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無題。
画面には新着情報として、彼の名前が表示されていた。
「……わたしが、開く。わたしが『観測』する。わかった。わかったわ。あなたに任せようとはしない。でも、でもね、お願い、そのままそばにいて、それだけで――」
「わたしは最初からずっとそばにいるよ、お母さん」
震える指が画面に触れる。
※
『ごめん、九十九。あの日のメールは、課の送別会で同僚が酔っ払って、俺の携帯を間違って使ったんだ。傷つけてしまって、本当にごめん。九十九、どこにいる。このメッセージをもし見ていたら、すぐに連絡がほしい。俺だけは、お前がまだどこかで生きていると信じている』




