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枯木のサンドリナ
ヤシの木のざらりと乾いた表皮が、おばあちゃんの肌を思い出させた。
おばあちゃんは厳格な人だ。
寡黙で、礼節を重んじて、一本の芯が立つ、あまり笑わない。
一昔前のおじいちゃんを想起させる。
昭和を通り越して、大正、いや明治かもしれない。
なんて馬鹿なことを考えながら、ヤシの木と海が背に写真を撮っておばあちゃんに送った。
『私も来たよ』
『懐かしいね』
『でしょ!』
『それはそれとして』
『なんだいへそなんか出してはしたない』
ただのメッセージなのに、心臓がきゅっと縮こまった。
『水着だよ』
『余計にみっともない』
『ごめんなさーい』
ヤシの木がおばあちゃんみたい、って言ったらもっと怒るかな。
それもいいな、って思って、
『おじいちゃんみたいなヤシの木』
間違えて送ってしまった。
『そうかい』。
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