第34話 覚醒の力
レイたちはギルと対峙していた。
辺りはミストの能力で。
霧に覆われている。
視界が悪い。
地面には水が流れていた。
ナギの能力。
そして。
ギルの巨大な兵器。
圧倒的な広範囲攻撃。
普通なら近付くことすらできない。
だが。
レイは焦っていなかった。
第15位。
ライゼン。
第25位。
アクア。
一か月。
地獄のような訓練を積んだ。
攻撃を読む。
動きを見る。
相手を観察する。
そして。
確実に照準を合わせる。
レイは静かに右手を構えた。
その時だった。
「!?」
無数の武器が飛んでくる。
剣。
槍。
斧。
大量の金属。
「くっ!」
レイたちは急いで回避する。
地面が砕ける。
建物が吹き飛ぶ。
ギルがレイを見る。
「怪しいな、お前!」
勘が鋭い。
レイは舌打ちした。
能力ランキング第30位。
やはり強敵だった。
その時。
「僕が行きます!!」
マッドが前へ飛び出した。
一直線にギルへ向かう。
だが。
女の声が響く。
「だめよ」
ナギだった。
霧の中から現れる。
大量の水流。
マッドの足元を奪う。
「うわっ!!」
マッドが体勢を崩す。
急いで後退した。
近付けない。
ギルまで辿り着けない。
完全に防戦一方だった。
しかし。
「マッド!!」
フォーサが叫ぶ。
「覚醒させる!!」
緑色の光が放たれる。
マッドを包み込んだ。
身体が熱い。
力が湧く。
マッドが目を見開く。
「これは……!」
今までとは違う。
明らかに違う。
フォーサが笑う。
「行って!!」
マッドが頷く。
「これならいけます!!」
両手を地面へ叩きつけた。
「くらえ!!」
能力発動。
『泥』
次の瞬間。
地面が変わる。
広い。
圧倒的に広い。
戦場全体が泥へ変わっていく。
ドロドロと沈む。
「まずい!!」
ミストが叫ぶ。
能力ランキング第99位。
身体が沈んでいく。
「なんて範囲なの!!」
ナギも驚愕する。
急いで水流を操る。
水の上へ逃げる。
ギルの巨大兵器も沈み始めた。
「チッ!!」
ギルが舌打ちする。
巨体が仇になった。
レイは理解する。
今が好機。
すぐ近くの建物に入る。
屋上へ。
そして、右手を構える。
照準を合わせる。
狙いはギル。
だが。
レイは止まった。
第30位。
強い。
ライゼンも。
アクアも。
レイの光線を避けた。
なら。
ギルも避ける可能性が高い。
だったら。
先に潰すべきは。
レイは照準を動かす。
ナギ。
能力ランキング第62位。
水流操作。
アクアの水流よりずっと遅い。
今の私なら。
当てられる。
レイは息を吐いた。
そして。
右手を固定する。
「決める」
光線が放たれた。
バシュッ!
一筋の光。
ナギが気付く。
だが。
遅い。
「そ……んな……」
光線が胸を貫く。
心臓に穴が開く。
水流が止まる。
身体が崩れる。
能力ランキング第62位。
ナギ。
死亡。
レイは止まらない。
すぐに右手を動かす。
次の標的。
ギル。
能力ランキング第30位。
巨大兵器の中心。
照準を合わせる。
ギルも気付いた。
目が合う。
レイは迷わない。
右手を突き出す。
そして。
光線を放った。
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能力至上主義の国
15位 ライゼン 『雷神化』
25位 アクア 『海王化』
37位 ミラー 『反射障壁』
49位 ストーム 『槍』 死亡
59位 ? 『無能力』
70位 フレイム 『火炎球』
81位 ミント 『軽度治癒』
88位 ペーパー 『紙変形』
96位 スパーク 『光電』
ディバイド陣営
19位 クロエ 『影喰い』
27位 ロア 『地殻操作』
36位 ファング 『獣王化』
67位 トレイル 『嗅覚追跡』
ギル陣営
30位 ギル 『金属融合』
62位 ナギ 『水流操作』 死亡
99位 ミスト 『湿度操作』




