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41時間目「危険な山岳訓練」

とある日の土曜日


一刀「クソッ!なんてこった! 」


我らが主人公北郷一刀は


一刀「まさかこんなとこに落ちるとはな!? 」


ある山の崖下にいた。


しかも…


蓮華「傷は大丈夫なのか? 」


蓮華も一緒なうえに


一刀「まぁさっきよりは痛みがひいたかな? 」


一刀の右足は大きく斬られていて重症だった。


何故こんなことになっているのかというと、話は今朝に遡る(さかのぼる)。


今朝、聖フランチェスカ学園


卑弥呼「今日は2年生による1泊2日の山岳訓練の日である!山の中は迷いやすく危険がいっぱいなので気を付けるのであるぞ! 」


生徒達『はいっ! 』


卑弥呼「それではあとのことは頼みましたぞ飛琳先生! 」


飛琳「まかしてください 」


卑弥呼が山岳訓練の間、漢組の授業は副担任の飛琳先生がすることになっている。


卑弥呼「それでは出発なのじゃ! 」


こうして2年生を乗せたバスは山の方に向かっていった。


移動中のバスの中


天和・地和・人和『前髪かすめた… 』


バスの中は役萬姉妹のライブで盛り上がっていた。


一刀「及川も災難だよなこんな日に病欠だなんて 」


華佗「俺が治療した方がよかったかな? 」


左慈「どうせ仮病だろうが! 」


その頃、男子寮・及川の部屋


及川「こんな天気のいい日に山岳訓練なんてやってられるかい!今日と明日はAV鑑賞や♪ 」


左慈の言う通り仮病だった。


再び戻ってバスの中


蒼魔「一刀も歌わないか? 」


一刀「えっ!? 」


中学時代からカラオケに行ってないので蒼魔達は一刀が音痴なのを知らない。


桃香「えぇっ!私も一刀くんの歌聞きた〜い♪ 」


蓮華「わ…私も是非! 」


華琳「一刀これは命令よ、嫌なら前に立て替えた校舎の修繕費(16話参照)を全額払いなさい! 」


みんなに言われた一刀は


一刀「どうなっても知らないからな!? 」


スッ!


一刀がマイクを手に取ると


ワー!ワー!


回りから声援が飛んできた。


そして…


一刀『ま〜え〜が〜み〜か〜す〜め〜た〜…♪ 』


ボエ〜〜♪


一刀の音痴な歌が流れ出してほとんどが苦しみ、倒れるなか無事だったのは


春蘭「みんな疲れて寝たのか? 」


卑弥呼「いい歌声じゃのう! 」


一刀と同じく音痴な人だけが助かっていた。


そしてバスは目的地にたどり着いた。


卑弥呼「これより気嫌山(きけんざん)に登るから足元に注意するのじゃぞ! 」


気嫌山…崖崩れが多いことで有名な上に時々霧が出てくるので危なくて有名な山。


そしてみんなは山登りを始めると


蓮華「ハァハァ…!? 」


蓮華が早くも疲れていた。


思春「蓮華様、荷物を持ちましょうか? 」


思春が聞くと蓮華は


蓮華「私に構うな! 」


冷たい態度をとった。


そしてすぐに


蓮華「はっ!?済まない思春、持ってくれるか? 」


思春「わかりました 」


スッ!


思春は一瞬慌てたが蓮華から荷物を受け取った。


その様子を見たみんなは


一刀「何だか今日の蓮華って妙にいらついてないか? 」


華佗「どうしたんだろうな? 」


二人が話していると


于吉「どうやら姉の雪蓮さんに色々と言われたそうですよ 」


于吉が口をはさんできた。


左慈「何でお前がそんなこと知ってるんだよ? 」


左慈が聞くと于吉は


于吉「実は同じ読書部の穏さんから相談されましてね、それで分かるんですよ。もちろん私は左慈一筋ですから妬かないで下さいね♪ 」


ドカッ!


于吉は左慈に蹴られた。


実は于吉の言う通り蓮華の機嫌が悪いのは姉の雪蓮と口喧嘩したことが原因だった。


今朝、女子寮


雪蓮「ねぇ蓮華、あなたって彼氏いるの? 」


ブバッ!


蓮華は飲んでいた牛乳を吹き出した。


蓮華「ゲホッ!いきなり何を言うんですか姉様! 」


蓮華が聞くと


雪蓮「母さんがさぁいい若いものがぐうたらするくらいなら見合いしろってうるさいのよ!だから蓮華の彼氏を使おうと思ってね♪ 」


これを聞いた蓮華は


蓮華「何言ってるんですか!妹の彼氏を使うだなんて!! 」


蓮華が怒ると雪蓮は


雪蓮「そんなこと言ってホントは彼氏がいないんじゃないの〜。そんなんだから尻だけが大きくなるのよ 」


ブチンッ!


これを聞いた蓮華がキレた。


蓮華「お尻は関係ないじゃないですか!もう知りません!私は山岳訓練に行ってきます! 」


バタンッ!


そして蓮華は怒りながら出ていった。


そして現在にいたるというわけだ


蓮華「(まったく!姉様なんてもう知りませんから!) 」


蓮華が怒りながら歩いていると


ボコッ!


蓮華「えっ!? 」


蓮華の足元が崩れてしまい


蓮華「うわっ!? 」


蓮華は落ちていった。


思春「蓮華様!? 」


思春が飛込もうとするが間に合わない。その時、


一刀「蓮華っ!? 」


ビュンッ!


一刀が蓮華の落ちた方に飛び出した。


ガシッ!


そして落ちていくなか一刀は蓮華の手をつかまえるがそのまま落ちていった。


思春「蓮華様っ!? 」


荷物を置いた思春も後について行こうとしたが


穏「危ないからダメですよ〜!! 」


ガシッ!


穏に止められた。


思春「放せ穏!私は蓮華様を見捨てるわけにはいかないのだ! 」


思春は穏を振り払おうと暴れると


華佗「ゴッドヴェイドォー!麻酔拳! 」


ビシッ!


華佗の技が思春に直撃して思春は


思春「ZZZ〜… 」


眠ってしまった。


華佗「あんまり興奮すると危ないからな 」


蒼魔「それに一刀がついているから大丈夫だろう 」


鳳賀「早く卑弥呼にこのことを伝えないとな 」


そしてみんなが騒いでいる頃、崖に落ちた一刀と蓮華は


蓮華「いたた…無事なのか? 」


どうやら蓮華は無事のようだが


蓮華「一刀、ありが… 」


蓮華が一刀の方を向くとそこには


一刀「ハァ…ハァ… 」


一刀は落ちた時に斬ったであろう大きな傷が右足にできて大量の血が流れていた。


蓮華「私をかばった時に!?大丈夫なのか!? 」


蓮華が心配すると


一刀「大丈夫だからさ… 」


ホントは大量の血を流しすぎて意識さえはっきりしていない一刀だった。


そして冒頭にいたる。


蓮華「しかし困ったな、こんな脆い(もろい)崖じゃあ登れないし、助けも呼べない 」


蓮華が考えていると


グキュ〜


蓮華のお腹が鳴り出した。


蓮華「(そういえば朝は姉様のせいでまともに食べられなかったし、私の荷物は上にいる思春が持ってるしどうしよう?///) 」


蓮華が顔を赤くしながら考えていると


一刀「腹空いたんなら俺の弁当食べなよ 」


スッ!


一刀は自分の荷物を蓮華に差し出した。


蓮華「いいのか? 」


一刀「俺は朝飯食ってきたからさ、全部食べなおにぎりだけども 」


もちろん朝飯を食べたというのは嘘である。


蓮華「しかし私だけ食べるのは嫌な気がするから半分こにしよう 」


そして二人はおにぎりを分けあった。


その時、


ポツンッ! ザーッ!


雨が降りだした。


一方、山小屋に避難していたみんなは


思春「この鎖をほどけ!この雨では蓮華様が風邪をひいてしまう! 」


暴れないように鎖で動きを封じられた思春


華佗「落ち着きなって!捜索願いは出したし一刀も一緒だから大丈夫だ 」


華佗は言うが


思春「だから心配なんだ!あの男のことだから今頃蓮華様を… 」


〜思春の妄想〜


蓮華「何をする気だ!? 」


嫌がる蓮華に近寄る一刀


一刀「この場所なら誰も来ないから好き放題が出来るぜ! 」


ガチャガチャッ


一刀はベルトを外すと


一刀「さぁ行くぜ! 」


ガバッ!


そのまま蓮華に襲いかかった。


蓮華「キャーッ!! 」


〜妄想終了〜


思春「てなことになるかもしれないんだぞ! 」


何で愛紗と思春は一刀をそんな目で見るのだろうか?


その頃、一刀と蓮華は


一刀「俄龍四神弾(威力弱め)! 」


ドカカッ!


一刀は壁に向かって俄龍四神弾を放って壁に穴を開けると


一刀「とりあえず雨風は防げるな 」


その穴を寝床にすることにした。


蓮華「早くみんなと合流出来るのだろうか…? 」


蓮華が心配していると


一刀「大丈夫だって!俺が必ず送り届けてあげるからさ 」


蓮華「一刀/// 」


この場所は暗い洞窟の中、二人っきりだけで他に人はいない


このシチュエーションの中、一刀は


一刀「明日も早いし、さっさと寝よう 」


すぐに寝るのだった。


蓮華「(一刀の馬鹿) 」


ニブチンの一刀にはまだ理解できていなかった。


そして一夜が明けた次の日


蓮華「もう朝か… 」


蓮華が目を開けると


ずんずんっ


何故か地面から遠く離れている目線を見た。


蓮華はどうしたんだ?と思っていると


一刀「もう起きたのか? 」


いつの間にか蓮華は一刀におぶされていた。


蓮華「これは一体!? 」


蓮華が慌てると


一刀「慌てると落ちるぞ!? 」


何故こんなことを言うのかというと実は一刀は蓮華を背負いながら崖を登っていた。


一刀「昨日言ったろ、必ずみんなのとこに送り届けるって 」


確かに言ったが無茶しすぎだ。


蓮華を背負いながら崩れやすい崖を落ちないように登り、さらに右足から血が流れている状態で登っているのだから(これは一刀だから多少は大丈夫なわけで真似しないで下さい)


そして一刀は蓮華を背負いながら着々と進んでいき、登りきるまであと少しのところに来た。


一刀「もう少しだからな蓮華… 」


蓮華「えぇ… 」


蓮華は心配していた。


何故なら一刀は血を流しすぎて顔色が悪い上に手は崖登りの時にボロボロになっていたからだ。


そして次の岩に手をかけた時


ボコッ!


岩が崩れた。


蓮華「キャッ!? 」


このままではまた落下してしまう!しかし一刀は


ビュンッ!


蓮華「えっ!? 」


蓮華を崖の上に放り投げると


一刀「せめて蓮華だけでもな 」


ヒューッ!


そのまま落ちていった。


蓮華「一刀っ!? 」


いくら一刀でももう一度落ちたら命に関わってしまう!


蓮華が叫んだその時!


ビュッ! ジャキンッ!


蓮華の後ろから鎖が飛んできて一刀に巻き付いた。


華佗「危なかったな!? 」


蓮華「華佗っ!どうしてここに!? 」


いきなり現れた華佗に蓮華が聞くと


凪「会長さんの気をたどって探しに来たんですよ間に合ってよかったです 」


華佗の後ろには凪がいた。


華佗「よしっ!鎖が巻き付いたようだから引き上げてくれ! 」


この後、一刀は無事に引き上げられて直ぐ様病院に運ばれた。


おかげで山岳訓練は中止となった。


そして帰りのバスの中


思春「申し訳ありませんでした蓮華様、この私がいながらあのようなことになってしまって! 」


思春は蓮華に謝ると


蓮華「いいのだよ思春 」


蓮華は一刀のことを心配していてそれどころではなかった。


それは蓮華だけでなく一刀のことを思う子全てが心配していた。


桃香「(一刀くん…) 」


華琳「(一刀…) 」


そして帰りのバスの中は来る時より暗かったという


次回は一刀の入院についての話です

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