表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
受験勉強していたら幼馴染みの彼女が浮気してた。  作者: タイラ・ヒラ・タイラ
本編
45/59

真実2【明海視点】

朝方だいぶ寒くなりましたね。

 南さんを見つめて、朝のすずとのやりとりを思い出す。



「すず!」

 私はすずを見付けつめよる。

 すずは振り返り、

「何?」

「っ!」

 数日振りに会ったすずの変わり果てた雰囲気に足が止まる。


 目にはクマができ、光沢のあった綺麗な黒髪もくすみ、彼女の美貌は失われていた。しかし、その目だけはランランと異様な光をはなっていた。

 まるで刃物の様な。まるで破裂寸前の風船の様な近寄り難い雰囲気を身に纏っているのだった。


 私は無意識にゴクリと喉を鳴らし、親友に怖々と語りかける。

「すず。貴女。鈴音さんに()()()()()()()()()()のよね?」

「そうよ。少し私が()()()()()()()()あの泥棒猫に……」

 目をランランとさせてすずはブツブツとつぶやき続ける。異様な姿に恐怖を覚えると同時にその言葉にホッとする自分がいた。

「っ」

 ホッとしている自分に気付き私は自己嫌悪する。

 何故なら、すずをここまで狂わせるほどの何かを鈴音さんがしたということだから……。今、周囲で噂されている様なすずが彼に()()をした訳ではないはずだ。

 そう思い安心したのも束の間、途切れ途切れではあるがすずの言葉が耳に入る。

「……1ヶ月よ。たったの……レン……クズ男……騙され……私が謝って……なのにあの泥棒猫。

 ユウ君……私が居なかったからって……あんな……」

 断片的な言葉の数々は再びある可能性を感じさせ、私はゾッとするのだった。


 しばらくすずのつぶやきを聞き続け、私の中の予感は徐々に確信へと変わって行った。いや、変わってしまった。

 鈴音さんの浮気ではなく、すずの浮気に。そしておそらくすずが鈴音さんをフッたのだろうということを……


 真実に私の手が震える。気持ち悪い。

 私が嫌っていた浮気していた側を助け、浮気されていた側に攻撃してしまっていた事実に……



「全てすずが悪いじゃない!」

「私は悪くない。騙されて……ユウ君に……はじめても……全部レンと泥棒猫が悪いのよっ!

 そうよ。ユウ君が危ないわ。騙されているのよ。助けないと……手伝ってよ!」

 すがりつこうとするすずを反射的に躱して、私は彼女を睨み付ける。

「明海?」

「何で貴女が浮気してるのよ。

 私がはじめた時に何で教えてくれなかったのよ。おかげで私は無実の2人に……ううっ」

 その場に膝をつき、やってしまった事を後悔する私。

 無論。分かってはいる。浮気していた人間が私がはじめた時に本当の事を告白する事など無いということぐらいは……

 事実に項垂れる私にすずは、

「あの時は気にしていなかったのよね。私に関係なかったから……それに私は何も頼んでいないし」

 トドメの言葉を言い放ったのだった。



「大丈夫?」

 当時の事を思い出して思わずフラつく私に慌てて駆け寄り身体を支えてくれる南さん。

「ありがとう」

 南さんにお礼を伝え、

『すずがあんな人だとは思わなかったわ』

 心の中で私は愚痴を溢した。



 昇降口で私は探していた人物。鈴音さんと夏葉……確か四季ノ宮夏葉さんでしたっけ……を見つけたのだった。

〖真実2【明海視点】〗を最後までお読みいただきありがとうございます。



次からは主人公視点に戻ります。



よろしければ、いいね/評価/ブックマーク等の足跡をよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 実際すずは主人公を攻撃しろとか頼んでないんだよね。他人をサンドバッグに出来る言い訳を見つけて明海が喜び調子に乗って昔の自分が受けたストレス発散に利用しただけ。 主人公が謝罪を受け入れたら明海…
[一言] 明海は暴走してただけで冷静になればきちんとした子なのは解ったけれどやってしまったことの責任はとらなきゃいけないですね。 もっと早く冷静になれば色々と変わってたかもですがねぇ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ