表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ガルダン  作者: 角筆夫
無職
PR
4/35

ダルいけど……


 そもそも考えてみたら、うちの父親はよく生きているなあと感心したくもある。そこらへんは、私よりも素晴らしい。掃除もちゃんとするし、洗濯もするし。

 

 私なんかはここ数ヶ月、何もしていない。もう、全てに絶望しているからである。そんな場合でもないのであるが、というか、今日もこれから役所に行かないといけない。が、書類を作るのさえ面倒になってくる。


 もう、何もしたくない。が、人間、やはり労働しなくてはいけないのであろう。辛うじて、私のことを弁護するなら、職業訓練を受けるために頑張っている状態、ということになるだろうか。


 とにかく、ここでこうして書いてみて、私もやらなくてはいけない。と思えてきた。読まれている方もイライラしているかもしれない。私自身が私にイライラしてきた。


 かといって、やはりこのおっさんが、アルバイトなんかをしてもダメである。最近、視力も悪いし、耳も聞こえないし、仕事もミスが目立っている。というか、真面目に仕事をしようと思っていない節もある。


 というか、本当に、今、私が全力でできることは、書類を書くことである。それが、カンダタが地獄の底で、天から降りてくる糸に縋り付くような気持ちでこれを書いている。


 こういう風に書けている内は大丈夫だと、自分を奮い起こして書いてゆこう。いや、書類をね。でも、何枚も何枚も書かないといけない。それがだるい。


 あと、風呂に入らないといけない。リアルに三日、入っていない。でも、公営団地の風呂は壊れているので、私のアパートに行けないといけない。それが歩いて15分かかる。


 とりあえず、風呂、それから書類だ。その前にゲームでもやろうかなと少し思っている。いや、そんなことはしてはいかん。とにかく、書類だ。いや、ゲームだ。いや、飯だ。あうわーーーーー。


 布団を出る。寒い。もう、どうなっとんじゃ。私は。とにかく、色んなことをこなさないと、生きてゆかないといけない。苦難を乗り越えるとあうか、働かなくては。書類だ。書類。  


(翌日)


 いやあ、それにしても何とか、何とか、クソだるい書類を片付けて、住民票と、オンライン通帳をプリントアウトして、役所に提出できた。


 「本当に多いですよねえ」みたいなことを係員の人が話していた。合計、七、八枚くらいあったと思う。何回、住所を書いただろう。


 役所の女性は、とても気さくな良い人だった。あとは、俺が訓練校の試験に落ちなければ、であるが、もし、落ちたら逆にギャグになって美味しいかもしれない。


 ようやく、ここ数日、頭の中で「やらなきゃなあ、やらなきゃなあ」という懸案が消えたのだった。あとは、暫く、倹約して生きてゆけば良い。


 ハローワークから家まで15キロくらいあったが、何となく、歩きで帰ることにした。これも気合を入れるためである。


 よし、これから、俺のビクトリーロードが始まるぜっ!!!なんて、燃えている。これから、「関暁夫の都市伝説」の動画でもみよう。歩いている途中で、彼の、何故だか少しキレ気味なあの独特な話しぶりを思い出して、一人でフフフと笑っていた。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ