たくさんの不安があります。
何故か問い詰められているロッド様とレイン達の間に入って会話を止める。
いきなりレイン達が現れたのにも驚いたけど、一番驚いたのが妖精王の彼らが人前に現れた事だ。
妖精を見れる事が奇跡と言われているのに妖精王の存在なんて生きてて会えるかどうかくらい凄い。
レインを見た時、あの無表情が常のランジェ様でさえ何度も目を擦っていた。
人間に姿を見せる事の無い王達は気紛れに現れたとしても一人な時が多い。…というか、殆ど一人しか現れない。
それなのに、今の状況はとんでもない事が普通に起こってる。
(火と水と土…三人も揃っちゃうとかアリ?!)
妖精図鑑でしか知らなかった風貌。
本だけでも美しさが分かるのに、実物は桁が違い過ぎる。彼らは何もかもが芸術品のようなのだ。
レインは小さい頃から見てきたから、美しさで目が潰れるって事は無かった…が。
三人揃うともう駄目だ。目が死んじゃう。
「知らない人について行っちゃいけないって教えてくれたのはトトなのに…心配したんだよ僕」
「レイン、ロッド様は私の先輩よ?」
「それでも駄目なの」
久しぶりにレインが甘えたモードを出した。
強く抱き締め、私の肩にグリグリと頭を擦り付けてくるのはレインが本当に甘えたい時のサイン。
最近は無かったから甘えてくれて少し嬉しい…えっと、こんな状況でなければね?
さっきから剣でグサグサグサグサ刺されるみたいに視線攻撃が凄い。
アロちゃんったら容赦無いッス。
「っ、やっと会えた!レイン様!!」
「ふぎゅうっ」
「トト?!」
視線攻撃が止んだと思ったら、可愛い見た目からは想像が出来ない程の力で押し退けられた。
しかも、令嬢にあるまじき奇声を出したよね私?
聞いた?皆、もしかして聞いちゃった?
…誰かスコップ貸して下さい。
ちょっと隠れる事が出来るくらいの穴を掘るんで。お願いします。
「私、ずっと貴方を探していたの!私の事…覚えてる…?あの花畑で会ったでしょう?」
「トトに乱暴する人なんて知らないし、覚えていたくもないよ」
「あーあー。レインロゼを怒らせるとか馬鹿だなぁお前」
「見ていて不快ぞよ。消えるが良い」
「きゃっ?!」
水の妖精王が人差し指をクイッと動かすと、水の球体に囲まれたアロちゃんがそのまま消えてしまった。
満足ぞよ、と鼻歌を歌い出した水の妖精王。
アロちゃん…だ、大丈夫かな。
「あの生徒をどこへ消したんですか」
「心配するな闇の子ぞ。ちぃと煩いので学園のどこかに飛ばしただけぞよ」
「……闇の子?」
「ふふふっ、最も分かっているのはお主ぞ?」
闇の子と水の妖精王に呼ばれたロッド様の雰囲気がガラリと変わる。
一触即発の空気をどうにかしなければと考えていると、それまで黙っていた火の妖精王が突然大きな声で笑い出した。
お腹を抱えて笑い転げている。…何がそんなにツボったのでしょうか。
「くくっ、この緊迫した空気!最っ高だな!あー面白ぇ」
「……相変わらず悪趣味な男ぞ」
「ごめんねトワ。色々、聞きたいだろうけど…妖精界に一緒に来て欲しいんだ」
ごめんと良いながらも既に私の腕をガッシリと掴んでいますレイン。行くのは確実なんですね。
ロッド様を見ると水の妖精王をずっと睨み付けていた。
さっきまでの優しかった表情とは全く違う。
闇の子とは一体どういう意味が込められているのだろう。
「ロッド様…あの…」
「明日。また、この場所で会おう。詳しい時間はまた手紙を送るよ」
そっと囁いたロッド様はそのまま校舎へと歩いて行ってしまった。
私達に会った記憶を消しておけば良かったぞ?なんて純粋な顔して言ってる水の妖精王の言葉なんて聞いてないよー全然ー聞いてませーん。
(自由な妖精王と四人で話し合い…心配だ…。)
不安を抱え、私は妖精界へと向かう光に包まれた。
更新が遅くなってしまって大変申し訳ありませんでしたぁぁぁ…!!(ノД`)
ここ数日、猫の手…というか、犬やら猿やら…もう本当に色々な方の手が欲しいくらいに忙しかったんです。
そして怒涛の忙しさは後数日続きそうで、次の更新は木曜日くらいになってしまうと思います。
最近は三日、四日に一度の更新で読者の皆様には本当に申し訳ないです…。
いつか一気に三話くらい更新出来るように頑張ります!これからも宜しくお願い致します!
長々とすみませんでしたm(_ _)m




