第2話
彼女たちの本当の怖さを私は知ってしまった。
それは…
彼女たちの本当の正体だった。
怖い。恐ろしい。
ってもんじゃない。
とにかく、恐ろしいのだ。
だって…
彼女たちは…
ある日、私は、朝、早く学校に行った。忘れて帰った宿題をやるために。
その時、ドアが開く音がした。いじめのターゲットの彼女だ。机を運んでいる。なんか、酷く疲れている。
そんな彼女のぼろぼろになった姿を見て、
「大丈夫?」
と廊下で声をかけると、彼女は、私を睨みつけた。そして、
「なに?」
と冷たい視線と冷たい態度で言う。私がなにを話しかけても、何も答えなかった。無言だった。
その日、突然、ターゲットが私に変わった。グループ内にいるのに。
そしたら、彼女は、それから、学校に来なくなった。
私になったのは、私が彼女たちの正体を知ってしまったからだ。それと、彼女に話しかけたからだ。
それだけで、私の高校生活が一転してしまった。
次の日、私の席がなかった。机もイスも窓の外から投げられている。さらに、机に入っていたものには、落書きとキモい、ブスと悪口が書かれたノート。トイレに行けば、水を上からぶっかけられる。
次の日、下駄箱には、上履きがなく、見つけたと思ったら、泥まみれ。さらに、納豆が入っていたりも。
さらにさらに、次第に日々エスカレートしていく。
ヤクザのところに連れて行かれ、服を脱がされたり、身体を自由にやられたり。逃げるにも逃げられない。ホテルに連れて行かれることもある。そして、知らない男の人に襲われたり裸の姿をビデオや写真で撮られたり。
完全におもちゃ扱い。
最悪だ。
一番酷いのは、私を完全におもちゃ扱いし、服を切ったり、もう、立てないってくらいに暴力を受けたり、しまいには、手錠みたいなのをかけられ、完全に逃げられないように紐で縛られ動けなくしたり、それをそのまま、2週間くらい放置されたり。
もう、やりたい放題だ。
さらにエスカレートすると、そんなことばかり続き、私の身体はぼろぼろだった。
痛い。
苦しい。
私は、学校を休むと、迎えに来る。それで、別の顔をして私を無理矢理でも学校に連れて行き、好き放題。
何度も何度も自殺しようと高いところに立つ。
すると、
「何してるの?」
と優しい声で言う。そして、
「そんなことしたら、泣いちゃうよ!」
と言う。
逃げたい。でも、逃げられない。
追い込まれる長い長い暗い日々が続いた。
それは、長い長い暗いトンネルのようだった。
彼女たちの本当の正体は…
ヤクザだった。
しかも、強い身分でもあったのだ。
この長い長い暗い日々は、再びある方向へ行こうとしていたのだ。
高校生戦争は、そのまま続いていった。
まさか、ターゲットが変わりつつあることを私はまだ、その時気づいていなかった。




