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魔法と剣と俺だけ銃の世界  作者: 俺のだけのバリアフリー
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ローライシ・レン


「・・・います・・・・うございます・・・・おはようはようございますご主人様」



身体をゆさられ目を覚ます、窓からは朝日の光が差し込んでいる。

椅子から立ち上がり背伸びをして俺を起こした人物を見る。


「ん・・んん?朝か・・・ふぁ~   だれ?」

「え!?」


俺の後ろに立っていたのは銀髪に透き通る様な青色の瞳をした・・・・あれ右目を包帯で  あ


「レンか、おはよう」

「? はい、おはようございます」


決してレンの事を忘れていたわけじゃない、ただ寝ぼけていただけだ。

それに今までずっと包帯で頭も全部覆っていたのでまともに姿を見るのは初めてだから一瞬本当に誰かわからなかったし初めて見た時、馬車の前での戦闘の時は髪の色が違うような・・・・憶え間違いだろうか

それでも右目とボロボロの服ですぐに分かるのだけれど


「そうだ、服を買いに行かないか? いつまでもそんな恰好じゃ嫌だろう」


身体を起こすとレンの服装が気になった、火傷と足が治った今ずっと寝ているわけでもないのでなにか外に出る服を調達するべきだろう


「わたしは奴隷ですからこのままでもいいですけど・・・」

「まぁまぁそう言わずに、それに俺の服も買わないといけないからな俺センスないから選んでくれ」


そう、俺の恰好はゲームアバターは民兵風だしいつまでも同じ服を着る訳にも行かない、流石に汚い


「そ、そんな私がご主人様の服を選ぶだなんて、無理ですよ!」

「いいからこいよ、命令だぞ」

「む~はい・・・」


心底困った様な顔してしぶしぶ俺に続いて外に出る、昨日まだ目の事もあるのでレンにベッドを使わせたのだがいつまでたっても奴隷がベッドでーとかご主人様はーとかグチグチと言っていたので命令と一言言ってやると今までの言い合いが無かったかのように納得したのだ。 だからこそ今の様にいつまでも遠慮していると命令をだしてやることにしたのだ。


一階に降りるとロビーに筋肉のおっちゃんが居た。


「おう、あれ?おめぇ女なんか連れ込んでたのか?」

「いや先日連れてきた奴隷だよ、ほら包帯でぐるぐる巻きになってた」


初日にレンを担いで宿に入って以来基本的には外に出してない、もちろん運んだ時は筋肉のおっちゃんに見られていたし奴隷と言う事も伝えてある。


「おおあの時の・・・昨日の奴隷にしてはもう元気そうだな・・・かなりの怪我だと見てたんだけどな、ま!奴隷なら料金は増えねぇから安心しな!」

「二人になるとやっぱり料金あがるんだな」


奴隷はお金がかからないって所がこの世界ぽいけどな。


「それはそうと今日は下で食べるのか?珍しいな」

「いや今日は外で食べようと思う、こいつの回復祝いだ」

「がはは!奴隷にお祝いか! 恥ずかしがらなくても今日は休みだって言えばいいのよぉ!」


むむむ、本当なのに・・・・後ろに居るレンも笑っている。奴隷だろうとレンはレンだ


宿を後にして市場に向かう。




「いらっしゃー!新鮮な野菜入ってるよー!」

「先日ギルドから降ろされたビックマウスの毛皮だよ!」

「そこのお嬢さん見て行ってよ!」

「あらお嬢さんって私~?」


初めて来た市場は人でごったがえしていた、市場って言うのはどこもにぎやかな物なんだな。

市場に向かう途中階段を下りながら市場を見てみるとまるで何かの列かと思うくらいの人が行き来している。


「す、すごいな・・・」

「そ、そうですね・・・」


正直こんな人ごみの中には入りたくないがいつまでも見ていても面白い物でもない、嫌々でもさっさと用事をすませよう。


「はぁ・・行くか、離れるなよ」


そう言って俺の前に立つので首根っこを掴んで自分の後ろに置く。


「は、はい。 私が前にいきますのできゃあ!?」

「背が小さいお前が前行っても潰されるだけだし目の怪我あるんだから無理するな」

「で、でも・・・はい・・・」


無理して血でも流されると包帯代がかさむので勘弁願いたい。



いざ列に入ると大体仕組みが分かってくる、右と左で進む方向がある程度出来ていて商品を見る為に立ち止まるスペースも僅かにあるみたいだ。 しかし進むのは楽だがレンとはぐれないようにするのが大変で商品を見て歩いていると気付けばレンが逆の列に流されて行って見失っている事もしばしばあった。





「はぁはぁ・・・疲れた・・・」

「そ、そうですね・・・」


まぁ俺は疲労なんて感じないのだがあれだけの人ごみは元ニート&ひきこもりには精神的にきつい。

そして何より衣服を売っている店がなかったのだ! 何という無駄骨

どうやら俺達が入っていった道は果物や野菜などの食料品を主に売っている場所らしくその隣のスペースが衣服や装備類を売っている場所らしい、それに気付いたのは二往復した後の事だった。


「ふぅ、足は大丈夫か?」

「はい大丈夫です」

「じゃあいくか」


衣服や装備類を朝から買い求める人は少なく先程通った道に比べたら全然人が居ない。

一通り全部の店を見た後に一番品揃えが多そうな店に入る。


「いらっしゃいー」


市場に並んでいる店なのでこじんまりとしたちょっとボロイ建物だがガラス越しに見た店内の商品はそれなりにありそうだった、俺達を迎えてくれたのは暇そうにしている30代くらいの女性だった。


「すまないがこの子の服を買いに来たんだが女性ものはどこだ?」

「ん?奴隷の? んーこんなのとかどうだい?」


そう言って店の奥から出してきたのは誇りをかぶっり薄汚れた服だった。


「・・・それ売り物?」

「売れ残りさね、どうせ捨てるものだし三着で銅貨1枚でいいよ」


言われてから見直すと確かに色は落ちて作られてから長い時間置きっぱなしにされた様に見えなくもない


「いや、もっと普通のを・・・レンこっちにこい」

「ご主人様?」


レンの腕を引いて売り場まで戻り俺の服とレンの服を”売り場の中”から選ぶようにと伝えるが、奴隷がーなどとまた始まった。


「・・・別に俺が二人分選んでもいいけどどっちも喪服みたいになるぞ、全身真っ黒な」

「真っ黒・・ですか?」

「お前はご主人様に年中葬式の恰好で居ろと言うつもりか!? 分かったら”まとも”な服を選んでくれ」


元ニートの俺は年中寝巻で部屋の中に居たのでファッションのセンスが皆無なのことは自重しているからここは女のレンに選んでもらおうと言う事だ


「私が選んでもいいんですか?」

「せや」

「好きなものを選んでも?」

「似合うと思うやつをな」

「は、はい!」


初めは不安な顔をして何度も聞いてきていたが本当に選んでいいと理解したのか、目をキラキラさせながら服を選びだす。

奴隷だかとか普段言っているがやっぱり女の子なんだろうこう言う買い物が好きなんだろうな、いつものビクビクしている姿ではなく楽しそうにしているレンを見て新鮮な気持ちになる。



その後時間をかけたくせに俺の服しか持って来なかったので結局二人で服を選ぶ羽目になった。





服を買い終わった俺は宿の前でレンに荷物を部屋に運び待機しておくように命令してからダンジョンへ向かう、買い物に思ったよりも時間が掛かったが今日は朝のギルド訪問はしてないので時間的にはいつもよりちょっと遅い程度の差だろう。


動ける様になったレンだが俺が待機するように命令した以上部屋からどこかに行ってしまう可能性は少ないがレンは俺が味方BOTとして呼び出してしまっているのでその気になればすぐに場所も分かるし状態も分かる。 なにかトラブルがあればすぐに駆けつけれるだろうし、先日の様にアイテムから『しまう』からもう一度『使う』を選択すれば目の前で出てくるだろう。


そう言う訳でレンに関しては今の所安心なので今はレンの目を回復するためのDPを貯めることが最優先事項だ、奴隷として一緒に居る以上戦闘にも出てほしいが片目が無いと言う事は遠近感が掴めないと言う事だ、そんな大切な視覚情報が欠落しているのに命をかけた戦闘なんで到底無理だ、本人は一緒に来るとか言っているが・・

レンの為にも俺の為にも今日できるだけDPを稼いでおこうとダンジョンへ足を向けた






~ダンジョン内~


5層が終わり6層目の開始地点に立ちながら操作画面を開く、今回からはペースを上げて攻略しているのでいつもの様に倒した数は多くないが階層が進めばDPを多く貰える敵が出てくるかもしれない。

早く自分の強さに見合った階層を見つけたいものだ、それに今日ゲットしたDPは400DPで合計500DPになる明日狼モドキを一体倒すだけでレンの治療は終わる、それからは自分の装備強化に戻れる。


明日が楽しみだ






~天使の腕~


左手に自分の服、右手にご主人様の服が入った袋をそれぞれ持ってご主人様が見えなくなってから宿へ入った。

ご主人様には「部屋で待機」と命令された、命令と言われると反対の意志や思いなどが自然となくなって行く自分の意志を無理矢理捻じ曲げられるから気持ちのいいものじゃない。 だけど今のご主人様の命令は私に無理をさせたりするものじゃないから嫌じゃない・・・・


「ん?おまえ主人はどうした」


声をした方を向くと宿屋のおじさんがこちらを睨んでいた。

たぶん一人だけで戻って来て荷物を持っているから逃げ出したのかと疑われたんだろう、隙のある主人を持つ奴隷にはよくあることだ。


「ご主人様はこのままダンジョンに行きました、私はこのにも」

「わかったわかった」


まだ言い終わってないのにおじさんは興味なさそうに手を振ったので頭を下げて部屋に帰っていく。

あれが奴隷に対しての普通の扱いだ、奴隷商人の商品として教育されたときや奴隷の先輩からは聞いていたしそう言う扱いをされて来たから慣れてきたのだけれどあのご主人様と居ると自分がただの村娘だった頃を思い出してしまう。



私が奴隷として売られたのは一年ほど前だっただろうか。

私が生まれた村は豊かとは言えないけど村のみんなが仲良く暮らしていた、けれどある日突然兵士がやって来て村を焼き払ったのだ後から聞いた話だと隣国が戦争を仕掛けて真っ先に攻め入った村の中に私が住んでいた村があったそうだ。

すぐに軍が攻め入った敵国を追い出したそうだけど私達家族の家は燃やされお父さんはその時殺されてしまった。

何件か無事な家はあったのだが金目の物は全て持っていかれ復興もままならない状況だったらしい。


当時14歳だった私は復興資金の為に村の人達に奴隷として売られた、その事は恨んでいない家族の生活が苦しくなったりすると奴隷として売られると言うのはよくある話だから。

それからは地獄だった、奴隷の人を見た事がなかった私は「奴隷」と言う存在しか知らずどういった扱いか知らなかった。


服はボロボロで薄暗い牢屋に入れられ鎖で繋がれた、言う事を聞かなければ食事を抜かれたし叩かれもした。

奴隷とはどう言う者かもし自分が買われた時どう尽くせばいいのかなどの教育もされた、そんな日々を過ごして一年程たった頃私は奴隷商人に都でお前を売ると言われ馬車に乗せられた。


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