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2話

今回の2話は1話目と視点が少し違うだけで内容はほぼ被っていますので無理に読まなくても良いですよ!

 皆さん始めまして。私は今年から大学に通っている響愛梨といいます。大学に通い始めて早3ヶ月、もう季節は夏真っ盛りです。窓は網戸だけの状態ですので外でセミがミンミン・ジジジーとないているのが良く聞こえます。正直五月蝿いですけど、冷房代の関係でこの時間は窓を開け、ヒラッヒラのキャミソール姿と扇風機で耐えることにしているんです。あぁー、それにしても暑い……。

 誰か来たときにその恰好じゃ困らないのかって?私の家に遊びに来る人なんていないですよ~。用事がれば電話とかSMSとかで片付くしね。


 さてさて話が変わりますが実は先日すごく嬉しい事があったんです。それは手に入れるのが非常に難しいとされている最新式のゲーム機 《ナーブアセスメントポット》通称NAPが手に入った事。


 発売以来高値にもかかわらず、売れに売れて品薄状態であるNAPが、とある懸賞であたると聞いたときの反響といったらすごかったみたいですよ。台数わずか10台に対して応募が沢山あって最終的に倍率がすごいことになってました。勿論私もその応募した中の一人です。当たるとも思えませんでしたがせっかくのチャンスを棒に振るなんてもったいないですから。


 後で聞いた話によるとこれらのNAPは開発したデプスラグーン社が提供していたらしいですけど、まあ細かい事は気にしなくて良いよね。



 大事なのは今、私の目の前にNAPがあるということなんだしっ!


 そのおかげで実家を追い出されてしまいましたけど私にとってはタナボタです。親を気にせずゲームが出来るなんて最高の環境ですから!


 届いたNAPに付属されている初期アプリソフト【Eternal Story】は、育成とシュミレーションとRPGが盛り込まれている私の大好きなジャンルの塊です。


 NAPが届く前にやっていた家庭用ゲームも面白かったですけど、VR機で実際に自分が体験できるというのは何者にも勝ります。


 そういう理由で【Eternal Story】の正式サービス開始日は早く家に帰りたいから講義が終わった後、急いで教室を出たのですが、なぜかこう言う時に限って男の人に引き止められちゃったんですよ。


 しかもあまり話した事も無いのにいきなり付き合ってくれと告白される始末。


 自慢じゃないですけど今までの学生生活の中でも何度か告白された事がありますし、お付き合いをした事も実はあります。結局、趣味というか話が合わなくて長続きはしませんでしたけど……。

 私にとっての青春はゲームに捧げてると言ってもいいくらい。


 今回の男の人は一般的に言うとイケメンで自分の容姿を鼻にかけるタイプ。自分が声を掛けると女は誰でも付いて来ると思い込んでいるバカです。

 まあ私からすると趣味じゃないですが……というか父親以外の男の人って私から見れば全部同じように見えるんです。言ってみれば全部大根に見える的な?

 あっ、だからって父親を異性として好きとかはありえないから勘違いしないでよ。


 それに今までタイプの違う女性を幾度となく引き連れていたところを見たことがあります。

 男の人の態度から考えるに私もその中の一人にしようということなんでしょうけど、残念ながら私は男性とのお付き合い云々には全く興味をなくしてますから、可能な限り角が立たないようにお断りさせていただきました。

 男から理由を聞かれましたが、単に私が誰とも付き合う気が無いと分かると問題なく引いてくれました。やっぱりあの男の人にとってはその程度だったということでしょう。



 気を取り直して自宅に戻ってきた私はNAPを起動し、ゲームの準備を行いました。



 《ただいまの時間は正式サービスが開始されていません。正式サービス開始まで後62分程お待ちください。

 なお、キャラクター作成がまだ出来ていない方はこのインフォメーションの後に表示されるキャラクター作成画面を選択することで、使用するキャラクターを作ることができます。

 既にキャラクター作成を終わらせている皆様は、サービス開始時間までログアウトを選択してお待ちください》



 しかしなんと言うか正式サービス開始は今日であることは把握していたのですが、開始する時間まで気にしていなかったんですよね。

 ぶっちゃけますと、学校が終わる時間なら大丈夫だろうって高を括ってたんですよね。



 「キャラクタ作成……かぁ。そういえばしてなかったっけ」


 時間も余裕が在るんだしじっくり考えてみようとキャラクタ作成を選択しました。

 一瞬周囲が暗くなり次に目を開くと石造りの部屋でした。

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