30話 サポートルーム 第二小6年1組 丸山友理奈
あ、今日だったんだ、博物館見学。
すっかり忘れて、いつもの時間に来たら教室鍵が閉まっていた。
いつもより一時間くらい早く集合するんだった。博物館の開館前の様子を見るだけだから、2時間目には帰ってる。昇降口にいる先生に、サポートルームに案内された。第二小のサポートルームは初めて入る。校庭に面している窓が大きくて、明るい雰囲気、あゆみが前に言っていた、ソファーがあり、漫画の本がある。確かに勉強という感じの部屋ではないかもね。
ソファーに座っていると、誰かが入ってきた。
「失礼します・・・・って友理奈じゃん」
入ってきたのは女の子と、3年生くらいの男の子だった。
「あゆみ!」
「また会った。テスト以来じゃん」
と横溝あゆみは私の隣に座った。男の子のほうは少し離れて、床に座って漫画を読んでいる。
「今日校外学習で朝早いのすっかり忘れていて、帰ってくるまでここで待っているのよ。ちょっと楽しみにしていたのに、なんか忘れちゃったのよね」
私は恥ずかしくなって、へへとごまかしながら言った。
「校外学習って、こっちと一緒じゃん」
あゆみは床で漫画を読んでいる男の子を差す。
「うん、町探検だって」
男の子は漫画を読んだまま言った。町探検だと、3年生かあ。
「こいつは別にいつも通りの時間なのに、いつも通りの遅刻と」
あゆみが男の子を差して言う。
「え、知り合いなの?」
「前に言った弟だよ。私は追加健康診断があるから来たの。ついでに遅刻の弟ゆうきもここに連れてきたってわけ」
「そっか」
「ゆうきさん、3年生戻ってきたよ。教室一緒に行こうか」
サポートルームの担当の先生が入ってきて、ゆうきに声をかけた。
「それから、あゆみさんこれ、担任の先生から」
先生はあゆみに学校名の書かれた封筒を手渡した。
「はーい」
ゆうきは漫画を棚に戻して先生について行った。
私はあゆみの受け取った封筒をのぞき込んだ。
「これ、配られたプリントだよ。今年の先生、すごいね。日付順にきれいに入ってる。ダブっていたりしないし」
あゆみの言うとおり、きれいに折られたプリントが入っていた。そういえば去年の先生は、あゆみの机がプリント置き場になっていた。
「うん、上田先生なんかいいよ」
「そっか、今度クラス行ってみようかな」
「え、ほんと?」
それからしばらく二人で話をした。
サポートルームの扉が開いた。上田先生が息を切らして来た。
「丸山さん、心配したよ。家に電話してもでないから」
「先生、忘れていました。」
「無事でよかったです。じゃあ教室へ行きましょう。あ、横溝さんプリント受け取った?」
「はーい」
あゆみは先生に手を振って、サポートルームを出ていき健康診断へ。私は上田先生について行った。




