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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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100/100

風情

実際の田舎はぜんぜん静かじゃない


 夏休みに入って、父方の祖父母がいる家に泊りに来ていた。


 縁側に座って、休憩がてら切り分けられたスイカをかじる。


 田舎の空は広いし星も多い。夜は、短い。


「甘くない」


 赤い部分でさえ瓜系の青臭さが香った。


「ほれ」


 隣にいる奈津姉が投げてきた小瓶をキャッチする。


 月明かりにかざしてよく見ると、白い小さな結晶がきらりと光った。


「なにこれ」


「それかけると甘くなるよ」


「塩かけると甘くなるってやつ?」


「んや、それ砂糖」


「風情がないよ風情が」


 奈津姉はそういうところがある。なんというかガサツだ。


 ふたを開けてぱらぱらとスイカに砂糖を振りかけてかぶりつく。


「甘い」


「でしょ」


「なんで得意気なんだよ」


 蛙が一つ、喉を鳴らした。


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