?俺ただの高校生だよ!?」
いかない。なんで勇者として召喚するなら軍人とかプロレスラーとか、もっとこう、なんかあるだろ。
「勇者として選ばれる資質…とでも言うのかしら?そういうものがあると見なされたん…だと思うわ。ごめんなさい、勇者召喚のプロセスは私もよく知らないのよ。でも、全くのランダムということは無いはずよ。」
そして、と彼女は続けた。
「異世界から来た私達は強力な魔力を授かっているわ。人類の切り札となるほど、とても強力な。」
彼女はそう言いながら左手の手のひらを上に向けた。
その手のひらの上から突如火が踊った。




