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生物保護活動はじめました  作者: ノイズ
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11/11

朝食はじめました



「さすがにまだ早いよなあ…」


おはよう世界!

異世界生活2日目です!


昨日は目覚まし時計がないから起きられるか心配だったけれど、しっかり起きられて良かった。

今の時間は6時。レベックくんとの約束の時間も朝食の時間も7時だから若干まだ早い。

だけど部屋にいたら誘惑に負けて2度寝しそうだし。


とりあえずリュックに必要そうなものを詰めて背負う。

どうしたものかと歩いていると、談話室が見えてきた。


談話室は掲示板なんかがあるって言ってたな。

まだ行ったことないし、ちょっと寄ってみるか。

ドアを開けるとふわっと朝を感じさせる匂いが鼻腔を擽った。

室内を見回すが誰もいないようだ。


とりあえずその匂いの根源の方に向かってみる。


「おお……」


小さめの台の上にある見覚えのあるシルエット。

これはまさに……


「コーヒーメーカー!!それにケトル!!」


うちのオフィスにもあったなあ…既に懐かしい……

朝の匂いはこれで作られたコーヒーの匂いだったんだな。


ふと壁を見るとかわいい丸文字が並んでいる。

見たことの無い形をしているし、知らない文字だとは思うんだけど…


「…ここにあるものは、ご自由にどうぞ。可能ならドリンクの寄付もお願いします。使ったあとのカップは食堂まで。バウちゃん」


どうやらバウちゃんの書いたものらしい。

でもどうして読めたんだろう…。

これも魔法なのかな…

悩みながらも台の横を見ると小さめの収納BOXが置いてあって、その中にカップやら砂糖やらが置いてある。


「せっかくだしな。」


まだ時間もある。

カップをひとつ借りてコーヒーメーカーにセットする。

ボタンを押すと電動音と共に少しずつ苦味のある匂いが強まっていく。

カップを満たしていく黒い雫。

ピー、という高めの電子音が出来上がりを教えてくれる。


カップを持ち上げて、ここに来た目的の掲示板の方へと向かった。

掲示板はすぐわかった。

なんせ大きい。

何枚かの依頼書のような紙が貼り付けてある。

剥がしたあともいくつか見受けられた。


掲示板の横の棚にはにはいくつものガラスの小瓶が並べられている。

更にその隣には水瓶があった。

この間みたいに瓶に依頼書を入れて、この水瓶を使ってギルド協会に送るのかな?


熱いコーヒーをちびちびと飲みながら依頼書に目を通す。

やはり見慣れない文字だけれど、理解は出来る。


「国名『ヘルン』…大量発生した#惑鷲__マドワシ__#の捕獲と保護。……読めるけど、知らない言葉がたくさん…」


ヘルンっていうのがこの世界にあるひとつの国なのかな。

いくつ国があるんだろう。

惑鷲っていうのも初めて聞いたし。


「こっちは国名『シャングラ』だ。洞窟に住み着いている奇形のアイスハウンドの捕獲、または討伐。」


討伐依頼かぁ…動物たちに手を掛けるっていうのは気が引けるけど、必要なこともあるのかな……

今までいたところだって、危険と判断された熊や、外来種なんかは場合によってはそういうこともあったし、綺麗事だけじゃないっていうのはファンタジーの世界でも一緒なのかな。


「っと、そろそろ行くか…」


まだ15分くらい時間はあるけれど、そろそろ行こう。

飲みやすくなったコーヒーをぐっと飲み干して談話室を出る。

食堂の前まで行くと中からカチャカチャと音がしている。

そうっと開けて中の様子を伺うとバウちゃんが忙しく朝食を並べている。

もう少しだけど、時間は守った方が良さそうだな。


「…ふん。朝は早いんだな。」


ゆっくりと扉を閉めたところで後ろから声がした。

振り向くとレベックくんが立っていた。

昨日と同じ深緑のポンチョを着ている。好きなのかな。


「おはよう。今日はよろしくお願いします。」


朝の挨拶とともに、今日お世話になるので頭を下げる。

見るからに歳下だけど、仕事は先輩だもんね。

顔をあげてレベックくんを見ると少し困ったような顔で視線を惑わせていた。


「べ、つに。マスターの指示だ。……もういいだろ、入れよ。」


ふいっと目線を逸らす。

ぶっきらぼうというか、不器用というか。

そんな雰囲気が伝わってくる。

促され、少し早いけどもう一度閉じたばかりの扉を開けた。


「あら、おはよう!ちょっと早いけど…準備もできてるしいいわよ!」


さっきまで忙しそうに見えたバウちゃんだったけれど、もう準備は出来ているみたいだ。

テーブルそれぞれに皿と料理が並んでいる。


「おはよう、バウちゃん。これお願いしていい?」


入っていいということなので中へと入りバウちゃんにカップを差し出した。

にこっと笑って受け取ってくれる。


「もちろんよぉ!今日からお仕事ね、頑張って!」


「うん!ありがとう!」


体は大きいし少し強面にも見えるバウちゃんだけどそれをひっくり返すくらいの優しい笑顔に俺もつい笑ってしまう。

ふと見るとレベックくんが既に壁際の二人席に座っていた。

ささっと追いかけて座る。


バケットに大きな目玉焼き、ベーコンとソーセージと飲み物。

ボリュームたっぷりのサラダもある。

自分の皿にそれらをとって食べるレベックくん。俺も真似して皿に盛り付ける。

元々朝ごはんはそんなに食べないし…ちょっと控えめで。


黙々と食べているうちに、段々賑やかになってきた。

メンバーが集まりだしたのだろう。

ちらっとレベックくんを見る。

綺麗な食べ方だけど中々の量を食べている気がする。

育ち盛りなのかな。


昨日みたいに話しながらのご飯も良かったけど、静かな朝食も悪くない。

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