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究極奥義の向こう側


「うんしょ。うんしょ」


さあ、今日は楽しみです。半年間の修行を経て、あたしは、究極の性技「マンリキ」を習得しました。そして、ようやく、愛しの静馬さんに試すことができるのです。


 ドアを開けると、静馬さんは布団に横になって待っていました。そして、こう叫びました。


「カム ヒアー ミルク少女!」


あたしは、ジャンプしてそのまんま服を脱いで、静馬さんのもとに潜り込みます……。それから一分が経過しました……。


 静馬さんは、体育座りしてショボンとしています。あたしは、布団に横になって何が起きたのかわかりませんでした。彼はこう言ったのです。


「ごめん。俺、超早漏で……入れた途端に秒殺されちゃった……」

「えええ?」

「だから、相手がマンキツだろうが、マンリキだろうが、関係ないんだよ……」

「あのねえ。じゃあ、あたしはこの身体をどうすればいいわけ?」

「ごめん。見栄を張ってしまって……」

「あのね。もう、最低!」


というと、あたしは、髪を振り乱す。しかし、静馬さんはすぐにショックから立ち直った。というか、何の被害もないので当たり前であるが……。


「でもさ。君の話を聞くと、もし相手が早漏じゃなかったら死んでいるんだろう」

「うん」

「そんな技、俺にかけられても困るんだけど」

「いや……でもさ。恋ってそういうもんじゃないじゃん!」

「えっ?」

「恋ってもっと、こう、燃え上がるものだと思うもの」

「そ、そうなんだ」

「もう、あんたには幻滅したわ。もう、あたし、一生、引きこもるわ!」


というと、あたしは戸口まで行きました。


「最後に教えてくれ」

「何をよ」

「ミルク少女……君の本名は何なんだい?」


あたしはドアを開ける。すると、夕日が差し込んできた。その陽光を片方の顔に照らして私は答える。


「秋葉だよ。……四条秋葉だよ。バカヤロー」


 というと、ドアを閉めて夕日に向かって走り去ってゆくのでした。


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