出会い
私は美紀と話した後、教室に戻るため廊下を歩いていた。
美紀は先生に話があるため、職員室へと行ってしまっていた。
「闇優衣」
私の背後から私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
振り向くと、男の子が立っていた。
「・・・誰?」
私が問いかける。
「俺は2組の奈良井和」
2組は私が3組だから隣のクラス。
「・・・で。その奈良井君が私に何の用?」
「俺と付き合え」
「は?」
付き合うって・・・。なんで?
「どうして?」
「好きだからに決まってるだろ」
私のことを・・・好き?
「なんで好きなの?」
「は〜??お前意味分かんねーぞ」
「私だって・・・」
「私だって分かんないわよ!ばか!!」
私はその場から逃げ出した。
そして自分のクラスのドアを思いっきり開けた。
な・・・!
なんなのよあの人!!
私はクラスに入った。
「ゆ・・・優衣・・・?」
私はクラスを見渡した。
クラスのみんなは目を丸くしている。
「ど・・・どうしたの?みんな・・・」
「ゆ・・・優衣が・・・あの落ち着いた優衣が・・・」
「な・・・なんなのよ・・・何が言いたいの?」
「優衣可愛い〜〜♪」
みんながいっせいに抱きついてきた。
・・・え?え??
なんで??
「優衣のあんな一面すっごく可愛い♪」
・・・可愛い?
あんなところが??
・・・ま。いっか。




