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音呼(インコ)

 (今回のお話は・・・ていうか本文を読んでください。すぐに誰の視点かは分かりますから)


 初めまして。

私の名前は羽広はびろ 飛翠ひすい

ある学校に通う高校1年生。

今日も寮から登校します。


 朝起きたら水浴びもといシャワーを浴びます。

シャワーを浴びた後、朝食。

朝食はと言うと調理を必要としない質素なものです。


 実はと言うと私は人間ではありません。

食事が終わると人型ひとがたへと変化へんげします。


 ここで愚痴を言わせてください。

私は高校1年生なのですが背丈が伸びないのです。

見た目が小学生ぐらいなのです。

だからいつも学校の警備員さんに止められてしまいます。

ここは小学校じゃないよと。

いい加減顔ぐらい覚えて貰いたいものです。


 私の通う学校は異人(人外)さんたちが通う学校です。

昔は女子校だったそうですが今は共学です。


 担任はと言うと液状生命体とか言う女の先生。

わかりやすく言えばスライムみたいな先生。

でもスライムというと少し不機嫌になります。

しかし今のところ、怒ったところを見ない穏やかな先生。

担任曰く平和主義者なんだそう。

そういえば体触れないように言っていたっけ。

担任の体に触れるとそのまま体が吸収されて出てこれなくなるのだとか。

さらっと怖いことを行ったのを思いだした。

そして先生のトレードマークと言えば赤いバケツ。

いつも空の赤いバケツを片手に持っている。

授業をしている時も欠かさず。

副担任にその事を聞いたら顔が青ざめ

「あなたは命知らずですか。

その事は絶対に触れてはいけないわ。

絶対に」

と口止めをされてしまったっけ。

そんなことをされたら余計気になるのだが。


 副担任はドSの天使。

いつもお嬢様口調で授業をします。

でも少しでも気にくわないことがあるとすぐに「殺す」とか言うやばい先生。

とても天使とは思えない言動。

私たちは本当は悪魔だと噂している。

それに同性パートナーの悪口を授業中よく言う。

そんなに酷いのなら別れれば良いと思うのだけどその事を言うといつもよりぶち切れる。

最近はその悪口がパートナーへの愛情表現なのだと理解出来てきたけど。

とにかくそのパートナーさんは今は遠いところにいるそう。

早く帰ってきて欲しいと思う。

私たちが副担のストレスのはけ口になっているのだから。


 といっても基本、担任と副担は良いコンビでよい教師だと思う。

両極端な性格だと思うが。


 さて、私の友達を紹介したいと思います。

立橋たてはし 映美えみ

私は彼女に会った時、衝撃を受けた。

確かに映像生命体というものは教科書では知っていた。

でも実物を見るのは初めてだった。


 彼女と始めてあったのは入学式。

私は学校の案内映像だと思っていた。

そして近くで話しかける痛い男子。

世の中にはいろんな人がいるけど案内映像に話しかける人もいるとはと私は呆れていた。

その男子が案内映像から離れた時、私は意を決して近づいてみた。

「それにしてもよく出来ているものね。

最近の案内映像は。

しかもよく見れば立体映像。

さっきの男子が間違って話しかけるのも納得だわ」

と私は独り言を呟いた。

そうすると案内映像が

「違うんです。

私は案内映像ではありません。

ちゃんと人格を持った1人の生命体です」

「え!?」

私が驚いているとその案内映像が

「私は映像生命体というものです。

名前は立橋たてはし 映美えみ

この学校の入学生です。

あなたと一緒の。

ちなみにあなたがおっしゃっていた痛い男子は一応私の恋人です」

私はあまりの衝撃に固まってしまった。

「もし、も〜し。

大丈夫ですか。

お気を確かに。

心配要りません。

私と出会った人みんなそうなりますから」

何が心配要らないか分からないのだけど。


 それから彼女と何度も話す機会があり今ではすっかり友達になった。

しかし、彼女は一般常識に欠けている。

詳しく言うと知識はあるのだがそれを有効に使えていない。

食べ物にも興味が無く話がかみ合わないこともしばしば。

まぁ、彼女は食事をしなくても生きていけるのだからしょうがないけど。

まぁ、私も人間が食べるものには興味が無いけど知識だけはある。

いつも人間が食べているものを見ているからね。

と言ってもこの学校には異人さんしかいないけど。


 そして彼女に関してはもう1つ。

恋人がいるのは良いのだけど彼氏とベタベタなのは困る。

目も当てられないから。

はっきり言って独り身には辛いわ。

といっても彼氏がいつもそばにいるのは実は別の意味もあるんだけど。

その話はまた今度。

とにかく言えるのは彼女は彼氏がいないと生きていけないのは確か。

精神的にも肉体的にも。(エロい意味ではありません)


 そしてもう1人大切な友達がいます。

大愛おおあい 施恩しおん

彼女は天使です。

とにかく美少女には目がない。

いろんな人の面倒を見ます。(特に美少女)

そして立橋さんを常に気にかけている優しい人です。

そのくせ男子には慳貪けんどん

女子にとっては天使に見えますが男子にとってはどう見えているのやら。

彼女はこう見えて男子が恋愛対象なのだそう。

異性を目の前にすると緊張するのであのような態度を取るのだとか。

でもその態度がかえって彼女が同性愛者だという噂を加速していく。

特に美少女に対する態度がちょっと。

私も彼女が異性愛者かどうかは疑問に思っています。


 さて、そうこうしているうちに昼食の時間です。

私は元の鳥の姿に戻って食事をします。

一応、食堂に鳥かごがあるのでそこで食事をすることになります。

鳥かごと言っても出入り自由で鍵のついていない鳥かご。

もちろん、私は鳥の餌を食べます。

それ以外は口に出来ないので。

ちなみに私は音呼インコです。

鳥から人間へと変化する人たちは鳥人ちょうじんと言います。

私は鳥人です。

私みたいな人は学校にも少ないですがいます。


 私が通っている学校はそんな異人さんたちがいっぱい通っている学校です。

私はおしゃべりが大好きです。

とりあえず今日のおしゃべりはここで終わらせていただきます。

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