夢の実現は、新たなスタート
はっきり言って、八人しか完走しない大会なんて、大会として成立していないと言われても仕方ない。
それでも、そのとんでもない大会を、運営メンバーはもちろん、心ある、勇気ある、人間力の非常に高い選手たちが、何とか成り立たせてくれた。そして最後に、忘れてはいけない人たちがいる。長年——もう二十年近くトレイルランナーズをやってきた中でつながってきた、地元新潟のボランティアの皆さんだ。
彼らは、それこそ選手同様、いやそれ以上に、その場その場で、未経験はもちろん、予想もできないことが次々と降りかかる中でも、逃げることなく、一つ一つ対応してくれた。その人間力と対応力に助けられ、なんとか日曜日の制限時間を——大会の終了を、そして表彰式を、迎えることができた。
ただ、ここからが始まりだった。初回は、言ってみればプレ大会のようなもので、課題の方が多かったと言っても過言ではない。それは仕方ない。こんなコースにしてしまったのだから。言葉を選ばなければ、死人が出なかっただけでも本当に良かった——多分、みんなそう思ったはずだ。それぐらいの大会になってしまったことは、隠せないし、隠さないし、隠しようもない。自分のまいた種である。
ここから、二回目の大会に向けて、革新的な改革を次々と行っていくことになる。
そんな中、離れていった人もいる。こんな目に遭っても、残ってくれた仲間もいる。一緒に再構築していこうと言ってくれた仲間もいる。僕は、ここでもやっぱり、素晴らしい人たちに支えられた。この人たちが残ってくれたのも、集まってくれたのも、運命であり、この大会がこの世の中に必要だったからこそ実現できたのだと、信じるしかなかった。
本当に、できてほっとした。その反面、とんでもないことをしてしまったのかな、とも少し思った。ただ、僕はやりたいことをやるために、この人生を生きている。その観点からすれば、やって後悔はなかったし、むしろ、夢は実現したのだ。
ただ、やってみて分かったことがある。夢の実現というのは、ゴールではなく、新たなスタートである、ということ。
初回を終えた充実感のようなものは、正直、ほとんどなかった。大会が終わった後も、僕は引き続き、次の大会に向けて全力で走っていた。この大会を、続けていくために。それこそが、今回関わってくださった皆様への恩返しをする唯一の方法だと、ある種の覚悟を持って、走っている自分がいた。




