謁見
念話の話、パソコンをメインで書いているため、スマホで読んでいる人は少し違和感を覚えるかもしれませんがそこは許してくださると助かります。
何とか王城に着いた。
でも、そこからどこに行けばいいのか、わかんねえな。
もう一回聞くか。
リュート:(セラフィナ。王城着いたけどどこ行けばいい?)
セラフィナ:(城の騎士に名前と自分のギルドカードを見せれば、控室に案内して
もらうように手筈を整 えてるよ。そこの部屋に正礼装があるか
ら、それ着替えてそこで待ってて。)
リュート:(わかった。ありがとう。)
近くに騎士がいたので俺のこととギルドカードを見せた。
そうすると、俺は王城にすんなり入ることができた。
しばらく歩くと、騎士が話しかけてきた。
「まさかこんな子供がセラフィナ嬢を助けたとは。」
「まぁ、そうですね。たまたま、さらわれている所を見つけたんですよ。」
「すごい偶然だな。あ、こちらの部屋で待機してください。」
どうやら控室に着いたみたいだ。
中に入った。
部屋の中央寄りには天蓋付きのベッド。
シーツは白磁のように滑らかな布で、薄く香木の香りが残っている。
窓辺には椅子と机。
机は分厚い木板で作られ、椅子は長時間座っても疲れにくい造りをしている。
カーテンを開けると光が窓から差し込んできて、とても柔らかかった。
壁際には背の高い洋箪笥が置かれ、取っ手には銀細工。
中には正礼装が入ってたからとっとと着替えた。
鏡がついていたため、自分の服装を見てみた。
正礼装は深い紺と銀を基調とした仕立てで、十二歳の体には少しだけ大人びすぎるほど端正なデザインをしていた。
手には白い礼装用の手袋。まだ幼い指には少しだけ大きく、布が余っているのが、かえって年齢を際立たせている。
とゆうか自分の顔初めて見たな。
髪は黒髪で、瞳の色は瑠璃色をしていて、男のくせに女っぽい顔をしていた。
「初めて見たな。自分の顔。」
そう呟くと、念話で話しかけられた。セラフィナとルーベルトが俺を呼んでいるみたいだ。
セラフィナ:(リュート。お前今どこ?)
ルーベルト:(リュート君はどこにいるんですか?)
リュート:(二人そろって俺を呼ぶんじゃねぇ。もう控え室にいる。それで、何の用だ?)
セラフィナ:(何って準備できたかの確認と、ルーベルトと合流させるためだよ。
・・・あ、やっぱりリュートはそこで待ってて。ルーベルト連れ
てそっち行くから。)
リュート:(悪い、頼んだ。)
ルーベルト:(セラフィナさんありがとうございます。)
セラフィナ:(それじゃあ、あとで会おう。)
念話を終えて、俺は椅子に座って待っていた。
その間に、スキルの整理をした。
代行思考機構とゆうスキル一体なんのスキルなんだろうな。此奴はもう放置でいいかな?
最初は職業スキルだ。見てみると結構な量があった。
この量を減らすのは結構大変だな。それに、破嵐斬が優秀すぎる。
ほかのスキルは、構える素振りがいるけど、このスキルは切断と同時に発動するからな。
パリィはカウンター狙いで使えるし、瞬界一閃は暗殺に使えるしな。
ほかのスキルを見たけど別に強くはないから合体させるか。
次は副業スキルたちだ。
とゆうか、こいつらあんま使わないよな。特に槍士スキル。どうしたもんかな・・・
そもそも、槍なんて扱ったことないし、アイテムボックスに一応入るけど・・・いちいち入れ替える暇なんてないし・・・別に適当にしといていいかな?そんなこと人前に言ったら槍を生業としている人に殺されそうだけど。
だが、戦士スキルは意外に重要だ。
強敵との戦闘の最中に剣が破壊された時、新しい武器を出す前に倒されてしまう可能性が高い。となると、拳か魔法の二択なんだが、現時点で俺は魔法をほとんど扱えない。消去法的に拳で敵を打ちのめすのが生業としている戦士スキルが妥当なのだ。
最終的に戦士スキル、槍士スキルは強そうなスキルにまとめた。
「よし、結構綺麗にまとめられたな。これでスキル選択がすぐに行える」
『ドンドン』とドアをたたく音が聞こえた。
「お~い。リュート来たよ~着替え終わった?」
「セラフィナか?入ってもいいぞ」
「りょうか~い。ルーベルトも一緒にいるよ~」
「おじゃまします・・・」
そう言い、二人は入ってきた。
「ルーベルトお前似合ってんじゃん」
「そ、そうかな・・・?」
ルーベルトは俺の来ているものと大して変わらず、深い紺と銀を基調とした腰のあたりまである短めの詰襟コートと黒の細身のズボンを着ていた。
「あら、ルーベルトは兎も角、リュートは意外に似合ってるね」
「とか言ってる、セラフィナこそTheお姫様みたいでお似合いじゃないか」
「お姫様みたいじゃなくて本当のお姫様だよ?」
セラフィナは象牙色のドレスに身を包んでいた。
胸元は露出のない高い襟で覆われ、首筋から鎖骨にかけての線を気品ある形で縁取っていた。
背に羽織るのは、深紺に近い夜青色のショートマント。
裏地には淡金の織布が使われ、動くたびに一瞬だけ光が差す。その背面中央には、金糸で縫い取られたオルディナス家の紋章・・・王都を象徴する城郭と光輪の意匠が刻まれている。
「そうだったわ。それで、スケジュールは?」
「近衛兵が多分この部屋に来て、所持品確認と所作確認を行って、大広間に案内される。あとは、父上や宰相のゆうことを聞いていればいいよ。」
「セラフィナさん、大雑把過ぎないですか?」
「だって、私も分からないし・・・」
「「え~・・・」」
時計を見ると謁見が始まる二十分前だった。
その後すぐに、俺ら三人はに近衛兵に呼び出された。
所持品確認と所作確認は一応問題なかったが、検査の時緊張しすぎて心臓が口から出てきそうだったよ。だって、威圧感半端なかったから。誇張抜きで半端なかった。戦闘になったら勝つのは俺らだろうけど。
その後は大広間前の大扉の付近に待機している。
左右には近衛兵が並び立ち、空気が張り詰めていく。
近衛兵曰く、
「入場許可が下り次第、扉が開く。指定された位置で立ち止まり、膝をつけ」
だと。
因みに、指定された位置というのは床に刻まれた金の紋章の手前の場所である。そこが、謁見者が王に近づいてよい限界の位置であり、許しなくこれより先へ踏み込むことは無礼どころか不敬に等しいとされている。
・・・そして
「入場を許可する」
その言葉を聞いた瞬間セラフィナは雰囲気がガラッと変わり、お姫様のような感じになった。
重々しい声と共に、扉が開かれた。
此処より先は一度でもミスったら首が飛びかねない。そのため、細心の注意を払わないといけないな。
「ルーベルト、行くよ。」
そういうとルーベルトは俺の後を付いていった。
楽士の奏でる厳かな旋律の中、主人公は一歩ずつ赤絨毯を進む。
視線の先、階段の上には玉座。
その中央に、王が静かに座していた。
指定された位置で立ち止まり、三人は膝をつく。
「陛下の御前に参じる栄誉を賜り、恐悦至極に存じます」
俺が告げると、セラフィナも続いて、はっきりとした声で言った。
「同じく、陛下の御前に参じる栄誉を賜り、恐悦至極に存じます」
ルーベルトも同様はっきりとした声で言った。
深く頭を垂れたまま、許しの言葉を待つ。
「面を上げよ」
王の声に従い、顔を上げると、その隣に立つ宰相が一歩前へ出た。
王は静かに三人を見下ろし、やがて主人公へ視線を向けた。
「そなたらは、我が血縁であるセラフィナを狙った盗賊団を、その身一つで退けたと聞く。しかも、彼女の身分を承知の上で、だ」
宰相が一歩前へ出る。
「王女セラフィナ殿下随行中の襲撃事件。護衛の不在という不測の事態において、本名も素性も伏せられていない状況下で、あえて命を賭して殿下を守護した。これは偶然ではなく、明確な忠義による行動と判断されます」
俺は視線を伏せたまま、静かに答える。
「守ると決めておりました。殿下であろうとなかろうと・・・ですが、王族であると知っていた以上、なおさら退く理由はありませんでした」
王は短く息を吐き、ゆっくりと頷いた。
「よい。軽々しく命を賭けることは褒められぬが、その覚悟と判断は、王家に対する真の忠義と見なそう」
そして今度は、セラフィナに向かって穏やかに言う。
「そなた自身の口からも、申すがよい」
セラフィナは一度主人公の方を見てから、王へ向き直り、深く頭を下げた。
「陛下・・・この方は、私が王女であると知った上で、迷うことなく剣を取り、最後まで私を守ってくださいました。この恩、生涯忘れることはありません」
広間の空気が、わずかに和らぐ。
「ならば、その忠義と勇気に、王として報いねばなるまい」
宰相が巻物を開く。
「王命。功績により、100GL、王都居館の使用許可、ならびに今後、王宮直属依頼への優先任命権を授与する。また、必要とあらば、殿下護衛任務への臨時召集を認める」
「・・・謹んで、拝命いたします」
俺がそう答え、再び深く頭を下げる。
王は玉座から静かに告げた。
「そなたの剣は、すでに王家の信頼を得た。そのこと、誇りとしてよい」
「・・・光栄に存じます」
「下がってよい」
三人は礼をして後退し、やがて大広間を後にした。




