希望4
日に日に寒くなっていきますね。
「驚いたよな」
ピザを口に運びながら先日の出来事を優太は思い出しつぶやく。
夏葉の希望した店はカラオケボックスだった。
下校しようとしていたところ、明海と彼女の取りまきの1人(最後の?)が現れ、謝罪してきたのだ。
明海の過去を剛志から聞いていた優太は浮気される辛さを知る者同士ということから彼女の謝罪を受け入れた。夏葉も優太に続きコクリとうなずき許した。
明海はしゃべることができなくなってしまった夏葉をすまなさそうに見つめて。
「本当にごめんなさい。私があんな噂を流してしまったばかりに……拉致や強姦未遂事件にまで発展するなんて……」
「結果的に間に合ったから謝罪を受け入れたけど、もし間に合わなかったらこうはならなかったからな。場合によっては殺したい程に恨んでいたかもしれない。そこは忘れないでもらいたい」
優太は明海に告げる。
それから明海と2~3言葉を交わした後、
「それじゃあ。俺等はもう行くわ。またな」
優太の言葉にあわせてペコリと頭を下げる夏葉。
明海に背を向ける優太と夏葉。
「最後に直接謝る事ができて良かったわ」
「!」
歩きだそうとした時に聞こえた明海の意味深な言葉に優太と夏葉は慌てて振り向く。
「さいご?」
明海の取りまきである南も驚きを隠せないでいた。
戸惑う3人に明海は告げる。
「実は私。今日で学校辞めることにしたの。これから退学届け出す予定よ」
「えっ!」
本当に突然の宣言だったのだろう、目を丸くして驚愕する南。
明海は最後まで自分の傍に残ってくれた彼女に目を向け、
「南さん」
ぎゅっと抱きしめると明海は取りまき少女である南から離れ。
「確認したら、去年退学に追い込んでしまった坂口さんも……冤罪だった様なの。
許してもらえるか分からないけど……探して謝りに行こうと思うのよ」
すずの一件で学校の裏サイトを見たらあっさりと分かってしまった事実であった。これまでは明海の影響力を恐れて表に出せなかった情報だった。
その事を知った明海は決断したのだ。決意は固かった。
《まさか、学校を辞めて謝りに行くなんてね》
「正義感は強かったけど……いろいろとうかつ……足りなかったんだろうな」
言って冷たくなったフライドポテトを口に運んだのだった。
…………
食事が終わった。
優太は時間を確認する。退出時間迄約10分の余裕があった。
今、夏葉はドリンクバーに行っている。直ぐには帰って来ないだろう……
「よし」
数秒程考え、優太はうなずくと席を立ち……
【希望4】を最後までお読みいただきありがとうございます。
タイトルを真実にするか希望にするか少し迷いました。
下書きから清書する際に時系列的に無理がある部分に気付き、学校の裏サイトで誤魔化しましたがこれでもまだ無理がある気がします。
すずの梯子外しから、調べて、退学を決意するまでの時間が1日未満と速すぎるという……。でもこれが限界でした。この辺りは大目に見ていただければと思います。
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