第十三話 ロンの居場所
ロンは昼間は二階の私のベットのカーテンの陰か、百合か女房のベットの上か、一階の押し入れの中で寝ていた。
夜は最初は一階の居間でねていたが、二階に上がっても良いようになると、私のベットの下で寝ることが多くなった。夏の夜はエヤコンをつけて寝るので、引戸を少し開けてロンが出入り出来る様にした。
冬になって寒くなると一階の居間に、ホットカーペットを敷いて炬燵のようにしていたが、昼間はその中に寝ていた。中で可愛いイビキが聞こえていた。夕方は居間でテレビを見ていると私のひざに座るか、座椅子に座っていると、内ももの辺りを前足でチョンチョンと合図して、椅子から降りるよう促すので、仕方なく開けると自分が座って占領された。
夜は女房のベットに入って、一緒に寝る様になった。
「ロン君が突っ張るけん、布団から出そうになるんよ」と言うので
「嬉しいくせに」と言うと笑っていた。
私は最初からロンと寝たかったのに
「どうしてわしと寝てくれんのかのう、あんたが餌にをやるけんかのう」というような話をしたら、その夜ロンが私の掛布団の上に、ちょうど股の間の所に寝て来た。下手に足を動かすと、ロンが逃げると思い動けないので、その体制で一晩過ごした。苦しくてあまり寝られなかった。
次の日その事を女房に話したら、その日限りで来なくなった。私の話が解ったのか。
その後女房がお母さんの介護が必要となり、実家へ泊まりがけで帰った為、私が餌をやるようになった。
女房はロンと離れるのが寂しいからと、スマホで写真を何枚も撮り、実家へ持って行った。
ロンは毎朝6時頃私のベットに飛び上がり、顔の所に来て、前足でつついて私を起こし、朝ごはんをねだるようになった。私はロンが起こしてくれるのが嬉しくて、毎朝が楽しみになった。




