XII 輸送から出来る二酸化炭素削減法
スーパーに並んでいる食べ物を見ると、値段や産地、栄養成分表、製造日、賞味期限などが色々書いてあります。
皆様は買い物をする時に、どれに注目して買いますでしょうか?
私は買い物をする時には、値段や栄養素で選ぶことが多いです。
今ではそれに加えて、産地に注目することが増えてきました。
詳しく言いますと、なるべく国産の、しかも地元で生産されたものに注目するようになりました。
以外に知られていないかもしれませんが、実はこうすることによって、輸送による二酸化炭素排出量を減らすことが出来ます。
Yahoo! JAPANで検索したところ、1トンの荷物を1km輸送するのに排出される二酸化炭素量は次のようになっていました。
・営業用普通トラック …48g
・営業用小型トラック …180g
・鉄道 …6g
・フェリー …13g
・航空機 …402g
この中で、鉄道は二酸化炭素の排出量が最も少ない値になっています。
鉄道を利用する人は見たことがあると思いますが、今、貨物列車のコンテナには、鉄道は環境に優しいということをアピールする広告が結構貼られています。
上記の表を見ても、鉄道で輸送した場合には、二酸化炭素排出量がかなり少ないので、そういうアピールするのも最もだと思います。
私は現時点ではあまり荷物を送ることはありませんし、仮に送った場合でも、どんな交通手段で送られるのかは把握出来ていません。
ですが、鉄道好きな私としては、これから鉄道による輸送がこれから一層増えてほしいと思っています。
海外から食べ物や木材、鉱石、石炭、原油などを輸入する時には大抵の場合、現地のトラックや鉄道などで港まで運んだ後、タンカーやフェリーで日本の港まで運ばれます。
そして日本国内でトラックや鉄道で運ばれて、店頭に並ぶことになります。
これを数値化した場合、二酸化炭素排出量は国産よりもかなり大きくなることが想像出来ます。
例えば、野菜を1kg買う時に、それがまず鉄道で500km運ばれ、フェリーで1万km運ばれ、さらには普通トラックで200km運ばれたものである場合、排出された二酸化炭素は次のようになります。
鉄道 …0.001トン×500km×6g/トン・km=3g
フェリー …0.001トン×10,000km×13g/トン・km=130g
トラック …0.001トン×200km×48g/トン・km=9.6g
合計 …142.6g
一方、地元に近いところで生産され、30km離れたところから普通トラックで輸送された場合は次のようになります。
0.001トン×30km×48g/トン・km=1.44g
(自家菜園で採れた野菜であれば、排出量は0です。)
ですから二酸化炭素削減の面で考えた場合には、国産品を、しかもなるべく産地が近いほうが良いことになります。
また、国産の製品、さらには地元で生産された製品を買うことで「地産地消」という考え方にもつながります。
これによって農業の見直しをするきっかけになったり、地元農家とのつながりが生まれたりすることにもつながっていくと思います。
しかし、私はむやみやたらと輸入品を否定するつもりはありません。
読者の方には、値段や産地、栄養成分表、製造日、賞味期限に加えて、産地まで考慮し、その上でどれを購入することを勧めたいと思います。