第83話 VSナーグ ”洗脳”
突然真後ろに現れるや否や攻撃を仕掛けてきたのはナーグだった。
「オイ!コレは如何いうことだよ‼︎」
俺は先程から溜め込んでいた怒りを込め、声の主に対して叫びながら問いただす。
『私の正体がバレると後々で不利益なことが生じますので代わりに彼を再利用させていただきました』
「再利用だと⁉︎」
『はい。この方は使いようによっては中々の価値がありましたので少し手を加えた上で、新たな駒として使っております』
確かに今のナーグは前回会った時と比べ様子がかなりおかしく、今は俺がナーグからの攻撃を避けたところで人形のようにピタリと静止していた。
「おいあんた!ナーグに何をした‼︎」
そんなナーグの今の姿を改めて確認した俺は再び声の主に尋ねる。
『私は何もしていませんよ。ただ、私の仲間に相手の精神を乗っ取り、思いのままに操る。そんな『精神魔法』を得意とする人がいまして、今回は彼女に頼みまして彼を私の操り人形にしてもらいました』
「ふざけんなっ‼︎‼︎人を、生き物を道具扱いにすんじゃねーよ、コラッ‼︎‼︎‼︎」
俺の怒りはついにマックスを超え、声の主に怒号を飛ばす。
「俺はあんたが何処の誰だか知らねえが、あんたを捕まえて一発お見舞いしてやる‼︎」
俺は俺の父親から道具扱いにされていた。
だからこそ、声の主に対してそう宣言する。
『ほーう、それは面白いですね。しかし、今の貴方に私を見つけれるでしょうか?それに…』
「罪人死ねーー‼︎」
「‼︎⁉︎」
話の途中で、静止していたナーグがなんの前触れもなく突然動きだし、俺との間を詰めてから魔剣を振り下ろしてきた。
「『風鎧』‼︎」
俺は直ぐに風の鎧を纏ってから『風の剣』と『火の杖』でナーグの攻撃を受け止めた。
「『火槍』‼︎」
その直後に呪文を唱え、ナーグの真上で形成された四本の火の槍を前回、Dランク冒険者と戦った時と同様にナーグの四肢に狙いを定めて放つ。
それに対してナーグは地面を蹴って後退することで頭上から迫り来る火の槍を全て躱し、その場から5,6メートル離れた地点に着地してから魔剣を構え直す。
その時、ナーグが避けたことにより火の槍は地面に突き刺さると同時にその場から消え去る。
『私を見つける前に先ずは彼をどうにかしませんとね』
「直ぐに終わらせてやるから首を洗って待ってろ‼︎」
声の主の言葉に返事をしてからナーグと対峙する。しかし、この時の俺はナーグに対してある事が気になっていた。
(ナーグの動きが前と比べて良くなっているのは何でだ?たった数日の間でここまで強くなれるのか?)
実は前回に戦ったナーグと今回のナーグとは明らかに動きが良くなっており、短い期間でここまで強くなれるのかと疑問に思っていた。
(ステータスでも確認してみるか)
考えても仕方がなかったのでナーグのステータスを確認してみる事にした。
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ナーグ (17) ♂ 人間族
【洗脳】、【呪い】
レベル:18
職業:魔剣士
筋力:247(767)
体力:255(655)
耐性:250(770)
敏捷:224(624)
魔力:215(615)
魔耐:211(611)
運 :136(0)
称号
魔剣の使い手(第ニ強制解放)
スキル
剣術、筋力・耐性強化:6、全強化:20(魔剣強制付加)、強制解放(呪縛付与)
特有スキル
ステータスチェック(自)
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(……ハァ⁉︎)
ナーグのステータスを確認した自分はその時自身の目を疑ってしまった。




