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ブリーフケース

強い物が弱い物を食う。

むしろ、人の死体を食う酒呑童子の方がもっと人間らしく感じられるほどだ。


「も、森田。」

「分かった。時間がない。早く、もっと早く。」


しかし、ぼくの頭も真っ白になってどうすればいいのか分からなくなった。ナミとマリアはパイプの向うでもっと脅えてぶるぶる震えている。やつらに捕まえても殺される。地雷にやられても死ぬ。

このパイプの迷路と前が良く見えない水蒸気、そして地雷と言う恐怖はどんな恐怖より強烈だった。


「おじさん。な、なんとかしてください。」

「そ、そう、ここまま死ぬのはやだよ。いや。」


ぼくが迷っている間、長のやつらはぼくが思った通りまた新しい犠牲者を「作り」出した。


「おい、新人!てめえ!さっき、降伏する前に俺の仲間を刺すのを見たよ!」

「え?ウソ!違うよ!カイロス様を見る瞬間武器を落ちたよ!」

「嘘付き!俺が見たとしたら見たんだ!同じ事言わせるな!」

「え?えええ!カイロス様!カイロス様!」


何だよ、これは。あの反乱戦が関が原でもなるのかよ!やつらは以前自分達に反旗を翻したやつらを前におっ付けた。


「おい新人さんよ!選択しろ!てめえの仲間見たいに腹を切られて苦痛に殺されるか、地雷で死ぬか。運がよかったら生きるんだ!」


あ、長が急にやつらの暴君になったのはそのためか!時代劇とかで腹を切られたらそんなに容易く死なない。それを逆に利用して反乱者たちが殺されるのを見せたんだ。

長はその短い間、反乱者たちを残忍な方法で「処刑」して集団を一つに片付けた。


「良くしたら、生きるかも知らないんじゃない?ねえ?」


良くしたら。


言葉だけは美しいな?


目の前もよく見ないどころで、どれをどうやってよくすればいいんだ?しかし、殺される危機だった新人さんがそれを考える暇はない。誰かが歩く声が聞いて、また轟音がこの迷路を揺るがした。


「はい!感謝、感謝!次のバッタ!」

「え!俺じゃないだろう!俺は「譜代」じゃないかよ!ねえ?カイロス!一緒に玉将のやつらから逃げて!」


そして、長の冷静な声が聞こえた。


「譜代だと?あ、確かに譜代だと言えば言うこともできるんだな?しかし、俺が記憶為ている限り、てめえも反乱に加担したんじゃなかったのか?」

「え!こら!これはないだろう!許してあげるって言っただろう!」

「あ、そんな約束したなあ?」

「てめええ!」

「よくやったら生きるかも知らないんだよ。今、ここでてめえが新人に言ったんじゃないのか?」


あ、さっき新人をおっ付けて話したやつがこいつだったな?こんなバカな。そして自称「譜代」やつが全てを諦めて歩く声が聞こえた。


やつはなんと口で聖書の一節を反復しながら歩いている。


「死の陰の谷を行くときも、私は災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。」


ぼくはあの話を聞いて笑ってしまった。「人殺しの神様」っているのか?人殺しが自分は神と一緒にいるって、なんにも恐れないってあり得るか?


ならば、その神は人殺しを守って、もっと多く人を殺すのを望んでいるのか?どっちにしても笑える事だった。誰でも宗教で慰めてもいいが、人殺しは神に頼るのも許されない。


そう、ぼくを含めて人殺しは全部ここで死ねばいいじゃん。


手に血をつけて、人の可能性を奪って、どれだけ生きるのかよ。


ぼくがなんか腹が立って長がいる向うに何か言うどころだった。


「面倒くさい方だすねえ?「巣」がめちゃくちゃになって困りますよ。本当困りますから。」


え?この話声は誰だ?その口ぶりはサラリーマンがなんか自分のシャツが汚れていらいらしているよ

うだ。


「へえ。女性か。これはいたたくけど。巣をこんなに壊れた方は全部殺すしかないんですよ。」

「きゃああああああ!」


マリアの悲鳴がすぐ向うから聞こえた。森は慌ててマリアの手を握っていたか何にも出来ない。

パイプの向うに見えるのは茶色の「ブリ─フケース」だった。


まさか、こいつが?長が中隊幹部を拷問した時からずっと気になった強敵。


なんと、あのブリーフケースの男が今、最悪の状況でぼくの前に現れた。ぼくの頭は凍っていた川が

一気に流れるように動いた。


「森!マリアの手を放せ!てめえがやられる!」

「森田!しかし!」


ぼくは仕方なく銃をパイプの向うで照準したが、ブリーフケースの方がもっと行動が速かった。

パイプ連子の向うからなんと長い棒に「手榴弾」がつけている物が渡って来た。手榴弾の安全ピンには紐が結ばれて、ピンがチンと音と共に外された。


「伏せろ!」


ぼくが近くにいるパイプの裏で身を飛ばすとほぼ同じだった。手榴弾が爆発して、破片が周辺の全てを切り破るように飛び散った。ぼくは身を伏せたまま首だけを上がって、パイプの向うで男がマリアとナミを連れて来る姿が見えた。


「あらあ?また、生きているですか?えらい!えらい!あなたたち面白い!」

「てめええ!」

「トツトツいきなり見知らぬ人にため口ですか?やはり近頃の若者たちは無礼ですね?」

「ナミとマリアになんかしたら殺してやる!」

「へえ?あなたたちが私の「巣」の中で、それが出来ると思うんですか?罰を当たらないと・・・。」

「森!伏せろ!また来る!」


ぼくは又パイプの後ろで隠すながら大声でしらせた。


「なんちゃって?」

「このやろうが!」

「銃を撃っても無駄ですよ。パイプで飛ばして、この可愛い少女たちが傷付くかも知らないから。」

「このクソやろうが!」

「あんまりむきになっては困りますよ。少女たちが危なくなるから。そうではないんですか?」

「きゃああああああ!」


やつが何をしたのか分からないが、ナミとマリアが同時に悲鳴をあげた。

やつは完全に頭がどうにもなったやつ見たいだった。


「あなただち、ここでごゆっくり女探しゲームはいかがですか?」

「ふさけんなよ!」

「またまた、激しい反応は「アングリマネジメント」によくないよ。」


この「地雷陣」の主は完全にぼくらを揶揄っている。ぼくは銃を無駄にあげたが、やつがどこにいるのか全然わからない。声が響いて水蒸気の向うで幽霊見たいにやつはぼくに話をかけた。


「ここは俺が一番好きな場所ですよ。植物園もいいが、やっぱここが一番稼ぎがよいどころですよ。」

「てめえ、下らない話はやめろ!」

「しっ、しっ。レディ共、反則はやめなさい。位置を知らせたら面白くないんじゃないですかあ?も

う一度そうしたら全員爆死で終わるんですよ?おぼえとけよ?」


そして、後ろから長のやつらがこっちに近づいている音が聞こえた。


「さあ、始めましょう。少女探しゲーム。後ろには人殺し、前は地雷。あ、あっちの数がちょっと多いからちょっとだけ片付けまあす!」


長のやつらを片付けるって?どうやって?そして、ぼくの疑問に答えるように、どこからどかんとなんかが爆発した!ぼくは反射的に身をかがめるだけだった。


「まさか、あのブリーフケースの中身って!」


ぼくの頭の中で三つの事実がふっと思い出した。


1.中隊は19層を占領して圧倒的だったのに、あの地雷屋を通過させた。

2.主催側は参加者が前回に落ちた物と参加者が変更した施設には関知しない。

3.遠隔で爆発した爆弾。


ぼくはずっとブリーフケースにある物は毒ガスだと思った。そもそもブリーフケースって物は薄くて中隊全部を脅えるほどの重火器を入れる事は出来ない。


なら、中隊長はなぜ道を開いたのか?


その疑問は二番目の事実と合わせたら、もっと恐ろしい結論になる。


回収しない「物」。


コンビニの下のバリケードで落ちている無数な武器があった。ほとんどは原始的な武器だけど、その中には大きいな投石機とかもあった。やつらは武器を一切に回収しなかった。どう見てもあのどころの痕跡は前回であった戦争の痕跡だった。


中隊長が地雷屋を通過させた理由。


主催側が回収しなかった武器。


どこか分からないどころで「遠隔」で爆発した爆弾。


つまり、やつは前回で地雷を設置して、ブリーフケースには地雷の設置地図と「リモコン」だけを持って来たんだ!

あの中隊長が地雷屋の前で尻尾を回ったのも植物園にも遠隔で爆発する地雷があったからだ!


「リ、リモコン爆弾だ!おい!長!地雷屋はリモコン爆弾を持っている!」


ぼくは長にその事実を知らせたか、長の返事はなかった。代わりにいらいらする地雷屋の話声が聞こえた。


「あらあら?やっと賢い羊さんがあったよね?ご褒美で爆発でもいいかな?」

「森!避け!爆発する!」

「なんちゃってね?」

「このクソやろうが!」

「悪口はやめてね?ここには子供もいるじゃないんですかア?よい言葉を使いましょう。」


地雷屋は今までぼくが見た人殺しとは格が違う狂人だった。ぼくは一気にやつの目的は「アイディ」じゃないだと簡単な事実を気づいた。


爆発したらアイディが壊れる。


アイディが壊れても主催側が精算するかどうかは分からないが、確実なものはやつにはアイディを収集する行為をしない。あの猟師だって何枚のアイディをもっていたのにやつはそれは一切関わらない。


地雷屋は人を爆死されるの楽しんでいる「快楽殺人鬼」だ。こう言うタイプには取引も通じらなくて、やつは全員を爆死する前にはやめないんだ。


危機を越えたと思ったらもっと激しい危機が待っている。どうする。どうすればいい。


「も、森田!無事か!」


そして、ぼくの向うから森が話しをかけた。あちゃ、森の事を完全に忘れた。


「森!無事か!」

「くう!森田!大した怪我はない!君は?」


なんかやつが仲間らしく感じられてぼくはやつに返事をしなかった。

森はじゃんと地面を這ってぼくがいる場所までやってきた。やつの顔には掠った怪我はあるけど、やつが言う通りたいした怪我はないらしい。


「森田、どうする?」

「ジライヤやつは地雷以外にもリモコン爆弾をもっている。」


森はびっくりして何にも言わなかった。


「な、なら。森田、ぼくがやつを誘因して引き出すから、その間に銃で。」

「てえめえ勇者でもなりたいのか?拐われた姫を救って?」

「そんな意味じゃない。俺はただ。」

「余計な事はやめろ。」


ぼくはなんか笑いが出た。

歴史って反復するだと誰かが言ったよな。


「19層の戦いと同じじゃないか?なら、あの茶番をもう一度公演するしかないんだよ。ちょっと役者さんが変えたけど。」

「19層?茶番?森田なにを言っている?]

「遠慮しなくてもいい。森、てめえもきっと役割があるから。」


ぼくは笑うながら「黒い」ビニル袋の無線機を見つめた。これは最後の切り札でこれを使うには役者が必要だ。ぼくはすぐその役者を渉外した。


地雷屋は新人入りのベールは聞いたけど、19層の「戦闘結果」については知らないはずだ。当時19層を占領した中隊の規模で考えたら、そんなに虚しく中隊と言う帝国が倒れただと考えるすら出来ないはずだ。


地雷屋にはもっとも厳しい状況は建物の全て自分の敵になる状況だ。やつはきっと攻撃をかけたほうが中隊だと考えているはずだ。


「中隊長!中隊に協力を願う!ここじゃ地雷屋に一緒に戦おう!」


この時点では中隊は存在していない。その残存兵力は長に加担したし、中隊長は今どこにいるのか分からない。


「玉将!あなたたちにも協力を願う!ここで全員止められていたら誰も最後の花畑でアイディを精算出来ない!」


ぼくはまるで再参加者のようにわざと「花畑」を言った。


「何のクソの話だ!」


引っ掛かった。

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