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三角戦闘

ここでぼくの目を引いたのはテラスから向うの女性服店まで繋がっている橋だった。

よくあるんじゃないか?高い山の展望台とかで繋がっている観光用の橋って。そのような橋がテラスの欄干から向うまで繋がっている。


ちらと見ても橋には欄干がないのですごく危険そうだ。あの橋で落ちたら即死だろう。


遥かな1層の地面にはトマトがつぶされたような「赤い何か」が見える。その赤い何かがなんなのかはあえて言う必要もない。死体は1層にあるオークランド銀行の前に悲惨に倒れている。


「これ酷いじゃん。敵が自動小銃を持っているのにあの橋をどう渡る!」


欄干がない赤い橋は地獄で設置している橋のようだ。幅はほぼ2メートル?

あそこを自動小銃が狙っているのに、のこのこ歩くのは「死にたい!」って言っていると同じだ。


「おおおい!何をしているんですか!もうゲームが終わるって、あなたが自分がおっしゃった事じゃないですか?」


くそ!ちょっと忘れていた。ぼくらにも「リミット」はじゃんとある。いや、ぼくらじゃなくても、このゲームに参加した全ての羊を待っているのはあの鬼だ。


ゲームが終わる。


全部、酒呑童子が食ってしまう。


酒呑童子がここまで来たらその後は考える必要もない。


前は自動小銃と探知器を持っているやつ、後ろには長のやつらと酒呑童子。


「本当にやってられないな!」


ぼくは思わずに叫んた声を聞いて、なんと変などころで思わなかった返事が聞こえた。


「同感だ!やりきれないな!」


え?ぼくは最初では長のやつらがやっとここまで来たと錯覚したが、ナミとマリアがいる場所には彼女以外に誰もいない。


「こっちだ!鶏肋くん!」


まさか、この話声は?


「おい!中隊長!また生きていたのかよ!」

「はは!生きている?え?しかし、また分からない!这儿混蛋儿太厉害!厉害的难免受苦!」


まるで地獄で懐しい知り合いと出会ったようだ。ぼくはやつが中国語でなんか文句を言うのを聞いてふっと笑ってしまった。あの中隊長の話を聞くのがこんなに嬉しいとはな!


「ももりんは無事か!」

「没事儿!她有点儿受伤了,可是没有致命的!」


中隊長もぼくの話声を聞いて相当に興奮したらしい!やつは中国語でなにもかも喋る気勢だった。


「日本語でいえよ!ここ日本だから!」

「分かった!分かった!彼女は無事だ!」

「今度は本論だけいえ!状況はどうだ!」

「マズイ!」

「バカ!そんな問っているんじゃない!地雷屋はどこ・・・。」


地雷屋はぼくの話が終わるまえに、ぼくと中隊長にでたらめに威嚇射撃をした。


「クズともが何をこちゃこちゃ言っているんですかア?さっさと死んでください!」


中隊長も「望遠スコープ」が付いている小銃を持っている。地雷屋にとっては二挺の小銃が自分を狙う事はまずい状況になるから、地雷屋も必死でそれを止めている。


しかし、むしろやつの威嚇射撃で、ぼくは中隊長とももりんがどこに隠れているのか気づいた。このテラスの欄干から一階下、その右にあるおしゃれな女性服の店だ!


よくは分からないけど、ももりんと中隊長はマネキンの間に身を隠しているようだ。ももりんはまるで自分の無事を証明するように「黄色いリボン」結んでいるマネキンの手を上げた。


ぼくはあの黄色いリボンを見てどっと涙が出た。中隊長は自分が言った通り彼女を無事に守っている。


「なら、もうすぐだ、森田。ももりんと出会うのだ。もっと頑張るのだ。考えろ森田。地雷屋の位置と、やつを殺す方法を。」


この地形を箱の中だとしたら、アルファベット順番でこうなる。



ぼくがいるカフェのテラスがA面。

ももりんと中隊長がいる場所はB面

赤い橋で繋がっている向うの紳士服の店はC面。

オークランドバンクの看板が見える面はD面。



A面とC面の間にはあの地獄橋が設置されていて、B面からはC面まで繋がる階段が見える。

その階段の入り口にはなんと親切に赤いペイントで矢印がある。水蒸気地獄の中では看板さえなかっ

たのに、余計などころでは親切なやつらだな?


どにかく、ももりんと中隊長は橋を渡ってB面にたどりついたが、そこで地雷屋に足を引っ張られたようだ。


「ならば、地雷屋がいる場所はD面なのか?」


D面は横にまたがっている「橋」を狙うには最適などころだ。ぼくは鏡の破片をD面を映った。D面はオークランド銀行以外にはほとんどの店の窓がセメントで塞いでいた。


まるで、上で見た通りに外が見える出口と窓口とかが全部塞いでいるどころと完全に同じだった。D面は全てがセメントの壁だと言っても過言ではない。


「場所はオークランド銀行だけか?」


しかし、プラス1層にあるオークランド銀行ではこのテラスを狙うには角度が合わない。オークランド銀行からは、ほぼ垂直に銃を射撃しなきゃいけないので射撃が出来ないそうだ。


ならば。ぼくはD面とC面がついているどころの片隅を注目した。それ何層だ?よくは分からないけど、C面にはまたハンバーガ屋があってガラスの窓の向うに「バーガーキング」特有のテーブルと椅子が見える


あそこか。


「おい!中隊長!橋を渡るから援護を頼む!」

「なんだと!」

「一発でもいいから!援護しろ!」


後ろではマリアがぼくの方で走って来た。


「あんた!何をする気だよ!」


ぼくはしっと手振りをしたか、マリアは意地を張ってぼくの服を握った。ぼくは仕方なく彼女の耳に小さな声で囁いた。


「しっ、地雷屋の位置を知るための策だよ。ぼくだけ無茶にあっちを渡るなんでありえない。'

「な、なら私も手伝うから。」


ぼくはちょっと迷ったか、今度はナミまでマリアの側に来てぼくを見上げた。


「わ、私も手伝いします。」


ぼくは彼女たちの顔を見て首を横に振った。


「おまいら、やってられないな。」


こういったらマリアがすぐぼくの話を修正した。


「やって見せるでしょう。絶対に。一緒にやって見せるって。」

「ああ、分かったよ。ハスタ。」

「ハスタ?」

「あ、ごめん。な、何でもない。」


一瞬マリアの姿がハスタに見えたのはただの勘違いか?マリアはそれ以上は言わなかった。ぼくはテラスにあげている穴を見ながらまた中隊長に叫んだ。


「おい!中隊長!一人渡るから!信号を!」

「おい!ちょっと待って!鶏肋!こっちは「烏の巣」で敗けた「ほんしょ」の状況だ!」



鶏肋。烏の巣。そしてほんしょ。



中隊長は三国志を知っているぼくなら、すぐ分かる暗号で自分の状況を知らせた。ぼくが鶏肋の物語を知っているのなら「烏の巣」がなんなのか、「ほんしょ」が誰なのか分かると推測したようだ。


実際にぼくが中隊長が「補給なし」つまり、玉切れだと気づいた。烏の巣は曹操とほんしょ、つまり本初だと呼ばれる「遠紹」が戦った地役の「烏巣」おしょを示している。


あの戦いで遠紹本初は「補給倉庫」である烏巣を失って結局曹操に敗けた。中隊長はぼくならきっとそれを分かるだと思ったようだ。


「このクズともが何の話をしているんですか?」


ぼくはニヤリと微笑んだ。地雷屋は中隊長が玉切れだと気づかなかった。


「分かった!すぐ「東南の風」をくれるからちょっと我慢しろ!」

「分かった!なら、信号をくれ!」

「了解!三で出る!一!」


ぼくはそう言いながらマリアに椅子を示した。マリアは椅子を見てぼくが何をしようとするか分かってくれた。


「二!」


ナミには懐中電灯を渡して欄干上でどこを示せばいいのか手振りで指示した。ナミも話を分かって首

を振った。


「三!」


三とともにマリアは下に椅子を投げた。それと同時に中隊長もマネキンを鉄パイプで殴って銃声と似た声を演出した。


椅子が自動小銃で粉粉になって地面に落ちて、地雷屋は完全自動射撃で中隊長がいるマネキンを倒した。マネキンよりぼくはバーガーキングを「熱カメラ」で見ていた!


この野郎!


捕まえた!


熱カメラには銃口の火炎がよく見えた。ちょっと探知距離について心配したが、この熱カメラの射程距離は百メートルは問題ないそうだ!


しかし、地雷屋が隠している場所は絶妙などころだった。上のフロアに鉄板とかがあってやつがちょっと位置を変えたら上からは鉄板が邪魔だ!地雷屋は上を撃つ時は鉄板の隙間に銃口だけを出して撃つようだ。


なおさら、このテラスであの小さい隙間ではやつを狙うのは不可能だ。銃弾はだった四発しかないし、初心者である、ぼくがあんなどころに隠しているやつを撃ち当たるのは無理だろう。


あ、中隊長もこうして銃弾を全部使ったのか?ぼくには三八式の銃弾を持っている。猟師が身につけていた物をぼくが拾った物だ。


その三八式の銃弾がなんと16発。


これを全部中隊長にくれたら、地雷屋を殺す事ができるんじゃないのか?しかし、中隊長は完全には信じられない。やつはハスタとペルまで殺した集団のリーダだった。そう簡単には信用できない。


「どうすれば・・・・。」


え?ちょっと待ってよ。偵察を終わってテラスの後ろに戻ろうとしたか、熱カメラにもう一つの「赤い形態」が見えた。


銃口があるどころとは違うどころで動いている形態はきっと人た!その位置はバーガーキング店からちょっと下にいるC面のもう一所のカフェだった。


「まさか、地雷屋が二人だったとは!」


ぼくの話が終わる前にそこからも銃弾が飛んできた。


「くそ!身をかげめろ!おい!中隊長!地雷屋は二人だ!それ知っているのか!」


カフェいるやつの銃声は地雷屋の事とはちょっと違う。そして、この射撃速度を銃声は自動小銃ではない!


自動小銃の方は出来ない。


自動小銃の方!




方。




その「方」が問題だった!ぼくは取引をしたとき、主催側のやつの話から変なニュアンスを気づくべきだった。


自動小銃の方は出来ない、しかし別の武器はいかが?ぼくがするべきの最適の取引はタンクとかを要求する事じゃなくて、武器の「カタログ」を見せてって事だった!


くそ!


よくもそんな小才で人を騙したな!


このゲームではRPGゲームのクラスとかジョブのように、その武器自体がクラスとして作用するのだ!


つまり、小銃を持っているやつは小銃兵、石斧を持っているやつは原始人。


そして、あの下で機関銃を持っている地雷屋の相棒は「マシンガンマン」。


「おい!中隊長!機関銃だ!機関銃!」


機関銃だと!


主催側、あのくそやろう!ぼくが自動小銃をくれって言った時、素直に機関銃があるだと言えばよかったのに!あのくその「オッズ」のために機関銃の存在を言わなかった。


ぼくはマリアとナミをたきしめて身をかがめた。機関銃の威力は果然、自動小銃とは違う。テラスの装飾が粉粉になった下に落ちて、ぼくらが隠している欄干も巨人がパンチで撃つように白い壁とブロックが崩れた。


え?本当かよ!こんなのあり得るか!ただの装飾の壁だとしてもブロックで作った壁を崩れるなんで!なんなのよ!あの機関銃は!


しかし、あの機関銃がぼくが思っているモデルと同じなら、何とかできる。


ナミとマリアの頭には雪が降りたようにホコリがたまっていて、彼女たちはぼくを見上げた。テラスは構造物からちょっとだけ前に出ていて、もうすぐフロアの地面まで機関銃で壊れる気勢だった。


「おじさん!どうしよう!」

「下手に動いたらもっと危ない!我慢しよう!」


機関銃弾がこのテラスを粉粉に打ち砕いて、壁と椅子などの破片が飛び散った。塹壕で攻撃を受けている兵士の気分がこういう事だろう。機関銃のナミに何も出来ないし、ただ身をかがめて、つゆときの雨のような射撃が終わるまで待っているだけだ!

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