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1ミリの光線しか出せない私が、能力ランキング22位を殺した日から全てが始まった  作者: eutoria


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第43話 救援

クロエの身体が吹き飛ぶ。


ドゴォォォォォン!!


後方の建物へ激突。


壁を貫通する。


さらに。


その後ろの建物へ突っ込む。


二つ目の建物の中央付近でようやく止まった。


直後。


メキメキと音が鳴る。


支えを失った建物が傾く。


そして。


崩壊した。


轟音。


砂煙。


瓦礫。


周囲の者たちは言葉を失う。


能力ランキング第19位。


クロエ。


ディバイドの。


副リーダー。


その怪物が。


吹き飛ばされた。


アクアが歩き出す。


「やったわね、あなた」


ライゼンへ笑いかける。


だが。


ライゼンは拳を見ていた。


違和感。


感触が弱い。


確かに当たった。


だが。


何かがおかしい。


ライゼンは目を細める。


「……」


拳を握る。


そして。


呟いた。


「死んでないな」


アクアが驚く。


ライゼンは瓦礫を見る。


「あいつはまだ生きてる」


拳が当たる瞬間。


かすかに見えた。


クロエ自身の影。


あれが身体を包んだ。


直撃ではない。


影で衝撃を殺した。


その時だった。


ガラッ。


瓦礫が動く。


崩れた建物の中から。


一人の女が現れた。


クロエ。


服は焼け焦げている。


腕は震えている。


顔は血で覆われていた。


全身傷だらけ。


立っているのが不思議な状態。


重傷。


誰が見ても限界だった。


「ぐふっ……」


血を吐く。


膝が揺れる。


それでも倒れない。


ライゼンが笑った。


「強かったぞ」


ゆっくり近付く。


「副リーダー」


その言葉に嘘はなかった。


敵として。


一人の強者として。


認めていた。


クロエは苦笑する。


「本当に……」


「化け物ね」


今の一撃。


まともに食らっていたら死んでいた。


影で包んで。


それでもこの有様。


勝てない。


クロエは理解していた。


撤退。


それしかない。


だが。


もう逃げる力も残っていない。


ライゼンは歩く。


一歩。


また一歩。


決着が近付いていた。











一方。


レイたちは。


ギルとの戦いを終えていた。


だが。


レイは限界だった。


身体が動かない。


立つことすら難しい。


「もう休みましょう!」


マッドが言う。


心配そうだった。


だが。


レイは首を振る。


「だめ」


弱々しい声。


それでも意志は強い。


「ライゼンとクロエの戦いを見なきゃいけないの」


マッドが困った顔になる。


「だから」


「連れて行って」


レイが言う。


沈黙。


マッドが聞く。


「連れて行ってって……」


首を傾げる。


「どうやってですか?」


すると。


フォーサが即答した。


「マッドがおんぶすればいいじゃん」


マッドが固まる。


数秒後。


顔が真っ赤になる。


「えぇぇぇぇ!?」


絶叫。


レイとフォーサが驚く。


「どうしたの?」


フォーサが聞く。


マッドは慌てる。


「ぼ、僕!!」


指を自分へ向ける。


「女性と触れたことなんてありませんよ!!」


沈黙。


レイが呆れた顔になる。


フォーサがぼそっと言った。


「ださ」


マッドの心に致命傷が入る。


今までで一番のダメージだった。











結局。


マッドがおんぶすることになった。


レイは背中で揺られる。


そして。


戦場へ到着した。


そこにいたのは。


ライゼン。


アクア。


そして。


血まみれのクロエ。


今にも倒れそうだった。


ライゼンはゆっくり歩く。


表情は穏やか。


だが。


それは勝者の顔だった。


最後の決着。


レイは思わず呟く。


「あのクロエが……」


酒場を思い出す。


圧倒的な威圧感。


支配的な態度。


絶対的な強者。


あの怪物が。


負けた。


信じられなかった。


その時だった。


「たすけにきたよー」


軽い声。


全員が振り向く。


ライゼンも。


アクアも。


クロエも。


レイたちも。


そこに立っていたのは。


一人の女。


長いツインテール。


派手なメイク。


黒いフード。


そして。


場違いなほど明るい笑顔。


女は手を振った。


まるで遊びに来たかのように。


「やっほー」


クロエが目を見開く。


その表情を見て。


ライゼンの目が細くなる。


まさか……


女はクロエを見る。


「意識あるー?」


笑顔。


だが。


その瞬間。


ライゼンが戦闘モードに入る。


ライゼンの本能が警鐘を鳴らす。


アクアもライゼンに気づき。


戦闘モードに入る。


異質な空気を持つ女。


ライゼンは長年の経験でわかった。


こいつは危険だと。


レイが息を呑む。


その女は。


ライゼンを指差す。


「第15位の人だよね?」


笑顔のまま。


続ける。


「うちのかわいい副リーダーをいじめたのはー」


「あなた?」






--






能力至上主義の国

15位 ライゼン 『雷神化』

25位 アクア  『海王化』

49位 ストーム 『槍』    死亡

59位 スエルテ 『無能力』

70位 フレイム 『火炎球』  死亡

81位 ミント  『軽度治癒』

88位 ペーパー 『紙変形』

96位 スパーク 『光電』   死亡


ディバイド陣営

?位  ?

19位 クロエ  『影喰い』

27位 ロア   『地殻操作』 死亡

36位 ファング 『獣王化』  死亡

37位 ミラー  『反射障壁』 死亡

67位 トレイル 『嗅覚追跡』 死亡


ギル陣営

30位 ギル   『金属融合』 死亡

62位 ナギ   『水流操作』 死亡

99位 ミスト  『湿度操作』 死亡


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