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『僕のペットは魔獣らしい。ついでに畑も作ってます』  作者: キトン


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第24話 国王の恩返し(と胃痛)。プレゼントされた無人島は『Sランクの魔境』でした

王宮の謁見の間。


国王は、引きつった笑顔で冷や汗を流しながら、玉座からタロウを見下ろしていた。


(タロウ殿には、帝国から国を救ってもらった大恩がある……! しかし、昨日の謎の大地震のせいで王宮の壁には巨大な亀裂が走り、城下町では井戸が干上がり、畑が異常に隆起しておるのじゃ! 悪気なく国が滅ぶ前に、少し王都から離れてくれ……!)


国王は胃の痛みを必死に堪え、声を張り上げた。


「えー、英雄タロウ殿! 貴殿のこれまでの多大な功績を称え、南の海に浮かぶ『広大な無人島』を丸ごとプレゼントしよう! あそこなら、どれだけクワを振るっても誰にも気兼ねいらんぞ!」


「えっ! 島を丸ごと!? さすが王様、俺が『もっと広い果樹園が欲しい』って悩んでたの分かってくれたんだ! ありがとうございます!」


タロウは無邪気に喜んで帰っていった。

それを見送った宰相が、青ざめた顔で進み出る。


「陛下……お与えになったあの島、強力な『Sランク火炎魔獣』がうごめく魔境では?」


「うむ。普通の騎士団なら全滅するが……タロウ殿のあのペットたちからすれば、Sランクなど『ちょっと元気な子犬』じゃろ。これで王都の平和は守られた……!」


国王は安堵の涙を流し、そっと胃薬を飲んだ。


数時間後。南の海の上空。


超巨大黒竜ナスビの広大な背中にレジャーシートを敷き、タロウ一行は音速の空の旅を楽しんでいた。


強風に煽られ、セシリアが涙目でシートにしがみついている。その横で、元・暗殺者のクロエは体幹だけで微動だにせず座り、勇者アレンは静かに目を閉じて『クワ』を抱え、座禅を組んでいた。


やがて眼下に目的の無人島が見えてくると、ナスビがズドォォン! と凄まじい地響きを立てて砂浜に降り立った。


その瞬間――島中の凶悪な魔獣たちの気配が一斉に遠ざかり、やかましかったジャングルが水を打ったように静まり返った。

空の頂点捕食者である『黒竜』が飛来したからだ。


「(冷や汗)……冗談でしょ。暗殺者の勘が『一歩でも動いたら死ぬ』って告げてるわ……完全に『死の島(Sランク魔境)』じゃない……!」


クロエが警戒レベルを最大に引き上げる中、タロウだけは呑気に足元の土を握りしめ、手を叩いた。


「おー! 手つかずの大自然って感じだね! しかもこの島、土地がすごく肥えてるなぁ。温泉(毒の沼)も湧いてるし、いい果樹園ができそう!」


「あれのどこが温泉なのよ!!」


セシリアの悲鳴をよそに、タロウは満足そうに頷いた。


「よし、島が広いから、3チームに手分けして安全な場所と水場を探そうか!」


「「「は?」」」


死の島に到着して数分。

最強の農家による、無慈悲な『グループ分け』の号令が下された。



今回もお付き合いいただきありがとうございます!

タロウの物語、楽しんでいただけているでしょうか?


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