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#21 イレギュラーあるいはプレイヤー

崩れた街並みに、巨体が倒れる。

街中に突如として現われた怪獣、あるいは「深淵」と呼ばれる邪神。

ぴっ、と刃が振られどす黒い深淵の血が壁につく。

怪物を倒した狩人は何の変哲も無い出刃包丁をホルスターにしまった。


「やったな!相変わらず、お前はすごいぜ!見てて、恐ろしくなるくらいだ」

「もう、素直に喜べないの?お疲れ様、九郎くん」


銃を持った仲間達が怪物を倒した者に駆け寄る。


「そうかな?いつものように戦っただけさ。まあまあ楽しめたよ」


怪物を倒した狩人「スマイリークロウ」はその名の由来である邪気の無い笑顔で首をかしげた。


「そ、そうか……飯でもいくか?」

「そうよ。現場検証はやっておくから、二人とも先にデイニーズに行ってて……九郎くん?どうしたの?」

「いや、ちょっとしたことなんだけどさ」


クロウは笑顔のまま仲間の女に近寄り、まるでなんと言うこともないかのようにあざやかに女の喉を掻き切った。

包丁には血すらつかず、女はきょとんとした顔のまま倒れる。


「え?えっ……?」

「九郎!何やってんだてめえ!」


いきなりの凶行に仲間の男がすぐには近寄らず、警戒して銃を構える。


「いや、そろそろ同盟にも飽きたしさ。やりたいようにやってみようかなって。

加奈狐を先に殺したのは、こいつと戦ってもたぶんつまんないから。

丹治なら、僕を警戒してたから少しは粘ってくれるだろ?」


その笑顔は自分がやったことが明確な反逆行為だと理解した上で、まったく気にもとめていないサイコのそれだ。


「……おまえは、いつかこういうことをするんじゃないかって思ってたぜ。当たって欲しくなかったけどな!」

「あははっ、じゃあ何か対策くらいあるんだろ?面白そうじゃないか。見せてよ」

「くそっ、今日はツイてない、ツイてないぜ!ああ、最悪だ!」


廃墟と化した街に銃声と剣戟の音が鳴り響き、しばらくして銃声が止み、笑い声が響いた。



21世紀初頭にじわじわと魔法や妖怪といった神秘はその存在が明らかにされた。

結果として多くの戦争と共に、今では街で妖怪は当たり前に人権を持って存在するようになり。

サイボーグやロボットですら珍しくなくなった。

魔法はネットやカルチャースクールで習えば誰でもできる時代。

その時代において、退魔師はいくつもの組織を作った。


退魔師組織においてもっとも剣呑とされる「同盟」

これはその裏切り者の話。



スマイリークロウはとくに逃げも隠れもせず、いつものようにただのんびりと過ごしていた。

ファーストフードで食事をしたり、本屋によったり、服を見たり……

それは今さっき仲間を殺した者の行動ではない。


「さてと。そろそろ暇だしかかってきなよ。狩人狩りさん?せっかくちょうど良い場所まで来たんだからさ」


スマイリークロウは人気の少ない通りをわざと歩いていた。

それは彼のような犯罪者かつ反逆者を仕留めるための特殊部隊を相手取るためだ。


「あんた、完全に血に酔ってるね。なぜ、とは聞かないよ。

あんたみたいなヤツは時々でてくるんだ。勘違いしたヤツがね」


同盟の狩人は基本的に黒づくめの帽子とコート姿だ。

特に、狩人狩りは白い仮面をつけ、顔を隠す。

それは粛正を担う名誉の証とされる。


「勘違い?それはちょっと違うかな。僕は別に狩人の流儀なんてどうでもいいし、おっと」


狩人狩りから投げられたスローイングナイフがクロウのいた場所を通る。

むろん、喋っている体制からでも逃げられるのが狩人というモノだ。

クロウは、すでに狩人ですらないが。


「そうか、ならその帽子は置いてって貰うよ。

それは狩人のモノだ。ただのゲスには過ぎたものさ」

「こんなもの、ただの帽子じゃないか」


狩人狩りはコートをひるがえして、サバイバルナイフで斬りかかる。

対するクロウは包丁一本と体裁きだけで一度も当たらずに避けた。

クロウの顔にレーザーポインタが当たり、コンマ1秒後に銃弾が襲いかかる。

だが、クロウはすでに反撃と回避を同時にこなしていた。


「ああ、狩人狩りなら用心にスナイパーを配置しておくと思ったよ。

狙撃ドローン?それとも、ああ!こないだ発売されたズニベ・ヴァン・ベッソン社のタレットM1かな?」


ステップで弾丸を避けながら、果物ナイフを投擲し砲台を破壊。

さらに同時に襲いかかる狩人狩りにはメインウェポンの出刃包丁で牽制をする。

彼は狂っていたが、その技はまちがいなく超一流のものだ。


「訂正だ、あんたはとびっきりのクズだよ」

「そりゃいい褒め言葉かな」


クロウは能面のような笑顔で包丁を構えた。


「あんた、どこまで行くつもりだい……?」

「行ける所までさ」


その数分後、クロウは血に塗れた仮面を手に入れていた。


「ああ、これ欲しかったんだよねえ。カラスの仮面。

でもそうだなあ、たしかに狩人と間違われてもあれだし……」


仮面に包丁でガリガリと「笑顔」を刻んでいく。

それはまるで彼そのもののような空虚な笑顔だ。


「よし、これで良い感じだ!」


そして、それから数ヶ月のあいだ巷では笑顔仮面の殺人鬼の噂が出回る事となった。

曰く、神出鬼没。

曰く、最強無比。

誰も勝てず、止められない。

最初の内は強権的な「同盟」に対するダークヒーロー扱いだった。

しかし、気まぐれのように人気アイドルを殺してからはまさにただの血に飢えた殺人鬼と理解された。



雨のしたたる鉄橋の上。曇天の空はまさに泣いていた。

片方からは、笑顔の仮面に数々の強者から奪い取った防具を装備した怪人。

片方からは、黒帽子に黒コートの狩人が。

数メートルの距離をあけて、両者が立ち止まり狩人が口を開く。


「なぜ私がお前の前に立つのかわかるな……?

私がここで止めなければお前は全てを破壊するつもりだ。

だが、そうはさせない。お前を導いた、いや、導けなかった者としてお前を終わらせる責任がある」


仮面の奥からあっはっは、と軽い笑い声が響いた。まるで子供のような笑いだ。


「ああ、なんだ僕から逃げた師匠か。ずいぶん遅かったね。

結局、あなたには僕がまるでわからなかったんだ。

まあ、僕だってあなたのことなんか、ぜんぜんわかりたくもないけどね」


二人の会話はお互いの言葉を聞いているがまるで噛み合っていなかった。


「逃げた……ああ、そうだな。だが、あのときの約束をようやく果たせる」

「あー?僕がこうなったら殺すって?僕こそ言ったよね?つぎ邪魔したら殺すってさ」

「なら、問題は無い。差し違えてもお前を狩ってやる」

「嫌だよ気持ち悪い」


両者は理解を放棄したまま同じ武器を構える。出刃包丁だ。


「んー、師匠。弱くなったのかな?それとも、僕が思った以上に強くなったのかな?」


勝負は明らかだ。

同じ流派を根底としつつもそこからさらに異形の発展を遂げた弟子。

すでに過去の旧型でしかない師匠。


「おまえが強くなったんだ……お前は、こんなになってしまったんだな。

何人も強者を倒し、あのときよりずっと強く……私が見込んだ弟子だけある」

「やめてくれないかな。人をわけわからないものみたいに言いながら自分の手柄を主張するのは」

「知っていたよ…私は、お前の中にある何か恐ろしいものに気づいてたんだ。

だから、ここでお前は終わるんだ」


上空を飛行機が飛んでいる。

そして、飛行機から爆弾が落とされた。


「ふーん、これが奥の手?やっぱりあなた、つまらないよ」


爆音と共に橋ごと全てが崩壊した。

しかし、数分後に下流で全く無傷のクロウが岸に上がっていた。

いかな理屈か、最悪なことにこの殺人鬼は不死性すらも持っているようだ。



どこかの路地裏。ビルの隙間に星空が深く深く見える。

そんな深い夜には……やはり、血が似合う。


「ねえ、遊ぼうよ」


笑顔の仮面に対峙するのは黒帽子に黒コート、ハンマーを持つ狩人。

流儀を重んずる派閥「鉄槌派」のイルマだ。


「ああ、お前が例のアタマおかしいやつか。困るんだよねお前みたいな人でなしに狩人面されると。

ムカつくし不名誉なわけ。わかる?」

「わかるよ。だからやってるんだ。わかるかい?」


クロウは仮面の奧で愉快に笑う。手甲の先には出刃包丁が冷たく輝いていた。


「人のいやがることは進んでしましょうってか!性格最悪だな!

好奇心から聞くけど、なんでこんなにブッ殺したわけ。何なのバトルマニアなの?脳みそまで筋肉な人種?」


イルマはじっとクロウをみながら怒りの熱を上げていく。


「そうだよ。できるから。戦ったら面白そうだなって思って」


その問答は不思議に互いを的確に理解した噛み合ったものだ。

暴言を武器にする狩人だからこそ、この血濡れの殺人者を理解できたのだ。


「当たりかよ!俺も人のことは言わないけど最低限の品性ってモノを持とうよ!

仁義とかそういうもん忘れちゃったら俺ら本当の人でなしじゃん!

いやもう人でなしになってるお前に言うことじゃなかったな!解った悪かった速やかに死ね!」


笑い声と怒りの声が交差する。

ハンマーと包丁が打ち合うことなく、互いに恐ろしい速さで振られ、回避しあう。

その素早い動きはカンフーのようだ。


「楽しいか?そうだろうな!笑ってやがる……

その折れない意志はどこから来るんだ!?ああ、そうか。

諦めるのが苦手なのか。お前は」


かすれば死ぬ威力の武器を振り回しあう路地裏で、笑い声が響いた。


「経験値が足りないんだ。もっともっと血を積み上げなきゃいけないんだ。

世界中の全員と戦って、全員に勝ってみたいんだ。

理由なんていらない」

「いいや、こいつでゲームセットだ」


振り下ろされた包丁をイルマは隠し持っていた大口径拳銃で撃ち抜き、クロウの頭部をハンマーで殴打した。

どしゃり、とクロウが倒れると雪のように消えて、すぐ近くでかげろうのように再生する。


「あっはっは!いいね、イルマさんだっけ?僕がガチで負けるなんて久々だ……!

面白くなってきた!燃えるじゃないか」

「救えねえ脳筋だなお前は!プロテインでもやっていらっしゃる?

ただ勝ちたいからってだけで、挑み続けるタイプだろ。マナーのなってねえゲーマーか何かか!」


恐ろしい速さの包丁の攻撃をイルマはよけ続ける。


「よく解ってるじゃないか!ああ、楽しい!最高の戦いだよ!」

「そうかい俺はお前みたいなヤツごめんだね。一人で盛り上がってろ死ねよ」

「いいや、僕が勝つまでつきあってもらうよ」


イルマは突進する振りをして背後の壁をハンマーでたたき壊し、その穴を突き進んで戦場から逃げる。


「いいやもうお前俺がいる限り挑み続けるんだろ?いいよもうハイやめやめ!お前の勝ちで良いよじゃあな!」

「あははっ僕が逃がすと思う?」

「お前が逃がすんじゃない、俺が逃げるんだよバーカ!」


この追いかけっこは一昼夜続き、朝の路上でイルマはへたり込んでいた。

逃げおおせたのだ。


「本当にしつこいな!執念深すぎだろ……ほっとくと嫌がらせしてくるだろうし、メタを張らせて貰うぜ」


イルマは荒い息をつきながらどこかへ電話する。

それが事態打開の合図だった。



その日、日本中の大型モニターに「同盟」の長である獅子吼竜也の謝罪会見が映った。


「まず、我らの中からあのような殺人鬼を産みだしてしまった事に深く謝罪をしよう。

そして、ヤツはもはや我々の一員ではない。我々は総力を挙げてヤツを倒す」


謝っている気がさらさらしないが、黒い長髪の長はしっかりと頭を下げた。

そしてこれを見ているだろうスマイリークロウに燃える目で挑戦をする。


「……その証として、スマイリークロウ。この同盟長獅子吼竜也が貴様に依頼を申し込む。

俺と決闘をしろ。報酬は貴様が勝った場合、相応の金品を置いておく。

好きに使うが良い。

貴様がこの依頼を断った場合のデメリットは、わかるだろう?

お前は臆病者だったと皆が噂するだけだ。お前には何よりも耐えがたいことではないか?

そして、この俺と戦う機会はこの期を逃せば数年はないと断言する」


それはこの混沌の時代において、一つの娯楽的イベントとして成立した。

「同盟」はこんな殺人者が出るほど荒っぽい組織であり、それ故にその長の獅子吼はヘイトを集めていたからだ。


「さあ、どうする微笑み野郎。私は待っているぞ」



その日の夜。怪獣に踏み荒らされて建設途中で放棄されたスタジアムにそうそうたる面子がいた。


「わあ、いろんな有名どころが勢揃いだね。今日はパーティーかな?」


それをお祭りのように楽しげに見る影が一つ。

スマイリークロウだ。


「ああ、貴様のための催しだ。皆、お前に叩き返したい恨みがあるそうだ。楽しんでいくがいい」


同盟の長、獅子吼は怒り狂った目で消火斧を担ぐ。


「私たちの子と面子を傷つけた罪、血で購っていただきます」

「ああ、連合の東の長のおばあさんかな?魔法の絡め手から体術までできるっていう」

「お恥ずかしながら、この婆にも少々心得があります。一曲、踊っていただけますか?」


着物を上品に着こなした小柄な老婆は穏健派の組織「連合」の東の長「神子守」。


「そういうことだ。お前はもはや組織間のわだかまりを超えての危険となった」


怪獣のような世界そのものを脅かす危機「深淵」に対抗する騎士団「封印騎士団」の千人長が大剣をゆらりと構える。


「へえ、深淵狩りの騎士団もいるのか。仲間が殺されたくらいで動くほど熱い人たちだったっけ?」


千人長は鎧の奧から錆びた声で淡々と語った。


「……人間もまた、深淵の一つだ。

深淵とは、理解できぬ強大で危険なモノ。

それを手探りとはいえ制御し、打ち倒せるモノはもはや深淵に比肩している。

人の中にも、そういったモノがたまに現われる」


その声にわずかの熱がこもる。お前こそ人類の中から出てきた怪物だと証明するために。


「チンギスハン。アレキサンダー大王、アッティラ。近いところではヒトラーも。

お前はそういうヤツだ。人の中の可能性……全てを焼き尽くす異分子。

お前はもう深淵そのものだ」


人の悪しき可能性。それがクロウそのものなのだ。

人はここまでできる。できてしまう。そういう存在。


「へえ、ありがとう。認めてくれるって訳だ。この僕を」


故に、この場には世界を守る側の勢力が勢揃いしていた。

総力戦だ。ここで食い止められねば、人類に明日はない。


「他にも色々いるねえ。八百万の妖怪に、誓約まで。こりゃすごいや。皆ありがとう!素晴らしいイベントだよ!」


獅子吼が怒りに満ちた笑いを上げ、斧を突きつける。


「お前のその虐殺への意志は我々の前に立つだけの意味のあるものだ。

賞賛しよう。お前は完全にイカれている。

積み上げた罪すらも、愛おしいのだろう?

お前の血に濡れた笑顔……完全に殺人鬼のそれだ。

高貴さすら感じるよ。だが、だからこそお前はここで詰みだ!」


そうして、戦いが始まった。

まるでまさに神話の戦いを人の身で誰もが行っていた。

魔法の光は山ほどの大きさを誇り、深淵を狩る剣は山すら割る一撃を繰り出し。

その混沌とした戦場の中で狩人たちは動揺もなく危機としてクロウに向かっていく。


「ははは、はははは……!いいねえ、盛り上がってきた!もっと、もっと楽しもうよ!」


クロウもただやられてばかりではない。それどころか、たった一人で数百の精鋭をしのぎきる。

ただの出刃包丁は山を割り、次から次に来る攻撃を散歩でもするような気楽さで避けていく。

すでに数十人がクロウに倒されていた。


「いいえ、もう終わりです。あなたはここにいてはいけない者。ふさわしい場所に行きなさい」


しかしクロウもすでに何回かの復活を行っており、わずかづつだが疲労が蓄積している。

復活する一瞬の隙にそれぞれの長たちが必殺の術をねじ込んできた。

同盟長がクロウを放り投げると、封印騎士の光の剣がクロウを押し出し、東の長が開いた「門」へと放り込んだ。


「喜べ。お前の望んでいた次のステージだぞ?そこでずっと戦っているがいい!

そして、現世に二度と迷い出てくるな……!」


それは修羅道ともヴァルハラとも呼ばれる地獄。

宇宙のどこかの次元にある宇宙全ての戦士達が永劫戦い続ける世界だ。

クロウは笑う。笑う。


「あっはははは!ここが!ここが修羅界!いいよ、少しだけ寄り道してあげる。

こっちでゲームクリアしたら、必ずそっちの世界に戻って来るよ!必ずだ!

僕は、一度定めた獲物を諦めるヤツじゃないんだ……知ってるだろ?」


笑いながら異界へと墜ちていく。その目は必ず戻って来ることをすでに「決意」していた。


「ああ、知っているさ。同じ手が二度通じないこともな。

次も遊んでやる。だから、当分は出てくるな」


笑い声が消え、しばらく経ってからようやく皆は長い安堵の息をついた。


「終わった……のか?」

「終わったな……俺達、勝ったんだ」


傷ついた戦士達が呆然とつぶやく。実感はなかった。


「そうだ、我々の勝ちだ!誇れ!皆の協力があの怪物を倒したのだと!」


同盟長が自らの斧を掲げて勝ちどきを上げた。

大きな歓声と、本当の笑顔がわき出す。


「同盟の長。此度の件は我々に対する重大な借りです。それをお忘れ無きよう」

「ああ、二度と御免だ。あんなモノ相手など」


各組織の長たちの声に同盟長は素直にうなずいた。


「解っているさ。必ず賠償と借りを返せるだけのことはする」



数日後。山小屋風の内装をしたどこかのビル。

同盟の長のアジトで、一つのネット通話が成されていた。


「で、どうだった?真司さん。あれから何が見いだせた?」

「ああ、クロウの持つ理だね。書けたよ。これがあいつの真実だ」


同盟長がネット越しに通話する相手は小説家の真司蓮。

彼はモデルにしたものの「真実」をたった一字に込めて再現するという魔法を持っていた。

それは彼の小説家としての技量が異能に昇華されたものだ。


「……これか。なるほどな。そうさ。そうだろうとも」

「じゃあ、これは好きにしなよ。他の組織にも切り札として配るとかさ。

今回で借りが一杯出来たんだろ?それに、読んでくれる人は多い方が良い」


スマイリークロウの真実。それは……


『折れない心』

不屈の精神と肉体を表す真なる文字。

身に刻んだ者の肉体を不死とする。

その本質は諦めることができないおぞましい精神だ。

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