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日曜日の大里古物店。

一応の稼ぎのメインの日ではあるものの、やはり朝はそこまで人がいるわけではない。

「陽奈香、店を開けておいてくれ。私はちょっと病院に行ってくるよ。」

「はいはーい...」

お父さんがそう言って出かけていく。まぁいつもの通院なので、気にすることはない。とはいっても、まだ起きたばっかりなのに急に言うのはやめてほしいんだけどね。

寝ぼけ眼を擦りながら店の鍵を開けて電気をつける。この作業にももう慣れちゃった。前世だったら、絶対に経験したことないようなことのはずなんだけどね。あとついでに、新聞も回収しとく。ほんとに暇だからね。



オートミールを食べながら、新聞を読む。どうやら、早速最初のお客さんが来たみたいだ。

「あ、牧田さんじゃないですか。お久しぶりです。」

「ああ、久しぶり。ようやっと仕事に暇ができたよ。朝食の邪魔をしたかい?」

この人は牧田さん。下の名前は知らない。いつもは1か月に1回くるのだけど、たまに長期間来ないこともある人だ。

「いや、大丈夫ですよ?まだ起きたばっかりなだけなんで。」

「そうかい。では、私はいくつか見繕ってくるとするよ。」

そう言って牧田さんが去る。朝食も食べ終わったところだし、不動品の修理でもしようかな。



倉庫の中から適当な不動品を見繕い、レジの横の作業机に持ってくる。修理と言っても、言語化してみると、やることはおんなじ。とりあえずカバー外して、ブロワーで埃飛ばして、チェッカーとかサーモとか適当に使いながら壊れた部分を片っ端から見つけてくだけの簡単なお仕事。

「うぇ、ここのピン、思いっきりひん曲がってるよ..」

とりあえず一旦、このピンの修理をしておく。普段はニッパー使うけど、まぁ細いしピンセットで大丈夫でしょ。

「あれ、ピンセットどこ「ひーなかぁ!」うぐぇっ」

「......夢叶!?なんでここに!?」

夢叶がいた。今まで夢叶が店に来たことはなかったし、そもそも家教えてなかったはずなんだけどな。

「...この私が陽奈香の店を知らないと思う?」

「思わない。」

「そういうことだよっ」

また夢叶が抱き着いてくる。流石にちょっと苦しいし暑い。

「というか仕事、様になってるねぇ。似合ってるよ?」

「そーいうのいいから!」

一旦夢叶を引き離す。

「そもそも柊家の令嬢がこんなぼろい店来るもんじゃないと思うけど?」

なんと夢叶は財閥傘下の大企業の御令嬢。トップの私立小通ってるとこういうこと多いんだよね。

「いいのいいの!それより仕事参観していい?陽奈香が真面目に働いてるとか想像つかないんだけど。」

「はいはい...」



かと言っても、そこまでやることは多くない。作業して、たまに会計する。っと、誰か来たみたい。

「おねえちゃん、これください...その人、誰?」

「学校の友達だよ。”ゆめか”っていうんだ。」

「ぼくちゃん、よろしく~」

この子は名前は知らない。でも、この子のやることは必ずと言っていいほど決まっているから、やりやすいんだよね。

「はい。お釣りの45円、先出しとくね。」

そう言いながら、ぼくくんの持ってるトレカをレジに通しておく。そしてそのトレカと引き換えに、ぼくくんから100円玉を受け取る。完璧だね。

「まいどあり~」

手を振ると、振りかえしてくれる。やっぱりちっちゃい子供はこういうところに愛嬌があっていいよね。後ろで肩を掴んでくる誰かさんとは違って。

「...失礼なこと考えてない?」

「ないよ?」



「あれ、もうそろそろお昼じゃん。じゃあ、なんか一つ買って帰ろうかな。」

「いいんじゃない?初心者には古本がおすすめだよ。」

「言うねぇ...いや、まぁ事実なんだけどさ。じゃあ、これにする。」

「まいどあり~。あ、ちなみにうちカード払い非対応だから。」

「...このオンボロめ。」

この後結局万札で払った。

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