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番外編1魔王の子供たち(子沢山)

神聖エガシラ帝国、帝都は新しい槌音のなか新たなる時代を迎えていた。

その中心、魔王城。

ある、一室。

「良かったにゃ~。今日もわが子はご機嫌だにゃ~♪」

自分の赤子を抱き身体を揺らすネコミミ女中。

産婆の床にて始めて見たわが子の感想は。

感動より安堵で有った。

”良かった。髪の毛があるにゃ。”

”俺は剃っているだけだぞ?”

父親の抗議にも耳を貸さず。

すくすく育つわが子。

女の子であったがきっと美人に育つであろう。

なにせ父親に似ていない。


この部屋には魔王城の中にあって場違いなベビーベットや乳幼児の玩具が天井からぶら下がり。

壁には花柄の壁紙。

黄色とピンクの明るい室内。

まさに禍々しい魔王城とは次元の違う部屋になっていた。

その名は育児室。

女中は今、帝国内務省育児室室長の要職にあって次世代の皇帝の教育長という要職だ。

ベビーベットには乳幼児が、そして、食事が終わりあやす女中。

尻尾が揺れる。

その尻尾をベビーベットの隙間から狙う幼い手。

その手は一度掴むと放さない。

「ふぎゃー!!」

毛を逆立たせるネコミミ女中。


「女の子のしっぽはイキナリ掴んじゃいけにゃいにゃ~!!変な所だけ父親そっくりにゃ!!」

ツノの生えた男の子の乳幼児。

しっぽを放す事無く。

掴んだ尻尾をそのまま口の中に運び唾液に塗れる。

「おなかが空いているのではないのにそのしっぽに対する情熱は正直恐ろしいにゃ。きっと父親同様に多くの女を泣かすことになるにゃ。」

指先でぷにぷにの頬を突く。

扉が開き。

一人の魔人の女は入ってくる。

真紅のドレスに赤く長い髪、そして二つの水牛ツノ。

長い睫毛は濡れた様な光沢がある。

「どれどれ、わが子はどうしておる?」

「魔王様。先ほど起きたばかりですにゃ。お腹は減っていないようです、今は起きていますにゃ。」

「ほうほう、どれどれ、流石わが子、日に日に大きくなっている。」

母親が赤子を抱きかかえる。

解かるのだろう、喜ぶ赤子。

「胸を掴んで放さないその態度が赤子なのに空恐ろしいモノに見えますにゃ~。」

「そうかそうか、お腹が空いたのか?今、食べさせてやるからな。」

口に含み幸せそうにする赤子。

ソレを見てほころぶ母親。

「まさか、童が母親になるとは思いも知らんかった。」

「そうですにゃ、魔王様は一生オボコだと言われてましたにゃ。」

睨む魔王に目を逸らす女中。

「…。シハル様もご懐妊ですからココも賑やかになるにゃ。」

「そうか、兄妹が増えるのう?」

「もう、次の子までできそうな勢いですにゃ。」

「なに?お主もか?」

「皇帝陛下のご胆力はもう、ブタ人も逃げ出しますにゃ。」

「アレは、ホントにニンゲン族なのであろうか?」

「ニンゲン族はドラゴンを素手で倒せませんにゃ。」

「しかし、見かけはニンゲンだ。力は異常だが。」

「アレはもう、ニンゲンでは無くエガシラと言う種族だと思ったほうが良いですにゃ。異界の門が開けばエガシラが何万、何千万と流れ込んで来るにゃ。」

「そうだな、嘗ての魔王軍でもエガシラの鍛えた帝国軍には勝てない。その精強無比な兵達もエガシラ一人を倒すことは不可能だろう。」

「そうですにゃ、もう既に我々は選択してしまったにゃ。この子達がどんな帝国の未来を作っていくのか見届けるしかにゃいにゃ。」

子をあやす女中には未来を見ることはできない。

ただ、幸せを祈ることしかできなかった。

(´・ω・`)魔王の…。

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