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【語られる真実~神遣士とは~】


「お母さん?今の何?どういうこと?」私は混乱して続けざまに聞く。


「今まで黙っててごめんさい。足の傷のことも…、何もかも…。でも、もうごまかせないわね…。今から話す事、信じ難いっていうのは分かってる。でも、この状況から少し飲み込めることもあるんじゃないかと思うの。だから聞いて。」

そう言うと母は、一呼吸おいて話し始める。


「まず、この世界の成り立ちから…。


この世界は、この星【アースフィア】【シュバリエ】【ファータ】【ナータン】【メルゼブルク】 の5つの惑星から成り立ってるの。

その始まりから今に至るまで、どういう歴史を経てきたのか…。

まず前提として聞いてほしい。

聞いて驚くと思うけど…、

お母さんの前世は…、神の言葉を人々に伝え、この5つの惑星それぞれの世界を平和へと導き、そして護る使命を持つ、神に遣わされた【神遣士】という立場の人間だったの。従者には【遣士】と呼ばれていたけどね…。と言っても…、意味分からないわよね…。」母は苦笑いしながら言う。


何の話をしているのか分からず、一瞬時が止まる。


「えっ?何…、言ってるのお母さん?」私はますます何が何だかわからない。


「そうね。信じられないのは当然だわ。でも…、あなたは知る必要があるの。だから…、聞いて。


今、私たちが生きているこの世界は、さっき説明した4つの惑星とリンクしているの。この5つの惑星は約二千年ごとに「回生」と呼ばれる「操作」によって平和を保たれている。厳密に言うと、神の力を使った操作?かしら…。というのも、回生を実際に行っているのは神様ではなくて、人間だから…。


 で、その人間っていうのが【神遣士】という人。それがお母さんの前世。神遣士は、この5つの惑星の中で1人。それは神より選ばれし清き魂を持つ者で、神の声を唯一聞くことができる力を生まれながらに授けられ、その神の言葉を人々に伝え、導いていく。日々、人々をより良い方向に導くために力を使っているのだけれど…、回生を迎えるころ、仲間と共にその準備に入るの。


 それじゃあ、回生って何?って思うだろうけど、回生の始まりは…、


「争いを繰り返し、大地を汚し、破滅していく人類」に絶望した神が、元々霊力のある清き魂を持つ【神遣士】に自分と同等の力を授け、自然の維持と、戦争のない世の中を創るよう命じられた。その神遣士は、考えた末、神より強大な力を授かり、世界の仕組みを作り替えたことに始まったの。


 それまでの歴史を紐解くと、人類は約二千年に1度、必ず、世界を巻き込むほどの、大規模な戦争を巻き起こし、破滅への道を歩んできた。人間にとって、二千年が平和を維持する限界なのだと考えた彼は、約二千年前後に、世界の情勢から戦争が起きる直前で、すべての星の歴史、環境を、それぞれの惑星が生まれた状況に戻す。つまり、人間の記憶、社会、環境全てをリセットし、0からスタートさせる仕組みを作ったの。だから、それまで人間が作り上げてきたもの全てが消滅し、ゼロになる。全ては争いのない世界、穢れなき世界を維持していくためと。

そして、ここからがあなたに関わることね…。」


母は一度咳ばらいをして、再び話し始める。


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