表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/104

生が君を欺いても

拳銃を持っているのに、アイディのオッズがそんなに高かったのか今更分かった。あの拳銃は一発撃ったあとぼくを死ぬから、そして壊れた銃はあけみとあの老人が拾って修理したかも知らない。


いや、絶対そうなるんだ。拳銃の部品があって銃器の知識もあれば、あんな機能故障なんか簡単に解決するだろう。


ぼくみたいに銃器に不器用なものじゃなくて、あの二人の中に銃器に詳しい人がいれば簡単だ。多分、二人が持っていたアイテムは銃器に関係ある物だろう。


なら、ぼくが死んでこれがどういう状況が見ればわかるし、あの二人は銃を持ってゲームを始める。とんでもなく有利になる。考えれば考えるほど恐ろしいカラクリじゃねえがよ。


ぼくは寄生虫の宿主見たいにアイテムと武器を伝えて死ぬ役目だった。


正義の復讐?


罰?


因果応報、カルマ。


そんなの最初からこの建物にはどうでもいい事だった。ぼくは何か間違いがあって生き残った宿主に過ぎない。中隊長が言った「捧物」って言葉もここにたどり着いてやっと分かった。


「あの時、死んでなかったのできっと殺される運命だろう。生き残った宿主を始末するのもあの酒呑童子だろう。」


捧げた獲物。まさに中隊長が言った通りじゃないが?一所懸命生き残っても死ぬ運命だ。壁画には親切に偶然生き残った宿主についても描いている。


それはマ-ヤーの人身を御供する壁画と同じだった。宿主の身から心臓を出して血まみれの酒呑童子が噛む。


血が分水見たいに散らして宿主は生きているまま酒呑童子に食べられる。実際に酒呑童子はあの「あけみ」と老人の心臓をぼくの目の前で噛んで食べた。まさか、あの時、ぼくもあの二人みたいになるって言っていたのかよ!


「ぐうっ。」


ぼくはショックで壁に手をついてゲロゲロ吐いた。さっき食ったラーメンやチョコバ-が混ぜてどろどろ地面に落ちた。ゲロが止まらない。ぼくには最悪の結末が待ったいたんだ。


酒呑童子に生きたまま食われる。


中隊長は偶然それをみたんじゃないのか?否定しても、壁画と全ての情報がそう言っている。


食われる。

あの化け物に。

あの食人鬼に!


ぼくには獲物の烙印があったのだ!


これじゃ19層の戦闘で死んだやつらがぼくよりいいじゃないが?今入った新人さんも。ぼくはむしろ


ゼロ階で太田を殺して、すぐ死んだほうがよかった。


何故。何故ぼくは今まで頑張ったんだ!

何故、この建物を降りてなきゃいけないのか?

何故、無数の人を殺して、仲間も全部失って、ぼくだけが生き残ったのかよ!


どうせ、建物を降りても横の壁画ようにぼくの身は粉粉になって酒呑童子の口に入る運命だろう!

どんなに頑張っても、どんな強敵を倒しても!酒呑童子がいや、この建物の全てがぼくなんか生きる権利なんかないと言っているようだ。


「どうしよう。どうしよう・・・。」


ぼくはその場にそのまま座り込んでしまった。どんな絶望とどんな無力感も、今のぼくが感じている感情を説明出来ない。ぼくは死ぬために生きていた。


「ハスタ、どうしよう。」


涙が出て前がよく見えない。壁画がにじんで色の固まりにしか見えない。建物の全てがぼくを圧殺している。建物の重さに全てに圧倒されて今すぐ窒息するようだ。


「ハスタ。ハスタア。ぼくはどうしたらいいのかよ。」


ぼくは涙を振り払って前を見た。座り込んだせいが、ぼくの目線にピッタリと誰かが残した言葉が見えた。


「生が君を欺いても?」


え?なんの?


ここは生き残った人のトロフィだらけだと思ったが、この片隅に誰かが変な言葉を残した。

生がぼくを欺いても。今のぼくによく似合う言葉じゃないのか?ぼくはこのタテモノの全てに裏切られて絶望のどん底だ。


これを書いた人もこの片隅で、ぼく見たいに身をかがめて絶望していたのか?すべてに裏切られて?まるで生が自分を欺くように?ぼくは涙を振り払って続いてその文章を呼んだ。


生が君を欺いても


悲しむとか腹を立てないでね

悲しみの日を我慢して耐えれば

喜びの日は必ずやって来るだろう。


木炭で一字一字丁寧に書いた文字がまたぼくを泣かせた。これ詩だろう。短い文章の横にはあれを書いた人の物語が下手くそな絵で描いている。


恋人だった二人は19層の戦闘で一人を失って、恋人の死体を背負って建物を降りるんだ。あの人は最後にこう書いた。


一緒に出るんだ。一緒に。


あの詩とその短い言葉がぼくに勇気をくれた。そうさ、悲しい事があっても、酒呑童子に食われるかわからないけど。ぼくは一緒に出るんだ。ハスタとぼくが出会った人だちと。


「必ず喜びの日はやって来るんだ。誰かはここをいつか出るのだ!そうさせてやろう。絶対に。ぼくじゃないなら、誰かが。きっと。」


こう考えたらなんか安心した。ぼくじゃないでもいい。ここで死んでもいい。酒呑童子に食われのは嫌いだか、誰かをここから出る事が出来るのなら!ぼくじゃないでもいい。


あ、こんな気持だったのか?あの消防官も、ハスタも。


くたばれて死んだ人よりぼくはどんなに幸運があるのか思い出した。宿主か、どんな立場じゃ分からない。ぼくは太田を殺す。それだけは幸運じゃないのかよ。もう櫻井と日野も殺した。太田もぼくが殺す。


その瞬間ぼくの心のとこかでまた「星」が出た。ハスタが名前を書いた場所にある星は空に上って明るく光った。


あの星は太陽と月より明るくぼくの心を照らしている。ぼくはあの星を見つめて歩けばいいんだ。高く上っている星に。一歩、もう一歩。


例え、このタテモノの最後にどんな物が待っていたとしても歩くしかない。それが死なら胸を張って向かえればいいんだ。


あの恋人が残した詩に手をつけて立ち直った。この苦痛だらけの壁画の中で微かな希望を感じた。きっと。きっと。誰かは。


ぼくだけ生き残るのを諦めろ。そう決めたらなんかすっかりした。ぼくがこの建物に招待されたのが、宿主かなにかはもう今では重要じゃない。今、ぼくは生きていてせめて「足掻き」でもやる事が出来るから。そう、そんなに簡単に殺されるもんか!


ぼくは生きている。

それが一番重要だ。中隊と玉将やつらが攻撃しても、そして19層の戦いでも生き残った。


「最後の最後まで抵抗する!最後までジタバタしながら生き残って見せる。命がある限り。てめえの

カラクリにそのまま動くと思うな!ぼくは今、生きている!くっそ!また生きているんだよ!」


どこかで主催側はぼくの声を聞こえているだろう。それはぼくなりの宣戦布告だ。ぼくは自分のアイディを天井に見せた。てめえらが首にお金をかけた「14.56」の宿主が生きている。


死んでもただでは殺さない。ぼく一人では悔しくてしなない。あの酒呑童子と太田やつと一緒に死ね

ばいいんだ。実際にぼくにはそうする武器がある。


ぼくは村田銃をアイディを天井に見せたあと、この壁画の階をゆっくりと歩いた。壁画を残した殺人者の神殿からぼくは離れた。中央にある大きいなキャンプファイアの痕跡を横切ってぼくは23層へ続く道に歩いた。


壁画があるどころから遠くなるほどまた照明は暗くなってまた暗い暗黒がぼくを向かえた。しかし、すべての感情をあの壁画の下に残した気分だ。そんなに恐ろいじゃない。そんなにかなしくない。


「ハスタ、ぼくの生き甲斐があったら。宿主のぼくが今まで生き残った本当の理由があったら。君が教えてくれよ。どうやって生きるじゃなく、どう生きるのが重要だろう。」


ライトの光の向うでハスタが一緒に歩いてる気がした。ぼくは一人ではない。皮肉な事だ。外ではぼくの仲間と友だちなんか一人もなかったのに、ぼくはここでそういう人と出会った。ありがとう。


ぼくは闇の中を歩いてやっと23層に繋がる道にたどり着いた。ここは今までの道とちょっと違う構造だった。なんか高いビルで働いた人とか、そんなビルになれている人なら一目でこう言う構造がなにか分かるはずだ。


事務室の区画ドアを過って、入居されている事務室のステンレス銘板がかけている壁と廊下がみえる。


本来書けている無数の銘板は金属なので武器の刃として使ったようだ。その中にはオークランド銀行の銘板もあって、これはなんとか「開発事務所」と「不動産仲介」なんとかの銘板もよく見える。


あ、コンビニから続いたあの事務室はこの事務所とかがあった痕跡だったのか?それにしてもこのタテモノは正気ではない。ゼロ層からはアミューズメント施設がそんなに一杯あったのに、ここの事務室たちはなんか合わない。 


「やはりバブルの?」


ぼくにはその以上は分からない。このタテモノの謎はぼくにはどうでもいいことだし、今はぼくの目の前にいる物がぼくを緊張させた。ぼくは棒に着けている懐中電灯を照らして下への道を観察した。


「エレベータ・・・。」


そう。会社の銘板がある廊下には、エレベータに繋がる道がある。その近くには自販機もあってゴミ箱もあるどころ。


ぼくは闇のなかで出た意外な構造物に一瞬慌てた。もちろん、最小でも20層を越える高いビルがエレベータがないのなら困るだろう。しかし、このエレベータが作動したら一気に「花畑」にたどり着くのができるんじゃないか?


しかし、エレベータの扉のむこうはぼくの期待を徹底的に裏切った。一番奥にあるエレベータは途中で事故とかで緊急に停止したように、入り口のフロアから一メートル下で止まっている。


「まさか、これが道なのか?」


懐中電灯をもっと押し込んで確認したら、ぼくの予感は狙い違わずにこれが道だと言っているようだ。エレベータ天井に設置している緊急脱出の扉が開いていて、そこから梯子が見える。


「ここなら大軍でも一人ずつ降りるしかないだろう。」


上にある梯子とはもっと危険に見えるどころだった。上のそうの梯子は仲間の牽制があれば、一気に五人が降りるかも知らないけど、ここは身をかがめて入るどころだし、エレベータの下にもどんな構造になっているのか分からない。


「仲間がないぼくにはここは・・・。」


もしかしたら、今でも不意に出た独り言を聞いて、下では準備しているかも知らない。相変わらず下の向うにも光は見えない。多分、上と同じ構造になっているだろう。


ずっと気になっているのはあの「ブリーフケースの男」だ。あのカバンになにかあるかわからないけど、こんな地形なら冒険はできない。


ぼくはすぐ横にあるエレベータの扉に目を向けた。ここはどうだ?開いている奥のエレベータと違ってここは扉が完全に閉じている。ぼくはエレベータの門を観察いして扉にある痕跡を発見した。


「開いた痕跡がある。」


なんかバールとかで無理やり開いた痕跡だ。下の「扉レール」でもホコリと土が横に掃かれた痕跡がある。


ぼくは迷わずに銃剣を銃から分離して、ちょっとだけ力を入れた。なんと、左側のエレベータ門はアリババが「開け!ゴマ!」を叫んだように簡単に開いた。


「ここは休憩室なのか?」


最初に誰かがいたずらっぽくに書いた文字が見えた。


「地獄の前の休憩室?」


ここは正式な休憩室じゃない見たいだ。エレベータ室は左にあるのも違って真面に22層に停止している。中には血や戦いの痕跡はないようだ。


しかし、エレベータの底がなんと壊れていて穴がある。穴から不愉快な風が吹いてぼくの頬についた。あの風の臭いはなんかカビだかけの地下室に入った時のなの臭いだった。


ぼくは身をかがめてあの穴に懐中電灯を照らした。なんと見えるのはぼくが望んでいた建物の「1層」ではなかった。


「なんだこりゃ。」


エレベータの下に見えるのは、冒険映画とかで良く出るワナだった。10メートル下にまた地面があってそこには折れた槍と木の破片がサッカ・シューズの「スパイク」ように設置されている。


つまり、このエレベータから一歩間違えたら、あのスパイクに全身を刺されて悲惨に死ぬ。ぼくはごくりと唾を飲んだ。


「なるほど、言った通りに地獄の休憩室だな。」


どうする。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ