17/100
ガイドと旅人「河童の火事見舞い」
ガイドと旅人シリーズ第十八弾
土地のガイドの話だと、ここの河童は火事を見舞うらしい。
「この湿原は乾期になると野火がよく起きるのです」
野火が湿原を焼いていた。双眼鏡で見ると、この火の中に人影があることに気づく。河童だ。
彼らは頭を火に向けて寝転んでいる。
「頭の皿が乾くと河童はミイラになります。餌のない乾期を彼らはミイラで過ごすのです。そして雨期に雨を浴び、元の姿に戻るのです」
野火が去った。
点々と転がるミイラは、皆、天を仰いでいる。
ガイドと旅人シリーズ第十八弾
土地のガイドの話だと、ここの河童は火事を見舞うらしい。
「この湿原は乾期になると野火がよく起きるのです」
野火が湿原を焼いていた。双眼鏡で見ると、この火の中に人影があることに気づく。河童だ。
彼らは頭を火に向けて寝転んでいる。
「頭の皿が乾くと河童はミイラになります。餌のない乾期を彼らはミイラで過ごすのです。そして雨期に雨を浴び、元の姿に戻るのです」
野火が去った。
点々と転がるミイラは、皆、天を仰いでいる。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。