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キツネと鹿

しかし、そういいながらぼくはゆっくりと村田銃を回収した。森やつの喉をほぼ貫通する気勢だった銃剣は、ゆっくりと女子高生と森の手から離れて、その刃がライトで光っている。


「ど、どうして?」


森はもっと慌てて銃剣を見つけた。


「せっかくだから、そんな楽に殺したくない。てめえら全部後ろに退いて。」


やっと、対置している気まずい状況から切り抜ける時だった。やつら全員が襲ったら、地面が不安定なここじゃぼくも危ない。


そして、なんだかんだしても外にいる人達は白い羊だ。ハスタの遺言がぼくの行動を制限する魔法になった。ぼくはハスタが言った言葉だけは裏切らない。

ぼくは拳銃を戦術ベルトのホルスタに戻して、指さしに小銃の銃弾を挟んだ。


二秒。


猟師見たいに早く装填はできないけど、二秒で一発ならどうにか出来るだろう。やつらに矢と弓があっても別に問題にならないはずだ。


今度はゆっくりと銃を装填した。これで万が一の事があっても安心だ。ぼくは内心に安心のため息をついた後エレベータの門を出た。銃でガムテープで付けた懐中電灯のせいで、人たちは車のヘットライトを見た鹿ようにボンヤリとぼくを見ている。


本当に鹿見たいだな?田舎で出会った鹿はボンヤリと立っている時が散々ある。この鹿たちと一緒にあの最後の花畑まで降りてなきゃいけないのかよ。狼と虎が支配しているこんな建物の中で?


キツネと鹿。


長の仲間がぼくを「キツネ」だと言った事を思い出してぼくはふっと笑ってしまった。なんか「イソップ物語」じゃないかよ。


キツネと鹿が力を合わせて危ないどころから脱出する物語とか。あ、そんな物語には合わない。ここには森と言う狼があるから。

ぼくが笑う声を聞いて、あの女子高生が何か勇気をだしてぼくに話をかけた。


「あ、あんたはなんだよ。どうして銃を持っているのよ。」

「お嬢さん。質問はぼくがする。黙れ。」

「だ、だって。」


森が彼女の手を引っ張って首を横に切った。


「マリア、ちょ、ちょっと様子を見た方がいいんだ。殺すつもりならもうとっくの前に殺したよ。」

「わ、分かったわ。」


ああ、マリアって女子高生とはそう言う関係なのかよ。まあ、森の顔だけはイケメンだから理解はできる。どんどんぼくの方が悪いやつになれているのか?


ぼくは森とその仲間を一人一人に観察した。女子高生、中年の男、曖昧な年齢のおばさん、そしてももりんと同じくらいの少女一人。この五人でよくもここまで降りて来たな。ぼくは中隊と玉将のやつらを思い出してこりごりの身震いをした。


しかし、ぼくは森とその仲間の「服」を見て違和感を感じた。やつらの服はぼくより汚れて19層戦闘ような激しい戦闘をしたようだ。え?ぼく、どんなに長く眠っていたなのかよ?


「簡単に質問するから、簡単に答えろ。よく考えたほうがいい。てめえらがここまで入って一体何時間かかった?ここまで降りるまで。」


その質問に森を含めて全部何も言えなかった。勇気を出して、ももりんと同じ年ごろの少女が言った。


「ケータイもないし時計もないよ。」

「あ、そうか。それでは何度眠ったのか?一度?二度?」

「一度だけよ。あの上にあるコンビニで。そこでずっといると思ったんですが、みんなが降りたほうがいいって・・・。」

「余計な話はどうでもいい。」


19層のコンビニで一泊か。確かに新人入りのベールが鳴いた時点は19層の戦闘のあとで、こいつらがそこに降りる時間はすくなくとも五時間以上はかかっただろう。


新人がここまで降りたなら、大分時間が流れた可能性が高い。くっそ、ぼくってバカだよ。そんなに眠ってしまって。


時間。


壁画によるとこの建物の中の時間は無限ではない。酒呑童子が全てを食い入る壁画はどう考えてもこのゲームには「終り」があると示している。


単純に考えてもこれは「競走」ゲームだ.時には拠点を占領してアイディ稼ぎをしても、究極的にはゴールに誰より早くたどり着けば終わるゲームだろう。


実際にそんな終りがなかったら、再参加者たちがわざと下に降りる理由はないだろう。ずっと拠点を占領してアイディ稼ぎをする方がいいから。


「あ、ちょっと待って。」


あ、そのための酒呑童子だったのか?あの鬼が圧倒的な装備を持っているのは、「隠って」いるやつらを刺激して競走をさせる役目だからさ。全部、上の隠れ場所に隠れていたら全然ゲームがならないから!あ、壁画のあの絵は酒呑童子が参加者たちを下に「競争馬追い」をしているシーンだった!


実際にぼくも酒呑童子を見た瞬間、すぐ下へ走りだした。こう考えたら、やつにも参加者の位置を分かる事が出来る装備があるんじゃない?


ぼくはあの「幕末のセット」で酒呑童子が正確にぼくが隠していたどころを見て「ブタ」とか言った事を思い出した。


きっと、やつはなんかの装備を持っている。酒呑童子は単純な参加者じゃないんだ。ハスタが言ってくれた「消防官」の話もそうだし、やつはゲームの全てを調停する「ジャージ」ような存在だ。


まさか、あの壁画がしめしているのは、いつかは酒呑童子がもっと下に来るって事じゃないのか? あ!そうだ!ハスタはそう言ったよ!


「最後の花畑」で、酒呑童子が消防官の選択を待っていただと!


ぼくってバカだよ!つまり、その話は酒呑童子がゲームが終わる「あの最後の舞台」まで「降りた」と言う証拠だったんじゃないのか!


くっそ、ハスタの話をよく考えなかったぼくのミスだ。彼女には「酒呑童子がゼロ層から最後の階まで降りる事」は当然すぎでわざと言う必要もなかったんだろう!

酒呑童子が来る!


こうなったらぼくには森とその仲間がここに降りるまで、どんなに時間がかかったのかが重要になった。強敵がぼくが眠っている間に下のどこかで待っていたらとても不利になる。


ぼくはそこまで考えてキャラクター時計の確認してぼくも目がちょっとだけ下を見る瞬間だった。後ろにいたやつが立ち上がって、ぼくに矢を放した。


矢はぼくをすれ違ってエレベータの門に当たってカンーと鋭い声を残した。19層の悪戦苦闘としたぼくにはそんな攻撃はなんでもない。


「死にたいのか!てめえら!」


眠って沈んでいたぼくの戦闘感覚がどんどん紐を引っ張るように鋭くなっている。矢を放したやつは、ピザ包装用の紐と竹ので作ってあらっぽいな弓を地に落ちた。


矢を放した人は中年のおじさんだった。パチンコでよく見える種類の布袋腹で酔っぱらいに見える外見の男だ。ぼくは銃をやつに照準して冷たく言った。


「銃弾ももったいないから。一番苦しい方法で殺してもいいのかよ!」

「ご、ごめんなさい!」

「誤ったら何でも解決出来るのなら、この建物で死ぬ人は一人もないだろう。」


なんかヤクザみたいなセリフだったな?自分はちょっと恥ずかしくなったか、向うは森と四人の仲間はすごく緊張したそうだ。


「誠さん。や、やつは殺す気はないそうよ。情報が欲しいと見えるよ。」

「てめえも黙れ、森。ここで二十の扉とか遊びをする時間はない。もう一度余計な真似をしたらてめえら全部殺すから。」


女子高生と少女はぼくの話を聞いてブルブル震えた。くっそ。本当にここで二十の扉とか遊びをする時間はない。ぼくは続いて重要な質問をした。


「酒呑童子は今どこだ。」


そう、やつらは酒呑童子と出会った。ちょっと考えてもやつらの降りる時間がぼくとハスタより早い。


「酒呑童子?そ、それはなんだ。」

「てめえらが「鬼」だと呼ぶ化け物。」

「おい、森田。君は何か知っているのか?あの鬼とこの建物について?」

「質問はぼくがするって言ったんだろう!」


ぼくはやつに一歩近づくながら言った。こいつらが酒呑童子を後ろにつけてここまで降りたなら、こんなバカな質問をする暇もない。


「酒呑童子はどこだ。何階で出会った?これはてめえら全部にも重要な事だ。」

「秀さん。あれってどこだったけ?鬼を見て、精一杯に走ったのは。」


森とマリアはなんか考えるながらウロウロしている。何かいらいらするやつらだな。


「おい、記憶しているやつはないのか?何階だって?ただ、あの層の風景だけでもいい。」


そして、向うにある小学生ぽいの女の子が手を上げてぼくを見つめた。おいおい、ぼくが先生かよ。


「あのアクアリウムで見ました。」

「アクアリウム?」

「はい、水はないけどきっとアクアリウムだったよね?」


ぼくは恵比寿の地図を思い出してそれが何階だったのか思い出した。


「マイナス9層。マズイ。これはマズイ。」


ここは22層。単純に計算しても酒呑童子との距離は近い。そして、ただの距離じゃなく心理的な距離も危ないだとぼくの全身が言っているようだ。


酒呑童子が本当に降りて来る。


やつはぼくが19層に降りるまで、その付近までは降りてなかった。多分、このクソッタレのゲームを維持するために強敵である酒呑童子が動かなかっただろう。


やつが降りたら19層でも、他の層でも真面なゲームにならなかっただろう。


やつは参加者じゃなくジャージだから!


「も、森田あの鬼についてなんか知っているんだな?そうだよな?」

「黙れ。それより、てめえらが出会った敵の中で強者は?」


森はぼくが何を聞きたいのが分かってぼくに答えた。


「中隊とか槍を持っているやつらがいた。」

「何人。」

「さ、三人?その中で一人を殺した。」

「中隊の生き残った残党かよ。それはどうでもいい。銃を持っているやつとか、なかったのか?」

「そ、そんなのなかったよ。」


ないだと?ぼくは急にあの盲人兄弟を思い出して森に問った。


「上の暗黒はどうやって通過したのかよ。そこには強敵がいるはずだった。」

「そ、そんなのなかった。降りるのにけっこう時間がかかったけど。」


あの兄弟、まさか他の強敵にやられたのか?いや、そんなはずがない。例え、足に負傷されても、あの兄の方は銃を持っているぼくだって手ごわい強敵だった。こんな新人にやられるとは思わない。


「わかったよ。強者が全部殺されたり、降りたりの後の空白かよ。ふん、何がリーダで、偉そうな犠牲かよ。ここまで楽に降りたくせに。」


女子高生マリアがばっとしてぼくを睨んだ。まあ、それぞれの地獄があって、どれの苦痛がもっと苦しかったのか比べても意味ないだろう。


ぼくは用心深いに時計をもう一度見た。時計はもう10時だ。この時計が正しいのなら、ぼくが凡そ18時間ほど寝てしまったようだ。盲人兄弟と戦ってここにたどりついたのが2時10分。あの少女の話を聞いたら、こいつらは19層で一度寝た後、ここまで降りたので最小でも8時間を越えるだろう。


18時間か。


まあ、19層を突破するまでの過程を考えたらおかしくない睡眠時間だ。ぼくはもともとに体力がいい方じゃなかった。しかし、時間を失ったのはがぼくにはやっぱり手痛い失策だ。


くっそ、上には酒呑童子が降りて来たし、下には強敵が全て集まっている。森が中隊残党の以外に強敵と出会わなかったのがその証拠だ。


「質問だはここまで。てめえら全部急げ、降りるんだ。」

「え?どういう事よ。」

「お嬢さん、ぼくは何でも説明する案内センタじゃない。」

「だ、だって。」

「森、てめえが先発だ。前に立て。」


森はちょっと理解が出来ないようにぼくを見つめた。


「おれを・・・。殺さないのか?」


森は銃口を見ていた。距離はだった1メートル。銃剣を刺したら届く距離だ。


「殺す。けれど、今じゃない。どんな時にもてめえを殺す機会はあるから。」

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