14P まさかの大団円
・・・いろいろ。
・・・ところがである。
「ちょ・・・まさか」
ホールの様子が映るモニターを見つめていた島は呟いた。
「どうしました・・・えっ!」
舞も顔をあげモニターを観ると、
「これは・・・ゾンビたちが遊戯している?」
「・・・ああ、こんな盛況な店の姿をみるのは創業以来だろうか」
島は恐怖を通り越し感慨気味に言った。
「でも・・・どうして」
信じられないの現象を目の当りにして訝しがる舞に、
「かつて遊んだパチ屋の日々・・・死人たちの記憶にパチの思い出が消えずに残っていたんだよ」
岸はいつのまにか舞と島の隣で腕組みをして威風堂々とベガ立ちしてドヤ顔で語りはじめた。
「店長・・・変わり身早っ」
ツッコむ副店。
「ああ、ほらっ!みんなもエルフの皆さんもそれにゴブリンさんたちも遊んでいます」
舞は店長を無視し、皆の無事を喜び小躍りしてモニターを指さす。
「・・・あいつら・・・スタッフたちが玉とメダルを貸出して、無料開放、みんなを喜ばせています」
島は苦笑いを浮かべながら頷くも、
「・・・無銭遊戯は犯罪なんだがな」
岸はぼそりと呟いた。
「今、そこ言う?」
舞は呆れてツッコミを入れる。
ホールはいよいよ大盛況となって来た。
「さてと」
虎徹は笑みを浮かべ、ワイヤレスのマイクを持つと事務所の扉を開ける。
「いっちょ行ってきますか」
彼はサムアップし、職場(戦場)へと向かった。
「私も」
「俺も」
と舞と島も続き、避難していたスタッフたちが自分たちの持ち場へと戻る。
「・・・ちょっと待ってクレヨン」
一人取り残された、店長岸は皆の後を追う。
ホールには虎徹のマイクアナウンスが響き渡る。
「さあ、いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。ありがとうございます。いらっしゃいませ。×2。本日はパーラーラッキー×2ご指名ご来店×2いただき、まことにありがとうございます。お客様は常連様、死に人をはじめ生者に異世界住人と盛りだくさん。もうもはや感謝感激、多数のご来店陳謝感謝っ!本日も多分全機種全台大開放大出血サービスでございます。本日も超、甘目×2、1番台2番台、3番台最終スロットコーナー、777番台×2に至りますまで、多分全機種全台オール開放大開放の大出血大サービスでございます。どちらのお客様も中へ中へお入りいただき、ジャンジャンバリバリ×3とお出しくださいませ、お取りくださいませ。なお、お客様のお時間が許されます限り、ごゆっくり×2お楽しみくださいませ。今夜はフィーバー☆ナイトDEないとじゃあ~!」
活気づいたホールには、人も死人もエルフもゴブリンも異世界の住人達で賑わい、玉の動きリールの動きに一喜一憂し、かけがえのない遊戯時間を楽しんだ。
※
ホールからカメラはフェードアウトし、夜の満月を映しだす。
それから・・・。
あおーん(狼の鳴き声)。
Ending
(※スタッフロールが流れる中、みんながホールや墓場で踊っているのをイメージ)
フィーバー☆ナイトDEないと
てーてー!てーてーTE~っ!
前奏。
草木も眠る丑三つ時。
現れたのは死人の群れ。
蟲が光に引き寄せられるように・・・。
誘われるように誘われたその先は。
ネオン輝くパーラ。
その名もハッピー&ラッキー。
YESイェー。
ハッピー&ラッキー、ハッピー&ラッキー
今日はハッピー&ラッキーDAY
ご機嫌の台に座れば
死人も目を覚ます
異世界の住人もびっくり
YESイェー。
ハッピー&ラッキー、ハッピー&ラッキー
今日はハッピー&ラッキーDAY
一度だけとは言わず二度三夜
復活したいよ
復活祭
祭りだ祭りだ
フィーバー☆ラッキー☆ナイトDEないと
ユーアーゆーあーラッキー。
YESイェー。
ハッピー&ラッキー、ハッピー&ラッキー
今日はハッピー&ラッキーDAY
一度だけとは言わず二度三夜
YESイェー。
ハッピー&ラッキー、ハッピー&ラッキー
今日はハッピー&ラッキーDAY
一度だけとは言わず二度三夜
ポーズを決め曲が終わる。
余韻のあと。
うわっはははははははっっ!
ばたむっ!
ホールの扉が閉まり物語が一旦終わる。
なんだこりゃ(笑)。




