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松本という漢Ⅴ  作者: 時田総司(いぶさん)


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第十五節 血のバレンタイン

第十五節 血のバレンタイン




漢松本、高校二年のバレンタイン……。




〇△□×高校の放課後、松本はいつもと違い、一抹の不安を感じながら、下駄箱を覗き込んだ。




(回想)


一年前――、外履きを履こうと手を伸ばした瞬間――、




「!」




違和感を感じた。外履きの靴を取り出してみる。靴の中には手紙が入っていた。




『放課後、体育館裏に来て下さい』




(…………果たし状、か……?)


すぐさま体育館裏に足を運ぶ松本。辿り着いたその先には女子生徒が居た。




「杉田と言います! 松本君、ずっと好きでした。付き合ってください!!」




「!」


松本へチョコが差し出されていた。


不意に、イブキの笑顔が頭に浮かぶ松本。


「すまんな」




「!」




「これは受け取れない」


(回想終了)




前回のバレンタインデーでは、義理チョコと本命チョコをもらってしまった松本。今回は――、




「!?」




何もなかった。


「ふー」


一安心する松本。


(去年結局何も返してない……。一方的にもらうだけなぞ、気まずいからなぁ)


その様子を渡辺紗希は観察しており、思った。


(ふー、昨年は義理チョコあげただけで何も返ってこなかったけど、それを分かってて毎年渡すのも恩着せがましいもんね……あっ!)


誰か男子を見つける渡辺紗希。その相手は、彼女の本命だった様で――、




「○○君! あのっ!!」






――、


下駄箱から靴を出し、履き替え校門へ向かう松本。


その途中で――、




「松本君、はいコレ」




「!!」


ノブが小汚くラッピングしたチョコレートを差し出してきた!!


「ハネムーンは、やっぱりハワイがいいかしら? あ、な、た♡」




「ゾゾゾゾゾゾゾ!!!!」




松本は身の毛がよだつ思いをした。


全身、鳥肌が立った。


吐き気も催してきた。




しかし――、


「パッ」


ノブが小汚くラッピングしたチョコレートを、松本は受け取った。


「ぃやん」


そして――、






「ビターン! ぐっしゃあ!!」






地面に叩きつけ足蹴にした。松本は鬼の形相で言う。


「俺はこんなチョコレートなんか要らねえんだよ。二度と来るんじゃねぇよ」


それに対し――、


「ぃやーん。クッキーが良かったのね? ちゃんとあるわよ」




「!?」




頭の中お花畑のノブには効いていない。ごそごそとカビの生えたバッグからクッキーを取り出す。


「はーい。あ、な、た♡」




「パッシーア!!」




松本はそのクッキーをはたき落とした。


「何度も言わせるな。キサマの小汚い手で作られた食いモンに興味はない。失せろ」


松本は校門に向かって歩いて行った。


「待ってー、あなたー……!!」


ノブが松本を追いかけようと視線をやったが、そこにはケチ君が居た。




ケチ君――。


ショタ顔でケチ。身長は163cm。


どのくらいケチかと言うと、ガ〇トでステーキが食べたかったが、ケチなのでハンバーグを頼む。しかしその店でのハンバーグとステーキの値段は同じだった、というくらいケチである。


ケチ君は2、3人の友人に話している。


「僕は世界征服がしたいんだよ」


その様子を見て、ノブはふるふると泣き出す。


「松本くん! ごめん……ごめんね!」


涙を拭うノブ、






そして――、


「そこのあなたー、電話番号を教えてくれないー?」


「えぇ!! 僕ぅ!?」


ケチ君は恐怖した。初代ベロリ〇ガに似た生物が、電話番号を教えてくれと、せがんできたのだ。


「僕はこんなbs、もらえない!!」


ケチ君は走り出した。明日へ向かって――。






――、


ここは、k氏の家。


kとk氏が会話をしている。


「お前、去年はよくもザリガニを俺に食わせやがったな?」


「あいいぃぃいいい! あれはアクセントのタラバガニれすー(大嘘)」左方向を目で見て愛想笑いを浮かべるk、歯茎がむき出しになっている。


「とにかく、もうお前の作った料理は食わないからな! お前は……」


「れすー?」


「身体だけ許してればいいんだよ……」


kz発言。


しかし――、


「ムッハー!! k氏ぃいいいいいいいい今夜もベッドでぇ!!」


興奮するkであった。


が、数分後――、


DVDプレーヤーを起動するk氏。


「お前は口でやってればいいからな」


贅沢(?)kz発言!!


「騙したな?」


急に標準語になるk。


そして――、


「ガジッ、ブシュウ――――!!」


「!!?」


k氏のアレに噛み付いた。血が、噴水の様に噴き出した。






「ぎゃあああああ!!!!」






ブラッディバレンタイン♡

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