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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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地獄を見せてやる


「やろう、地獄を見せてやる」


 破壊に見舞われた街と逃げ惑う人々を背に、勇者は魔王に剣を向けていた。


「ほう、たしかに地獄から出てきたような悪人面だな」


 魔王は顎をさすりながら勇者の姿に眉をひそめた。


「ふっ、そのなりで勇者とは笑わせる」


 裸の上半身は黒い鱗に覆われ、体躯は成人男性の倍、傷だらけの顔からは角が生え、爪は鋭く、竜のような尾が伸びている。


 勇者は取り合わず魔王に斬りかかった。


 魔王は躱し、その一撃は民家を吹き飛ばす。


「許さねぇ。街をめちゃくちゃにしやがって」


「いや、こんなんになってんのお前のせいだから。私攻撃してないし」


「お前がいなけりゃこうはなってない!」


 勇者の怒りに呼応して爆発が起き、地面にクレーターができる。


 ——もうこいつの方が魔王なんじゃ?


 自身を探して破壊を繰り返す勇者を空の上から見ながら、「買い物に来ただけなのにな」魔王は溜め息を吐いた。


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