17話 私、会長じゃなくなる 第三小PTA会長 円城寺清香
「えー!」
息子の就学通知書をのぞき込み、思わず叫んだ。うそでしょ。そんな、まさか・・・。
来年の学校が違う。よりによって第一小。
「うるさいなあ。別にどこだって一緒だよ」
息子はそういうが、私にとっては重大だ。
私は第三小で、PTA会長をしている。今年で5年目。
第三小は、人口増加に伴って、5年前に創立した、新しい学校。つまり私は創立からのPTA会長。
臨時PTA役員会を開催した。
各自就学通知書を持ち込む。
「第一小だ」
「うちは第三小のままだった」
と副会長。
「うちは第二小」
ともう一人の副会長。
各自来年の子どもの学校を発表していく。PTAは学校ごと、子どもの学校が変われば親のPTAも変わる。
「それで今の執行部で第三小に残るのは?」
3人が手を挙げた。少ないけれど、どうなるのかしら。PTA担当の先生が入ってきた。
「執行部希望の方が3人いらっしゃいます。ですので人数的には大丈夫なんですが」
と。
人数的には大丈夫、そうなんだけど。
「円城寺さん、来年の学校でもぜひご活躍を」
先生や他の役員にそう期待されたが、私はあることを思い出す。
「無理でしょ、第一小にはあの佐伯会長ですもの」
そう、第一小のPTA会長は、数年同じ人。私と違って、お子さんに事情があるから学校が変わらないって聞いたことがある。
「清隆に受験させようかしら。私立ならずっとPTAできるかな・・・」
ちらりと言ってみる。
「やめときな。私立はPTAに癖あるわよ」
隣の副会長がそう言った。お姉ちゃん私立に行ったんだよね。
せっかくだから6年間会長やりたかったけれど、来年の学校に行くしかないのよね。




