38話 卒業式
第二小6年1組 横溝あゆみ
卒業式は在籍校で、通っていたサドベリースクールの方針だった。サドベリースクールは18歳くらいまで通えるけれど、私は小学校卒業とともに卒業することに決めた。12月の三者面談で、上田先生とも相談した。卒業式の一週間前から第二小に通った。最初は物珍しく見られたけれど、上田先生がなんかよかった。そう友理奈の言う通り。友理奈もいてくれたから、第二小6年1組で卒業式を迎えることになった。
学校群になってから、卒業式の練習時間が短くなったらしい。それぞれ過ごしてきた6年間が違うから、呼びかけの言葉をなくして、第一小、第二小、第三小の全部の学校の校歌を歌うことにしていた。
女子は袴が多いね。お、友理奈も袴だ。私はスーツ、だって来月も使うじゃん。
「丸山友理奈さん」
「はい」
「山田春樹さん」
「はい」
次々と名前が呼ばれていく。
「横溝あゆみさん」
「はい」
第一小6年1組 柏原美月
皆が帰った後の静かな体育館。たくさんあった椅子は片づけられ、ステージの前の一列だけ残されていた。私は中央の椅子に座った。お母さんは隣に座った。私は中学校の入学式でも着る予定のスーツを着て、第二卒業式を迎えた。
「1組 柏原美月さん」
担任の先生が名前を呼ぶ。
「はい」
私はステージで校長先生から卒業証書を受け取った。
「以上 一名 これをもちまして、第二卒業式を閉式します」
私とお母さんは、これまでの感謝の気持ちを担任の先生と、サポートルームの藤井先生に伝えて今年の学校を去った。




