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夢の森書房での不思議な体験  作者: 柊瑠璃
第二章 本に喚ばれてしまった少女の話
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3

「申し訳ございません。いつもこの部屋で、お話をさせていただいているのです。何もないですが、ご容赦ください。主が、他の部屋へ入ることを禁じているためここでしか話せないのです。さて、ここは防音ですので主には聞こえません。まず、ここには規約があります。これは、ここでのルールのようなものです。その数は教えられません。ですが、あなた方にお話しするのは主には見えないようになっているこの3項です。3項のみ3つあります。3項その1、主に本名をしられてはならない。その2、このことは誰にも話してはならない、その3、主にこのことを知られてはならない。ですので、ここで何を話しているか聞かれてもごまかしてください。主は、この規約をみることはほとんどありませんので、このような仕掛けをすることは無いのですが、万が一のことを考えてです。主は一度、間違いを犯していますから。そのこともお話ししたいところではありますが、これ以上は主が耐えられそうにありません。そういえば、皆さんの名前ですが、リアンとレティと先ほど璃々様が電話でおっしゃっていました。そうなされては?」

「それはいいですね。僕はそうしようかな」

目を覚ましたばかりのリアムは頭が働いていないのでしょう。それとも考えるのが面倒なのかロイドの提案通りにするようです。しかし、レイナは納得していないのでしょう。少し抵抗があるようです。ロイドに尋ねます。

「なぜ自分の名前ではいけないのですか?」

「それをお伝えするには、話が長くなってしまいますので結論からいいますと、ここから出られなくなります。主は人に執着があります。一時期、その執着がひどい時期がありましてこの世界に人々を次々と呼び出し本名を聞き出し、この世界に閉じ込め、現世では行方不明者が多発。それを食い止めたのが、突然現れたミアという少女でした。ミアは自分を匿ってくれるなら期限付きでこの世界にとどまることを提案し、主がそれを受け入れました。そのため、人々は解放され日常が戻りました。何か事情があって姿をくらませないといけないと言っていました。何やら事情があるようです。詳しくは聞きませんでしたし、彼女もそれを望んでいるみたいでしたからね。他人に詮索されるのを嫌うというのがあの方の第一印象でしょう。ご自分のことをあまり話さない代わりに、主に様々なことを教えてくださいましたよ。主の話し相手をされていました。話が脱線しましたね。ご自分で考えられるのなら、自分の名前とかけ離れたものもしくは近いもので考えられる方が多いですよ? ご参考までに」

その話を聞いて少し納得したのでしょう。

「私も彼女が考えた名前にする。たしかレティだったわよね?」

「かしこまりました。では、戻りましょう。主のもとへ。そこでお話しすることもありますので」

それだけ言うと二人を連れて最初の真っ赤な部屋に戻ってきました。そこでは、主が待ちかねていました。瑠璃が話し相手になっていてくれたのですが、その話も飽きたのでしょう。主は飽きっぽい性格のようです。

「お待たせいたしました。それでは、今回のお話をご紹介しましょう。今回のお話のタイトルは『少女は甘い恋を知る』というものです。ここは本の世界ですから語り手が話しだすと一人の少女が出できますので、驚かれないように。では、語り手は璃々にお願いたしましょう。この本をあなたに」

そう言うといつの間にか彼の手には本があり瑠璃はその本を受け取りました。

「承りました」

そう言うとその本を大切そうに抱え込みます。その様子を満足そうにロイドは見ていました。

「あなた方には、我々の質問に答えていただきます。本の内容が途切れた際、我々が質問をいたします。それは、この時の彼女の気持ちはどのようなものだったのかというものです。我々が納得するような答えが得られない限り次の話には進めません。ですので、考えながらお聞きください。語り手にも質問を聞くことはできますが、それは最終手段ですので、お二方で相談して答えを決めてください。では、はじめましょうか。璃々様よろしくお願いいたします。」

瑠璃は頷きました。彼女がパチンと指を鳴らすと椅子が四脚現れました。そのうちの一つに彼女が座り、ほかの人にも座るように促します。全員が座ったのを確認し、語り始めます。


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