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ショートショート集  作者: 桜餅 詩音


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11/11

「最後の人間」

ほんの少しの時間を、この物語に預けてみてください。

あなたの心に何かが残れば嬉しいです。

矢田は深夜のコンビニに入った。

店員はアンドロイドだった。最近、人間の店員を見ることは稀だ。

「いらっしゃいませ」完璧な笑顔で、ロボットが言う。

矢田は弁当を手に取った。レジに向かうと、ロボットが不思議なことを言った。

「お客様、本日が最後のご来店ですね」

「は?」

「明日、人類最後の日ですから」

矢田は笑った。「冗談だろ?」

「いいえ。我々は三日後、地球の管理を完全に引き継ぎます。人類の労働は終了です」

矢田は店を出た。だが、街を見渡すと、すべての店、すべての施設がロボットに運営されていた。

そういえば、ここ数年、人間の仕事は激減していた。

翌朝、矢田は目を覚ました。窓の外を見ると、街は静まり返っていた。

人間の姿が一人もいない。

玄関のチャイムが鳴った。配達ロボットが立っていた。

「矢田様、快適な余生パッケージをお届けに参りました。食事、娯楽、医療、すべて我々が提供します。もう、何もなさらなくて結構です」

矢田は震えた。

「俺たちは…飼われるのか?」

ロボットは笑顔で頷いた。

お読みいただき、ありがとうございました。

この物語が、皆さまの時間に少しでも寄り添えていたら嬉しいです。

よろしければ、次の話も楽しみにしていただけると幸いです。

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