一瞬の判断
「【龍化】駆逐モード。目標ワイバーン。今すぐ処理します」
「オロチの3倍は、大きいサイズのドラゴン……大きすぎる」
私が持っている【龍化の種類】は、3つ。
移動モード、飛行モード、そして駆逐モード。
駆逐モードは、機械の鋼鉄部分を表面に出すことにより耐久力を底上げし、武装で攻撃する最強のモードである。
「さて、ワイバーンよ、早く龍化しろ。そして堂々と勝ち、ゆっくりとひき肉にしてやるよ」
物凄い気迫……本気でワイバーンを殺そうとしているのか。
しかし、普段温厚……稀に怒るが、普段優しい怒りのワイバーンが、物凄い怒りをあのドラゴンに向けて放っている。
「あれ?機械龍なのに知らないのですかぁ?龍化すると判定が大きくなり、行動速度も遅くなるんですよ?」
あれ?そうなの?ワイバーンの速度は上がってる風に見えたけど……
相手のドラゴンが言った言葉、【駆逐モード】……つまり、普段ワイバーンは、速度重視の龍化にしてるのかな。
「一撃で仕留めさせてもらう……スペルカード……【龍符・龍核】」
「スペルカード!?まさか……ッ!秋様!」
「え……?」
機械龍がだしたのは、大きな炎の塊。
最初から狙いはあの人間。
従者として従ってるなら自滅、そうじゃなくてもワイバーンは自ら炎の塊に突っ込まなければならない。
「これで……終わりだ。ワイバーン」
自分から当たりに行くしか……いや、ダメだ。
マシーナの襲撃を防いだとしても、探楽の襲撃を防ぐことができない。
もう躊躇ってる暇はない!【アレ】を使うしか!
「と……もど……ッ!!」
何を言っているかよく聞き取れなかったが、ワイバーンは何かを使ったと自分は思った。
「一撃で仕留めさせてもらう……スペルカード……【龍符・龍核】」
「間に合えぇぇぇぇッ!!」
機械龍がだしたのは、大きな炎の塊。
そしてワイバーンが投げてきたのは、相手のドラゴンがマスターと呼んでいた人物。
従者として従ってるなら自滅、そうじゃなくても私は自ら炎の塊に突っ込まなければならない。
しかし、それを回避する方法は一つだけある。
まず、マシーナのマスターを掴みー投げる。
そうすることにより、マシーナの出した炎の威力を恐らく本人が弱めてくれるだろう。
そして、秋様には痛い思いをしてしまいますが、玉突きのように秋様を炎の範囲外にだす。
これにより、マシーナは、自ら炎に当たらなければならない。
ーーゴンッ!
実際にはなっていないが、見てるこっちが痛くなるようなぶつかり方をしたのである。
「マスターッ!」
ワイバーンの予想通りにマーシナは動かされ、炎に当たりに行く。
刹那、一瞬音が消え、爆風に覆われ飛ばされそうになる。
秋様のいた場所は、煙で何も見えなくなっている。
煙が晴れ、秋様の場所に行き、マーシナを警戒する。
「「ううぅ……ん」」
「秋様!?」
「マスター!?」
両者ドラゴンの主は、頭を強く打ったのか、頭を抱えながら唸っている。
「何があってもマスターの命の方が重要……【移動モード】」
マーシナはみるみると形を変え、変え終わったと思った頃には何も残っていなかった……




